不在の巣

なろうで小説を書かせてもらっている馬込巣立のブログです

最近あった創作関連の話をまとめて記事にする

 皆さんこんにちは。馬込巣立です。

 

 最近は「わざわざ記事にするような話が身近にないなあ」と思いながら過ごしていたためこっちで何も書いていませんでした。が、同時に「記事にするほどじゃねえけど触れたい話題はたまにあんだよなぁ」と思うような出来事も世の中には存在します。

 なので今回は単体だと記事にするほどでもなかったような創作関連の話題について項目別に概要と所感を書いていく感じの記事となります。主にTwitterでの出来事をまとめているだけなので、ゴシップみたいなもんだと思ってくれても全然構いません。

 

 先に目次だけ提示しておきましょうか。

 

・他人にアカウントを消された人の話

・「売れてるものの面白さがわからない」=「感性と分析力に乏しい」論

・二次創作が大嫌いな自称漫画家の匿名記事

 

 では、順々に触れていきます。

 

 

 

 

 

◆他人にアカウントを消された人の話

 

 こちらはまとめ記事が既にあるので一応貼っときますね。

 

togetter.com

 

 内容をさらっとまとめると「飲み会で他人になろうの自ページ開いた状態のスマホ預けたら退会手続きされてアカウント消えた」って話です。

 

 被害者の方と消した人物は一定の関係性を有した状態だったようで、まあ要するに信じてたのに裏切られたと。アカウント消されて笑い者にされたため人間不信になってもおかしくなく、これまで積み上げてきたものが消えたショックもあって作者さんは大変な心の傷を負ったことでしょう。

 創作物を悪意によって跡形もなく消されたなど私なら到底許せません。多分後先考えずに相手の名前晒します。

 

 ただこの話、私は本当かどうか疑ってるんですよ。

 

 普通に考えたらここで疑う必要性あるのかと思われるかもしれません。しかし私は以前Twitterで、

 

「電車の中でなろうにログインするところを近くに立ってたおじさんに見られたのでパスワード知られたかもしれません。なのでなろう自主退会します」

 

 という言い訳で逃げた不正ユーザーを知っているのであまりこの手の話を頭から信じようって気になれないんですね。因みにコイツのユーザーページ見に行ったら「規約違反により」とはっきり書いてあったので完全に証明終了してます。「わがまま女神の付添人」っていう作品の作者なんですけどね

 

 そういうバカをなろうで何種類か見てきた私はどうしてもこの話のおかしい部分に意識を持っていかれてしまうんですよ。

 

 例えば違和感を覚える点として「自分のスマホを普通他人に渡すか?」という疑問があります。

 パパっと終わる連絡先の交換とかならまだわからないでもないんですよ。ただその場合でもちゃんと交換できたかどうか一緒に画面確認するでしょ。

 

 まず興味を持ったんだったらテメェのスマホかパソコン使って読めばいいわけで、それをせず「スマホ貸して」とか言われても普通断るんじゃないのかと思います。そもそもさっきも書きましたが何があろうとプライバシー情報の塊を普通は他人に貸さねえ。

 

 あとあまり言及されてる人がいないようなので触れますが、本人のツイートにある「我に戻ってすぐにログインし直しましたが何度やってもエラー表記で変わらずでした」という一文。これもちょっとよくわからない。

 

 私も試したことないし試せないので迂闊に断定できないのですが、退会した後なら普通はアドレスとパスワードを打ち込んでも存在しないユーザーとして扱われるんじゃないかと思うんですよ。

 それなら新規ユーザーとして登録を促されるはずで、エラー表示が出てくるっていうのがどうにも解せないんですね。ログインする先がないはずの状態でどこにログインし直したのかも、何に対するエラー表記なのかも見えてきません。

 

 そんで一番おかしいと思ったのが他の人からキャッシュを用いてのデータ復元を促されても別サイトで再投稿しないどころか、何故かTwitterアカウントを消して騒動の痕跡ごと抹消を試みたという点。

 もちろん先のリンクを見ればわかる通り、Togetterにまとめられてる時点で消せてません。

 

 ここでキャッシュからの再投稿を示唆された方にリプライで「ありがとうございます!やってみます!」とか言ってたらまだ理解の範疇に収まるのですが、特になんも言わずに消えてますよね作者さん。そういうところ怪しいのよな。

 

 ただここまでの情報を踏まえた上で私は「本当のところどうだったのかはわからない」としか言えません。はっきり自作自演であると決めつけられる状況でもないので、そこは冷静に判断したいところです。

 

 この件で私が言いたいのは「頭から信じるべきではないし、嘘と決めつけるべきでもない」という一点に限ります。

 所詮はネットの情報なので話半分に閲覧するのが一番なのでしょうね。

 

 

 

 

 

◆「売れてるものの面白さがわからない」=「感性と分析力に乏しい」論

 

 これはTwitter上で書籍化作家の笑うヤカンさんが以下のような発言をして物議を醸したというお話です。ツリーも一緒にスクショしたのでまとめて画像を貼りますね。

 

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 ヤカンさんの主な発言は以上です。

 因みに同じく書籍化作家である馬路まんじさんが以下のように簡略化してくれているので140字で言い表せない理論ではないという事実もここに添えておきます。

 

 

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 概ね私が「多分こう言いたいんだろうな」と思った内容と一致する意見です。

 

 ぶっちゃけこの笑うヤカンさんって人、書籍化作家の割に文章力は低いんですよね。Twitterでも既に言いましたけど言葉が強い割に足りていない。

 というかいらん説明も付け足してるせいで話の軸がぶれている。「流行り物を素直に面白いと思える感性」とか「こんな理由があるんだからこの作品は流行るべきではない!」っていう誰が言ってんだかわからん意見、絶対に本題と直接関係ねえだろっていう。

 

 まあ彼のTwitterの使い方及び文章構成の巧拙は置いておいて、私個人としてはどう思ったかを簡単に言います。

 

 

 多分それ間違ってるぞ。

 

 

 これに尽きますわ。

 何を基準に面白いと決めるか、という面倒な話よりもかなり手前にある理屈で説明できます。

 

 なろう系と呼ばれるハイファンタジー作品群が流行した理由、これがまず何なのかを私なりに分析した結果からお話しましょう。しょうもない反論来そうで嫌だなこの話題。

 結論としては「粗製乱造が今の力不足な出版業界に必要だったから」という身も蓋も夢も希望もない理由だと考えています。

 つまり面白さとか最初から関係ないんです。本出さなきゃ会社が死ぬんです。

 

 まずライトノベル全盛期を支えていた有能編集者達ですが、彼らは作家と二人三脚でやっていきながら優れた作品を生み出していく一方で後続への引き継ぎを怠りました。その結果として今の編集者達は名作と呼ばれ得る作品を生み出すための審美眼、教養、判断基準を持っていないまま仕事をしていると。

 この情報は古参のライトノベル作家である榊一郎先生のツイートを論拠としているため、個人的に信頼できると判断しています。

 

 で、そういう人らに目をつけられたのが素人の創作広場であるWEB小説投稿サイトだったわけです。

 

 書籍化する前から既存の読者がいくらかいるので少しくらい宣伝費用をケチっても一定の売上は見込めます。

 結果が出ず早々に打ち切ってもランキングを見れば即座に次を見繕えるため探す手間と出来栄えを確認する手間が省けます。

 何より劣等生やSAOのような偉大なる成功例があるわけですから、ある程度売れたら猛プッシュして損はないでしょう。

 

 そういう事情もありWEB小説の書籍化をメインに据えた結果、初心者でもギミックや舞台設定をある程度共有できるハイファンタジーが「創作に不慣れでも話を思いつきやすい」という理由でなろうにおいて流行したというわけですね。

 事実として今の業界では「スライムやドラゴンといったイメージを共有しやすいモンスターを出せ。オリジナルのモンスターとか出すな」という編集の指示が広まっているそうです。

 

 そこから「どうして売れているのか」について言及しますと、別に特別売れてないと思います。これについても説明しましょう。

 

 まず、なろう発で売れてるハイファンタジー作品は間違いなく存在します。このすばとかリゼロとか。

 でもそれって全体を見渡せば極めて少ない割合で、それ以外は流行ったかと思ったら廃れるのを繰り返しているだけではないかと思うんですね。

 

 私がそう思う理由に、書籍版の帯に書かれている宣伝文句があるんですよ。

 先に言っておくと以下のような宣伝をしている作品は総じて「売れている」のではなく「売れているように見せている」だけだと判断しています。

 

小説家になろうにて〇〇万PV達成!

・発売してから間もなく即増刷!

・発行部数〇〇万!

・シリーズ累計〇〇万部!

・売上〇〇万部!電子書籍含む)

 

 こういうのめちゃくちゃ多いでしょ。

 

 もしこれらを売れてるかどうかの基準としているのならマスコミに煽動されやすい傾向にあると思われるため注意してください。

 本当に売れてるかどうかを見る場合、電子書籍の有料版を含む実売部数を判断基準とするべきです。「電子書籍含む」としか書かれていない場合、無料公開部分のダウンロードも売上としてカウントしているパターンがあり得ます。

 

 はいじゃあ売れてる(らしい)理由を分析しました、論拠も主に榊一郎先生のツイートですが存在します。

 

「面白さ」の基準どこよ?

 

 結局「何が面白いのか」なんてわからないじゃないですか。具体的に説明してる人もいませんし。

 なんかネットでは「でも流行ってるから!」で突っぱねるアホとかもいますけど、論理性が求められる場面でそれを言えないならそんなもん無言と同じです。

 

 私も少し前になろうでエッセイ出したことあるんですよ。「なろう批判を批判する暇があるなら批判されている作品群の良いところを語ってもらいたい」ってタイトルで。

 以下、それのURLです。

 

https://ncode.syosetu.com/n2904gl/

 

 で、結果から言うと感想欄にもメッセージボックスにもTwitterでも「ここが好きなんです!」なんて人来ませんでした。

 なので私の観測範囲においては「叩かれがちななろうのテンプレート的作品群を面白いと思っている人間なんてほぼいない」んですよ。それが現実。

 全く皆無ではないと思いますが、統計取ったら1%いないんじゃねえかな。

 

 最終的に何を言いたいかというと、仮に鋭い感性と分析力を持っていたとしても見えないもんはわからないんです。恐らく「考える姿勢は捨てるな」的な発言してる笑うヤカンさんも、現状駄作が売れてる理由を説明することはできないのでしょう。

 もちろんなろう的なテンプレートそのものを悪とは言えませんし、面白いものもあると思います。ただ駄作率が異常に高いのよな。

 

 何なら私自身の考えをここで全部言い散らかしましょうか。

 なろう小説に関して言えば多分読書体験そのものが不得手な人間にとって読むのが楽だから流行っただけで、別にそれらが面白いという保障にはならないんです。世の中頭使う人間より使わない人間の方が比率としては多いですから。

 カードのステータスを強くしてぶつけ合うだけとか指で弾くだけの退屈なソシャゲが流行ったのと理屈は同じですよ。面白いかどうかは別として暇つぶしという目的は果たせる、ただそれだけの薄い娯楽としてカテゴライズされてるのが今のクソつまらないWEB小説、牽いてはライトノベル作品群の正体だと思っています。

 

 

 

 

 

◆二次創作が大嫌いな自称漫画家の匿名記事

 

 こちら最後の話題となりますが、残念なことに話題の元となる匿名記事が消されてしまっています。匿名で書いたのに反論されまくったら消すのすげーダッセぇな。

 

 一度Twitterで話題になったので今や騒動の痕跡くらいしか残っていませんが、簡単に説明すると「原作リスペクトという名目でファンが二次創作していること、それを原作サイドが容認しなきゃいけない空気が形成されていることがたまらなく気持ち悪くて苦痛だ」という内容の記事があったんですよ。

 更に言うとその記事を書いた人物は匿名で記事を投稿しながらもまあまあ食えてる漫画家を自称していたんです。

 

 でまあ、結果としてあらゆる漫画家・小説家が「これ書いたのは自分じゃない」と主張しつつ「自分は二次創作許すよ」と明言することで、人狼ゲームめいた動きが始まると同時に筆者さんが嫌っていた二次創作を許容する空気が増強されたわけです。

 

 この話は言ってしまえばここで終わりで、後は強いて言うなら「匿名で言うなアホ」という趣旨の反論と「こういう空気があるから匿名で言ったんだろ」という擁護がちょいちょい見受けられた程度ですかね。

 

 私としては「二次創作が嫌いだ」という気持ちそのものを否定する気にはなれません。個人的に楽しんでいるもののそれらの文化は原作者さんに黙認されているだけの立場であって、「絶対に表立って肯定されるべきだ」なんて口が裂けても言えない。

 ただやっぱりその「嫌いだ」という意見を匿名で言うことに大した意味はないというか、それが逆効果に繋がると想定できていなかったのはシンプルに頭悪いというか。

 

 いやホント、二次創作を嫌っているという主張そのものははっきり言って感情の問題なので反論できないんです。個人が何を好きでいようが嫌いでいようがそれは勝手なので。

 そんで二次創作文化そのものを敵に回してでも、という気概に至っては匿名じゃなければ大したもんだとさえ言えたでしょう。当然私はそれに賛同しませんししたくありませんが、間違いを正したいという信念は認められます。

 

 ただね、やっぱり匿名で書いたらアカンのですよ。効果がない上に覚悟も足りないし何より現役漫画家を自称しても信じてもらえない。どう足掻いても「小物が匿名でなんか言ってんな」で終わるでしょこんなの。

 まあその匿名で上げた記事ですら批判に耐えきれず逃げ出す始末ですから、相当な豆腐メンタルだったのでしょうね。担当編集にネーム見せて具体的な批判されたらすぐ筆折りそうだな。

 

 なのでこの話題に関しては「匿名でやったのが最初にして最大の間違い」という結論に落ち着きます。

 

 まあそら言いづらい空気があるってのもわかりますけどね。赤松健先生とかネギま!の同人誌でインタビュー受けてたくらいですし。

 

 

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もう15年以上前の話か……。

 

 

 そんなわけでまとめますと、別に嫌いなのはいいとしても覚悟決めて名前出さないとうまくはいかないよという話でした。

 

 

 

 

 

◆終わりに

 

 特に話題がなさすぎて今回こんなやっつけ記事になりましたけど、改めて人間ってあんま頭いいのばっかじゃねえんだなと痛感しました。

 

 自分のスマホを他人に預けてアカウント消された人は脳内お花畑の妖精さんだし。

 言葉が足りない書籍化作家は同業者に1ツイートで自分の意見まとめられてるし。

 匿名で呪詛吐き散らかした二次創作嫌いに至ってはものの見事に自滅してるし。

 

 もちろんそれが必ずしも悪とは限らないんですが、まあアホなのは確実ですよね。

 私もこうして軽率に他人にあれこれ言ったりしてますけどそれは「批判したけりゃ来いよ」なスタンスでも大丈夫な範囲で活動しているだけで、自身の生活にすら影響するレベルのダメージを受けかねない事態にならないよう調整しているから安心して好き放題言ってるんですよ。もしその程度の計算もできない馬鹿野郎だったら私は今頃バーチャルYoutuberになって書籍化作品叩きまくってたでしょうね、間違いなく。

 

 ネットを使う上でダメージコントロールはできるようになっておきたいものです。

 雑な形ではありますが、今回の記事はこんなもんで〆たいと思います。お疲れ様でした。