アニメ感想文『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 第11話』
皆さんこんにちは。馬込巣立です。
今回で防振りも11話。次の記事で最終回、そしてその次に総合的な作品の感想記事を書いてこのアニメ感想文も終了です。
元は回復術士のやり直しの感想記事を書くための練習として始めたこの記事ですが、1クール分の感想を書き続けるって体感時間がえらい長いんですね。こりゃ動画とかで一話ずつ感想述べてる人達は大変だ。
動画はこちら
◆概要
大規模ギルド[炎帝ノ国]の主要メンバーと衝突したメイプルは彼女らとの戦いを辛くも乗り越えたものの、肝心のオーブは手に入らず。仕方なく周囲に存在する他のギルドを襲撃して得点を稼ぐ方針に切り替えました。
その後次なる大規模ギルド[集う聖剣]の主要メンバーによる襲撃を受け、本作品始まってからほぼ初となる危機的状況に追い込まれます。
とまあ、ざっくり説明するとこんな具合の流れだったわけですが。
うーん、今回良い部分と悪い部分がくっきり分かれたな。9話みたいに批判点ばかり目につくよりはマシですけども、若干アカン箇所の方が多いかなといったところ。
とりあえず感想書いていきましょう。
◆良かった部分
★強キャラがちゃんと強キャラしてた
ミィやペインといった上級者連中がノックバックや貫通攻撃といった「それメイプルに使えよ」と視聴者の誰もが思うであろう要素を活用していたのは良かった。やっぱ貫通は誰だって持っておきたいもんな。
それにミィがそこそこ時間かけて出した炎の檻で体力削ったり、ペインの攻撃がメイプルの防御を崩そうとしてたりといった描写もきっちり入っていましたね。こういうので良いんだ。少なくともバトルやるならこういうので。
★ミィのMP回復
別に輝きながらサムズアップしているわけではなく、回復アイテムを消費してMPを回復しているシーンです。
細かい話、こうして大技を使ったら使っただけ消耗したと表現するのはことゲーム世界において重要です。より伝わりやすいのは「リソースが枯れない強さ」かもしれませんが、より説得力を強めるのは「リソースを管理できる強さ」ですから。
個人的にはただ大技をぶっぱするシーン以上にミィの強さを演出していた点だと思います。
★ペインの判断
本作最強と言われるトッププレイヤーのペインですが、彼は大人数を抱えるギルドの規模という強みを捨てて主要戦闘員のみの少人数パーティでメイプル達の拠点に向かいます。
中小規模のギルドが減ってきている(=強豪ギルド同士の緊張感が高まってきている)状態で自身の拠点を手薄にするというなかなか危険な動きですが、それでも彼は「メイプルを討ちたい」という気持ちを優先して賭けに出たわけです。
仮にこの話がVRMMORPGの話ではなく異世界ファンタジーだったら逆にこの判断は批判すべき点となっていましたが、ゲームなら寧ろ納得のいく理由であり行動だと思います。要するに楽しんだ者勝ちってことですね。
まあ自分も試せるものならメイプルに悪食で人間食わせまくってクールー病にならないか試したりしてみたいですし、気持ちはわかります。最悪だな。
◆悪かった部分
★変わらぬモブのアホっぷり
リーダーの指示を無視して「数さえ勝ってれば」などと言いながら不用意に突っ込み
シロップからの攻撃を受けそうになり、ミィの手を煩わせ
余波で死ぬ。ゆ虐スレのゆっくりかお前らは。
まずリーダーと幹部クラスのプレイヤーがヤバい相手と戦ってるところに突っ込む時点で論外でしょ。もううろ覚えですけど死んだらギルドに迷惑かかるルールじゃありませんでしたっけ今回。
考えて動いてたら絶対にあり得ない行動に出ましたねあいつら。勘弁してくれ。今回の話でミィのこと好きになってきたんだから迷惑をかけるな。
★第二の忌み子・機械神
今回毒竜も出やがったんですけどそれ以上に機械神がひでぇ。はっきり言って主人公が使っちゃダメでしょこのスキル。
これ「お前やり過ぎだろwww」みたいなツッコミ入れてるんじゃないんですよ。「なんでそんな事した?」って素で問い詰めたくなるような感覚に襲われてるんですよこっちは。
端的に言います。
このシーン、メイプルというキャラクターが一切魅力的じゃない。
ただただ強いだけのスキルにものを言わせてトッププレイヤーを蹂躙する、そんな奴に「かわいい」も「かっこいい」も「やさしい」も無いんですよ。譲歩に譲歩を重ねて「ゲーム頑張ってるな」って言おうにも別に頑張ってねーしスキルが強いだけだし。
挙げ句の果てにミィの自爆を至近距離で受けて平然としてるの何なんだよ。主人公を無敵にした代償として作品全体から大切な何かが抜け落ちた感覚がしました。そこは死んどけ。
★触れちゃいけない拠点の話に自ら触れる
後半でメイプルは相手の拠点を上空から襲撃するという作戦を実行します。
そのシーン自体はダイジェスト気味に流されたのですが、「上は無防備」と作中で触れてしまったのは大変な問題点です。
本編見ていただければわかりますが、メイプル達の拠点は洞窟の中にあります。となれば必然的に彼女らは上空からの襲撃に警戒する必要性が皆無だという事です。
ただでさえメイプルに有利なルールのイベントで尚且つ立地まで優位に立っているとなると、ゲームとしての公平性に欠けてしまうんですよ。
それもまだ作中で一切触れなければ大目に見まくってスルーもできたんですけど、その洞窟に拠点構えてる彼女達が野ざらしになってる敵の拠点を上から攻めたらもう不平等を不平等として描いてしまっている事になるんです。
ていうか拠点の位置ってかなり重要な要素のはずなんですけどあれだけメイプルを警戒していた運営の無能どもはどうしてここまで彼女を優遇するような動きばかりしているんでしょうね。
◆総評
今回は主人公勢力の株がだだ下がった一方で敵キャラの株が大きく上がった回でした。
特にミィの魅力が尋常じゃない。彼女が主人公で良かったのでは?
仲間との絆の強さや頼りないながらもリーダーとしての自覚を持って戦いに臨む姿勢、メイプルをも窮地に立たせる大技から死なばもろとも精神での自爆など今後の成長が楽しみなキャラでした。
あと今回は悪かった部分の中で双子について一切触れませんでしたが、前回の時点で私はあの二人をアイテムの一種として認識しているため既に人間扱いされていなくても特別嫌な気分にはならなくなっています。それはそれでどうなんだろう。
まあ主人公の取り巻きがただのフィールドエンチャントになってしまうのはなろう系ではよくある話なので、気にした方が負けなのでしょう。だから俺は一生敗北者のままだ。
次回はいよいよ最終回となります。
2話後半や3話みたいな気合いの入った戦闘シーンが入ってくれる事を期待しつつ、のんびり待つとしましょう。
それでは、現場からは以上です。