不在の巣

なろうで小説を書かせてもらっている馬込巣立のブログです

アニメ感想文『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います 第3話』

 皆さんこんにちは。「防御極振りは2話までEDムービーが流れていない」とか馬鹿な発言したクソ野郎こと馬込巣立です。

 まあもうそこはね、今回の感想とは無関係なのでこの冒頭時点で切り離しておこうと思います。謝罪は以前の記事にて。

 

 

magomesudachi.hatenadiary.jp

 

 1話では普通にやってたのを完全に失念していました。

 それでは3話の感想を書いていきましょう。

 

 

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お話はこちらから

nico.ms

 

◆作品の概要

 

 今回の話はざっくり言うと「友達と一緒に第一層でちょっと遊んでから二層に行って、防具を新調してイベントに参加」という流れでした。

 前回アホほどこき下ろしたものの今回は全体的に結構良かったんじゃないかと思います。少なくともバトルロイヤルほど極端な案件はなく、作品の良さを活かした構成になっていたので個人的に「ええやん」という評価に落ち着きました。

 

 

 

◆良かった部分

 

茶店で料理が運ばれてくる速度

 

「どこを評価してんだ」と神経を疑われるかもしれません。でもこの作品の主な舞台ってVR空間なんですよ。そういう意味では適した描写だったと思います。

 

 前半の話でメイプルとサリーの二人が喫茶店に寄るんですけど、ここで二人はそれぞれ食べたいスイーツを注文するんです。因みにこのシーン、テーブルに画面が表示される演出もSFっぽくて個人的な評価ポイントだったりします。こういうファンタジーな世界観でサイバネティックな描写するやつ大好きなんですよ。

 

 で、もちろんVRMMOつったら世界観そのものがデータ的な存在なので注文してからすぐに料理が運ばれてくるんですよね。逆にここで「料理が出来上がるまでの時間」みたいなのが生じても違和感あるので、世界観設定に即した場面だったなあと地味に感動しました。

 ただしこれがもしもプレイヤーによって運営されている店で“料理スキル”みたいなのが使われている場面だったら逆です。その時はパッと作れちゃダメだ。一応時間かけなきゃダメだ。差分化するのが大事。

 

 

 

終わらない夕焼けのエリア

 

 エリア名の字面だけ見ると泣きゲーのタイトルみてぇだな。

 

 サリーがメイプルを連れてきた、敵とかが出てこないただひまわりと砂浜と海が綺麗なだけの場所。それがこの『終わらない夕焼けのエリア』です。 

 まあ百合的な意味で尊いとかキマシタワーとかあら^〜とか言う人もいるのでしょうが、物語的にも深い意味を持つシーンでした。

 

 というのもこのエリアで二人は“茜色の真珠貝”という共通するアイテムを手に入れるんです。これは素材として使えるかどうか未知数であり、サリーは「恐らく換金用のアイテムだろう」と分析します。

 

 しかし二人はこれを記念品として保管する事に。

 

 人間関係を物品に変換して登場人物に所持させるというのはあらゆる作品でよく使われる手法ですが、よく使われるってこたぁそんだけ強い効果が見込めるという意味でもあります。

 しかも特別なアイテムを手に入れた場所もまた特別な場所ですから、こりゃもう活かさない手は無いですよ。最終回ではこの砂浜で二人が互いに向けたクソデカ感情を胸にPvPですね。スクライドならそうしてた。

 

 

 

相変わらずボス戦がカッコいい

 

 前回の水中戦も作画に気合入ってましたが、今回のシシガミもどきとの戦いでも作画がぬるぬるしてました。

 まあ「水中でデカい魚が魔法陣使う」みたいなドツボの演出は無かったんですけど。

 

 それに強力な防御で毒竜を防いだかと思えばその防御を崩すためのギミックがあったりメイプルが状態異常で行動できなくなったりと、この戦いにおいてはプレイヤー側の公平性が保たれていたように思います。

 加えてサリーがダメージを効果的に与えるために敵の弱点を探るシーンは戦闘での緊張感と説得力を同時に満たしていました。今後も話がどうなるかはわかりませんが、戦闘シーンに関しては信頼できそうですね。

 

 

 

チャットの表示速度が適切になっている

 

 これまで一切触れてきませんでしたが、このアニメというかこの作品には主人公とは無関係にチャットログで情報交換してる連中がいます。ただ何故これまでそこに触れてこなかったのかというと、文章の表示速度が早すぎて読めなかったから評価する気にもならなかったんですよ。

 

 しかし今回、イベント開始に関するやり取りは比較的ゆっくりと表示されていて読みやすく感じました。

 言ってしまえば「最初からそうしとけ」って話になってしまうんですけど、まず前提として中身があってないようなものなので別にどうでもいいっちゃあいいです。

 

 

 

◆悪かった部分

 

ナーフ(メイプルの弱体化)がいまいちだった

 

 冒頭で「悪食スキルが弱体化して回数制限つきになった」という話が出てきて、最初は「ほぉ、一応あれはやり過ぎと自覚したんかな」なんて感心したんですよ。

 しかしその直後、楓の口から「一日10回だけだって!」というセリフが出てきて「いや二桁あんのかよ」と思わずツッコミを入れてしまいました。

 これはあくまでも例え話ですが、私が運営なら回数制限を3回までにした上で発動のタイミングをシビアにします。でないとどうしても不平等が生じてしまうので。

 

 で、それ以上に引っかかるのがモンスターのAI強化。多分これって迂闊に攻撃ばっかり繰り返さずに逃げたり仲間呼んだりするとかそんなんだと思うのですが、これの理由が「第二、第三のメイプルを生み出さないため」というのが物凄く気に入らない。

 コレ要するにメイプルに憧れてプレイスタイルを真似したいと思ったプレイヤーが同じようなキャラクター構成にできず、それを横目にメイプル自身はいつも通りを維持するって話ですよね。

 

 

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 まず誰よりもメイプルが肩身狭いわ。運営はメイプル以外が見えていないんでしょうか?

 普通に絶対防御の効果を弱体化するだけじゃ足りなかったんですかね。もうこの公式発表見た時点で結構な数のプレイヤーがメイプルアンチになりそう。

 

 

 

幽霊が出てくるクエス

 

「これいる?」で頭がいっぱいになりました。

 今後の人間関係にもあまり関わらない、手に入れるスキルも素早く動けるサリーがより速く動けるようになるだけ。バトルロイヤルみたいに「絶対に抜くべき」とまでは言いませんが、別に抜いても問題なさそうなエピソードだったのではないでしょうか。

 

 本当はいちいちこれをポイントとして挙げるべきかどうか悩んだのですが、今後もしこのシーンが伏線として作用するような事があったら逆に絶賛したいので期待も込めての青星とさせていただきました。

 

 

 

ボス戦でのメイプルの動き

 

 正直前回の記事の時点で予感はしていたのですが、サリーと比べてメイプルの動きってアニメ映えしないんですよね。

 動きがあまりにも少なくて、精々毒竜出してうねらせるか竜鳴閃するかでしかアクションできない。悪食? 盾で体当たりしてた頃の方がまだマシだったわ。

 

 なのでどうしても細かく動けるサリーが前線でいいとこ取りしてしまう結果になってしまいました。今後は防御貫通攻撃も使う相手がいるでしょうし、「防御極振りでは通用しない」なんていう作品のテーマと真正面からぶつかる時が来たのかもしれません。

 

 ぶっちゃけ私は作者さんの見通しが甘かったんじゃないかと邪推していますがね。

 

 

 

サリーのMP

 

 前回ではちゃんと残り回数を意識しているようなセリフがあったので気にしてなかったのですが、今回サリーがやたらと魔法使いまくってる気がしました。

 それの何が問題かというと、彼女MPは重視しないみたいな発言を2話でちらっとしてるんですよ。なのでそんなに魔法使えるだけの余裕は本来無いはずなんですね。

 

 1話でSTR無振りのメイプルが噛みつくだけで毒竜倒した時みたいに普通に考えておかしいという部分ではないにしろ、謎の苦しんでるおっさん相手にポーション無駄遣いする暇があったらMP切れする前にアイテムで回復する描写とか入れてほしかったところです。マジで結局何だったんだあのおっさん。

 

 

 

◆総評

 

 ダメな箇所も指摘しましたけど割と普通に良かったんじゃないでしょうか第3話。

 別に私もなろう発だからって理由だけで舐めてかかるつもりないですけど、比率で言えば駄作の方がどうしても多いのがなろう系です。なので今回の話は充分評価できる内容だったと思います。

 

 さて次回はまたPvPになりそうで今から嫌な予感してます。頼むから2話Aパートの再来だけは勘弁してくれ……。別に必ず戦わないといけないってものでもないらしいですけど。

 

 あと「最終的にはメイプルとサリーが戦う展開キボンヌ」という話、私は結構本気で言ってるんですけどもう公式の方でも若干匂わせてきているような気がします。

 今回の話の中で、メイプルが「サリーとは戦いたくない」って気持ちを表明しているんですよ。しかし同時に彼女は平和なクエストをこなしながら楽しく過ごすより、ボスキャラを倒して先に進んだりPvPを前提としたイベントに参加したりしていますよね。

 となると本人がどう思っているかは別として、かなり好戦的なプレイングをしている事になります。ここの薄っすらとしたダブルスタンダードが今後どうなっていくか、そこも踏まえて見ていきたい今日この頃。

 

 現場からは以上です。