不在の巣

なろうで小説を書かせてもらっている馬込巣立のブログです

アニメ感想文『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 第10話』

 皆さんこんにちは。馬込巣立です。

 

 VRMMOのアニメの感想記事を書いてたら現実で香川県がやらかしてて何とも言えない気持ちになっている今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

 あのイベント戦も香川県民だけ途中から強制ログアウトになったりするのかな。だとしたらかわいそう。

 聞いた話によるとお偉いさんがゲームばかりして娘に構ってもらえないから腹いせに無理やり通した法案という話も出てきており、色々ときな臭い話も聞こえてきますね。

 

 何はともあれ防振りの感想です。

 

 

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動画はこちらから

nico.ms

 

◆概要

 

 イベント戦が進んで他のギルドも奮闘している中、ある程度ポイントを溜め込んだメイプル達[楓の木]は作戦を次の段階に移行させます。要するに今回は敵がちょっと頑張るものの無駄に終わり、主人公サイドのオフェンスとディフェンスが入れ替わる話でした。

 全体的に可もなく不可もなく、作画も大人しめで展開も無難な流れという具合。全12話の10話目としてはまあまあ妥当な内容だったんじゃないかと思いますね。

 

 

 

◆良かった部分

 

他の勢力の動きがある程度見えた

 

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 今回、主人公達[楓の木]以外のプレイヤーも結構動いていました。

 特に作中最強の存在として君臨するペインはスキルの類を一切使わず他のプレイヤーを圧倒するというわかりやすい強さを見せつけてきてくれたのが好印象です。これなら実力を明確に示しつつ詳細な情報を秘匿しながら話を進められるので、彼の戦いの演出としては最適解と言えるでしょう。

 

 加えて悪目立ちしていたサリーを囲んで追い込む、メイプルがいなくなった拠点を襲撃するといった戦略も見えて悪くない展開じゃないかなと思いました。

 

 

 

貫通ダメージが活きた

 

 今回メイプルが珍しくダメージを受けます。その理由が「範囲防御中は自動的に仲間を庇っている状態だから貫通攻撃を仲間が受けるとメイプルにダメージが入る」というものだったんですね。

 

 さて、ここで一度過去の感想記事を出します。

 

 

magomesudachi.hatenadiary.jp

 

 

 こちらの記事の最後で私はこんな発言をしていますね。

 

>まあメイプルが新しく強いスキル覚えたりもしてましたけど、あのゲームの中でなら私でも攻略できそうな穴だらけの強化だったのでアレは別に言うほどつまらなくなりそうな設定ではないかなと。

 

 この「私でも攻略できそうな」と言及した理由が今回提示された「周りにいる奴らに貫通攻撃を当てる」という戦法だったわけです。まあ言うて誰でも思いつく話ではあるんですが。

 やたらと強いスキルばかり使っているメイプルの弱点をちゃんと作中で回収しているのは良かった点だと思っています。

 

 ていうか普通誰だって貫通攻撃の重要性くらい認識してなきゃ不味い気もしますけどね。知らない人置いてけぼりで恐縮ですがこの貫通攻撃ってDX3で例えるなら装甲無視に該当するでしょ。サイレンの魔女を「コンセ組み合わせられないとか何この使えないエフェクト」なんて言うプレイヤーいないでしょ。そういう事です。雨粒の矢くんがこっち見てんぞ。

 マジで知らない人には何言ってんだかわからない話してしまってすみませんでした。

 

 

 

◆悪かった部分

 

拠点防衛の場面に緊張感が無さ過ぎる

 

 まずサリーがフレデリカ率いる軍勢に追い込まれてるところに拠点防衛投げ捨ててメイプルが駆けつけた、ここまでは何も問題ありません。

 仲間意識の強さがゲームの勝敗に関わってしまい、そこから転じる物語もあるでしょうから。

 

 ただその後、いくら双子が頑張ったからといってメイプルが拠点に間に合ってしまうのは展開として単調過ぎる。

 これで[楓の木]が[集う聖剣(ドレッドが属するギルド)]に喧嘩を売る理由付けの機会を一つ逃しました。既にアニメ放送10話目というタイミングを思えば、物語的に悪手と言わざるを得ないところです。

 

 加えて速さで大きく劣り防御面に一切リソースを割いていないマイユイコンビが、前回あんだけ強キャラ臭漂わせていたドレッド相手に一分以上持ち堪えている事実にも疑問を禁じ得ないんですよね。

 

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 というか二人揃って一撃ずつ受けてたように見えたんですが、あれで死んでないの変じゃないですか?

 イズの作った衣装が相応に強力な防具だったと仮定しても、それにぶつけられたのはゲーム上位勢ギルドの幹部格が持つ武器です。であれば防御力に一切振ってない彼女らは(これまでメイプルが他のプレイヤーにしてきたように)瞬殺されていなければ道理に合いません。

 

 もちろん道理云々も問題としては大きいんですけどそれ以上に全体の緊張感のなさですよね。アニメーションが大人しいのもあってか、どうにも今回の戦闘描写は全体を通してたどたどしい朗読を聞かされているかのようなつまらなさがあった。

 

 しかもその後拠点で双子を倒したドレッドがメイプルに倒されるって何なんでしょう。あのシーン、ドレッドが前回積み上げた強キャラ感を帳消しにしてまで入れる必要ありました?

 そもそも速さで他のキャラに大きく劣るというのは防御力に極振りした主人公の大切なパーソナリティでしょ。だったら間に合っちゃ駄目だし格上倒しちゃ駄目だろって思うのはいけない事なんでしょうか。せめて息切れして死にそうになってるサリーにおぶられてるとか結局逃げられるとか、そういう描写入れてくれればまた違ったのに。

 

 

 

マイとユイの扱いが酷い

 

 そこまでの流れでも引っかかる点はあったんですが、個人的にトドメとなったのが双子と一緒に罠を壊しながら進むシーンです。

 

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 前回冒頭の時点で彼女ら二人はすっかりメイプルの道具に成り下がったようですね。

 やってる事ほぼルンバじゃねえか。白と黒の二色からお好きな方をお選びいただけますってか、どっちも性能に大差ねえし一家に一台で間に合うから片方いらねえな。

 

 あのホント、マイとユイを便利アイテムかモブキャラが移動手段として使うポケモンみたいな扱いするのやめてくれませんかね。初登場の時の挙動を見て「この先どんな風になっていくのかな」とか二人の活躍を楽しみにしてた自分が馬鹿みたいに思えてくるんで。今回もちょいちょいセリフハモらせてただろ。手を抜くな脚本家そして原作者。

 何が酷いってマイとユイがいなくても毒竜か機械神で突破できてたっぽいのが一番ひでぇ。下手したらシロップで空飛んでれば木の根っことか岩の壁とかどうとでもなっただろうと思えてならないのが本当にひでぇ。

 

 まあ今回はここまでにしておきますが、こういうところで防振りの悪い部分が出ちゃってますよね……。

 

 

 

◆総評

 

 そこそこ言いたい放題言ってきましたが、1クールアニメの10話なんてこんなもんかなとも思っているのでそこまで厳しい目線で見てたわけでもなかったりします。

 あと「山口勝平さんが来た……!」という豪華声優補正によって若干認知が歪んでいるかもしれません。

 

 残すところあと2回でこの感想記事も終わり……としたいところだったのですが、最終回で総まとめするのも変な気分になるので最終回の感想記事と全体通しての感想記事は別々に書こうかと思っています。

 

 因みに10話まで見てきた私の中でこの作品の評価は加点減点同時採用方式でギリマイナスってところです。最終回の展開次第ではひっくり返るから是非そこは頑張ってほしい。

 それでは、現場からは以上です。