不在の巣

なろうで小説を書かせてもらっている馬込巣立のブログです

少し前にやらかした書籍化なろう作家の話

 皆さんこんにちは。馬込巣立です。

 今回はアニメ『回復術士のやり直し』のアニメ感想文を書いていた時期、ここでネタにしたかったものの感想記事に労力を割いていたため見送った話題があるのでそれを記事にしました。

 正直もう旬を過ぎている内容ではありますが、お付き合いいただければ幸いです。

 

 因みにタイトル見れば何となく察するかと思いますが普通に書籍化したなろう作家さんの名前を出しますし、出した上でそこそこ強めに批判するのでそういうのが苦手な方はブラウザバックすることを推奨します。

 

 

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 私は以前ライトノベルのレビュー動画が企業によって消されるという事象について、このような記事を書きました。

 

magomesudachi.hatenadiary.jp

 

 多分このブログやってて一番コメントがついたし一番荒れた記事でもあるわけですが、当時と今とで特に大きく意見が変わったりはしていません。

 要するに私個人の考えとして「企業が顧客のレビューを削除するという動きは望ましくない」というのがあるんですね。 これをまず念頭に置いていただきたい。

 

 で、先日とある方のなろう小説レビュー動画が権利者削除されました。

 

 削除された動画の投稿者はシドエグさん。チャンネルの名義は「なろう考察レビュー」となっており、まだ活動開始から半年も経っていない方です。

 

www.youtube.com

 

 で、こちらの方の削除された動画で扱われていた作品が

 

『おい、外れスキルだと思われていた《チートコード操作》が化け物すぎるんだが。〜実家を追放され、世間からも無能と蔑まれていたが、幼馴染の皇女からめちゃくちゃ溺愛されるうえにスローライフが楽しすぎる〜』

※以下、『チートコード』と呼称

 

 というなろう小説です。タイトルなげぇよ。

 せっかくなんでついでにこの作品が掲載されているなろうのページのURLも貼っときましょうか。これ書籍化してるらしいんで読んでみて気に入った人は買えばいいんじゃないですかね。私はつまらなかったので買いませんけど。

 

https://ncode.syosetu.com/n8672gi/

 

 そして今回私が今まで見てきた中でもトップクラスのクソ野郎と断じている書籍化なろう作家がこれの作者、どまどまという奴です。コイツに限っては呼び捨てで問題ないと判断しています。

 

 じゃあなんで私がこの作者を毛嫌いしているのか、そこを順々に説明していきましょう。

 

 まず最初に私が観測したのはシドエグさんによる『チートコード』のレビュー動画でした。

 内容は批判的なものの矛盾点や登場人物の情緒に対する疑問点を突く形でのものであり、まあ私としては最終的に物語としてどうなのかというクオリティの点に触れてほしかったものの誹謗中傷などが含まれるような内容ではありません。

 

 ですが、シドエグさんが投稿した動画は投稿されてからしばらくして権利者削除の憂き目に遭います。

 

 削除を申請した相手の名義は「双葉社」。

 恐らく書籍を双葉社のレーベルから出していたのでしょう。なるほどだったら忌々しいものの著作権は向こうと作者が所有しているわけですし、そういう挙動をする出版社もあると諦めるべきなのかもしれません。

 

……という理屈が通るのは書籍の表紙などが動画内に提示されている場合のみです。

 

 シドエグさんの動画を見てもらえばわかるんですが、使われている画像は小説家になろう内の文章のみ。双葉社から出されている書籍の表紙などは一切引用されていません。

 更に言えば作品のURLをシドエグさんは動画概要の部分にて公開しているため、このなろうにおける文章の著作権においても引用元を提示している以上法令遵守の範疇に収まる使用法であるはずです。

 

 つまるところ今回消されたなろう考察レビューチャンネルの動画に関しては誹謗中傷による名誉毀損ないし侮辱罪も著作権法違反も該当しないんですよ。

 

 なんで双葉社なんていうデカい会社がそんな後々自分らが不利になるような真似をしてしまうのか。そこがすっげぇ引っかかったものの、後から一般サイコパスさんによって提供された情報が一つの可能性を示しました。

 

 まずその流れをシドエグさんが簡単にまとめた動画のURLを貼りますね。

 

www.youtube.com

 

 詳しい内容はこの動画で言われていますがこちらでも簡単にまとめると、過去に双葉社から権利者削除を受けた経験のある一般サイコパスさんが「名義が違うくね?」との疑問を提示してきたんですね。

 

 どういう事かというと、一般サイコパスが過去に権利者削除された際の双葉社の名義は「株式会社双葉社だったそうなのですが、今回シドエグさんの動画に削除申請した相手の名義は双葉社とだけ記載されていたようなんです。

 となると頭株を抜いた名義で削除申請してきたのは果たして本当に双葉社なのか、という疑問が湧いて出るわけですがぶっちゃけこれに関しては私の立場からでは何も断定できません。

 もちろん「原作者のどまどまが双葉社の名義を使って動画を削除した」という可能性はありますけれども、それはあくまで可能性があるってだけの話でしかないんです。例えば(ほぼあり得ないという前提を無視して言うと)双葉社が「間違いなく弊社の判断によって削除申請しました」と言えば疑念はどうあれそう受け止めるしかなくなりますから。

 

 ただ、この話にはほぼ確実と言い切っても問題ない部分があります。

 

 それは『チートコード』原作者のどまどまが「書籍関連の画像を用いていないレビュー動画が双葉社名義による削除申請によって消される」という結果を良しとしたって事です。

 少なくとも原作者の許可すら得ずに商品と何ら関わりのない動画を企業が消すなどあり得ませんから、仮に真実双葉社が削除申請したとしてもどまどまによる許可が発生していないはずがないんですよ。

 

 仮にこれでどまどまが「いや、自分とこには双葉社さんから話来てませんでした」って言うなら、いや絶対にそうじゃないとは思いますけど別にそういう動きするならそれで構いませんよ。その時はその発言のスクショ撮影した上で双葉社に「なろうの運営はヒナプロジェクトであってテメェらじゃねえだろ何勝手に著作権主張してんだ」と直接クレームの電話入れればいいだけなので。

 それで双葉社の社員から「いやウチはそういうケースにおいて必ず原作者さんに確認してます」って返ってきたらその時はここでその通話の録音データ公開するんで今度こそどまどまは終わりです。

 もし本当にそんな事態になったら私の手でアイツぶっ潰しときますわ。

 

 もうこの時点で自作品に向けられた批判的感想を消すっていう、私が一番嫌いなタイプの作家像が見えてきてしまいました。

 

 因みに本人の感覚としてはこんなもんらしいです。

 

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どまどま「スルーっていうか、著作権侵害かつyoutube規約違反なんですから削除されるのは当たり前だと思うんですが、なにかおかしいですか?」

 

 

 引用元のURLを提示して一切の罵倒を用いず作品を評価してる動画相手に何言ってんだコイツ。

 まあ多分法律とか難しくてよくわからないんだと思いますけど、それで他人に迷惑かけるなら相応の報いは覚悟しとけって話ですわ。少なくとも私はコイツの名前を見たらその書籍絶対に買わないと決めましたし。

 

 で、ここでの一般サイコパスさんとの会話も(正直言うと一般サイコパスさんの発言も含めて)頭痛くなるような内容だったんですけど、それからどまどまがツイートした内容及び挙動もちょっと酷い。

 

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 これ見るとわかる通り、一般サイコパスさんに向けて信者ファンネル飛ばしてるんですよ。

 

 いやそれはダメだろ。

 

 例えば以前あった『無職の英雄』amazonレビューの件でも信者ファンネルなる言葉は界隈で使われていましたよ。具体的には原作者がWEB版最新話のあとがきで批判的レビューについて触れたらその作品のファンが当該レビューを削除すべく動いたってやつ。

 しかしアレに関しては「信者がそんな動きをするとは作者も予測していなかった」みたいな言い訳ができる分まだマシですよ。直接けしかけた痕跡はないので。

 

 でもコイツの場合「ひどくないですか?」つってTwitter上のフォロワーに同意求めちゃってるじゃないですか。これで後々「まさかファンの方々が暴走するとは思っていなかったので」みたいな言い訳しても無理でしょ。その理屈は大人として通らないでしょ。

 

 で、このツイートはただ信者ファンネルを飛ばすだけに留まりませんでした。

 今も確認すれば多分見られると思うんですけど、動画を削除されたシドエグさんがリプライを送ったんです。

 

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 そしてこの動画投稿者としての誠意ある問いかけに対し、どまどまは今日に至るまで一切返事をしていません。

 丸一日経過しても返信がないのを見かねて私もどまどまにリプライを送りました。

 

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 多少皮肉を込めたっつってもこれ言われて反論できない立場のはずなんですよね、あのクソ作家。

 まあこのリプライもシドエグさんのリプライも一ヶ月近く無視されているので多分逃げてんだろうなと思います。

 

 以上の流れを経て、真相がどうであれどまどまは創作者として失格であり自由を重んじる私の敵であると認知しました。

 これで私が前言撤回するとしたら先に述べたように双葉社が社名を汚してでも彼を擁護するパターンのみとなりますが、まあ流石に無いでしょう。双葉社と無関係な画像を用いたレビュー動画に対して双葉社が原作者に確認もしないまま著作権侵害による削除申請をするなんて普通に考えてあり得ないので。

 

 で、とりあえず今回の件を受けた私個人の判断でどまどまに向けてささやかなプレゼントをしておきました。

 

 以下に貼りますはどまどまが2015年に書いた短編小説、『作者がエタったせいで、私は処女のまま四十歳になりました』という作品のURLです。

 

https://ncode.syosetu.com/n1545ct/

 

 まだ小説家になろうの流行に迎合せず、恐らく自分の書きたい作品を書いていたであろう時代のどまどまの小説がこれです。

 別に「これを書いていた時代のどまどまは今と比べてまともだったんだろう」とかそういう話をしたいわけではありません。ただこれともう一つの短編に関しては完全に流行とかそっちのけで書かれた内容の作品なので、まあタイムパラドクスゴーストライター的に言うなら“君にしか描けない作品”というやつなんでしょうね。

 

 なので頑張っていたあの日のどまどまに向けて、少なくとも書きたいもの書きながらこの短編よりもよっぽどポイント稼いでるアマチュア作家から感想を送ってあげました。

 

 

 

 

 

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 頑張れ、あの頃のお前!

 

 以上、「大嫌いなタイプの作家に向けて私が嫌がらせをした」というそんなつまらないお話でした。

 良ければまた次の記事でお会いしましょう。

アニメ感想文『回復術士のやり直し 総括』

 皆さんこんにちは。馬込巣立です。

 

 12話の感想記事を書き終えたので今回の総括を以て『回復術士のやり直し』アニメ感想文を終わりとさせていただきます。良かった〜ラストに2期決定とか言ってなくて。

 

 先に申し上げておくと防振りの総括より今回の方が長くなります。時間に余裕がある休日にでも読んでください。

 

 

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◆大体の総評

 

「金取れる内容じゃねえな」が最終的な評価となります。アニメの円盤や原作書籍に金払うくらいならその分の金を普段の食費に足して高い肉でも買って食った方が有意義。

 言うてこういう結論になるのこのブログ読んでた皆さんなら察してたかと思いますし、私もどうせ駄作という評価に落ち着くだろうなと前々から覚悟はしていました。

 

 とりあえず記事を進めていきましょう。まずは良かったところから。

 

 

 

◆良かった部分

 

演出の妙

 

 度々感想記事の中でも触れてきましたが、演出に焦点を絞って見るとトップクラスのクオリティであると言えます。これは本当に誇れるレベルなので手掛けたスタッフさんには今後の躍進を期待したいところですね。

 

 強く印象に残っているのは3話前半のキャラクターごとに違う色の薔薇を映してそれぞれの個性を強めていた演出でしょうか。あの描写によって場面場面の切り替えがスムーズに行われていたと思います。

 

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 ここに限らず他にも様々な演出が魅力的なアニメでした。

 

 

 

声優陣の演技力

 

 以前私は2話の感想でフレア役を演じている渋谷彩乃さんの演技力を高く評価しました。

 そして3話ではブレッド役を務める稲田徹さんの怪演にも触れています。

 

 

 

 

 

 実のところ他の声優さんも結構凄い演技をしてくれていたんですよ。

 

 特にケヤル/ケヤルガ役の保住有哉さんは最終回で「わざとセリフを棒読みする」という難しい演技もこなしていました。正直最初の頃は微妙に違和感あったんですけど、今や岡本信彦さんのそれに近いガラの悪さをあらゆる角度で再現できる貴重な人材となりつつあるように思えますね。

 

 

 

◆悪かった部分

 

 えー、はい。作品そのものに関する「全体に通ずる良さ」みたいなものはありませんでした。ファンの方が見てたら怒るでしょうけどどうせその人らもどこが面白いか具体的な話できねーだろうしいいや。

 じゃあ悪かったところ触れていきましょうか。

 

 その前にまずこれだけ言っておきたいという点を一つ。

 以前防振り感想記事の総括を書いた際に出てきた「防振りの悪かった部分」は大まかに分けて3つだったんですね。

 

magomesudachi.hatenadiary.jp

 

 で、それに対して今回書く『回復術士のやり直し』の悪かった部分は同じように大まかに分けても8つとなっております。

 なので結構長い記事になるんですよ。それだけ先に認識いただければと。

 

 では触れていきましょう。

 

設定の扱いが雑

 

 このアニメを評価する上で悪いところの半分近くがここに集約されます。

 

 具体例として他の方も触れているような目立つところを挙げると

 

「復讐なんて実質終わってるようなものなのにやり直す必要性がない」

「回復する度に相手の人生を追体験するという設定が活かされていない」

 

 という点がこれに該当しますし、あまり言及する人がいなかったような目立たないところを挙げるなら

 

犯罪都市ラナリッタが言うほど犯罪都市してない」

「剣聖クレハがどこでケヤルガの顔を知ったのか判然としない」

 

 も含まれます。

 

 真っ当な創作であればそこらへんちゃんと決めてから話を進めるでしょうし、これで金もらってるようなプロなら複数人で複数回の推敲を重ねるはずなので私みたいな素人がすぐに指摘できるような破綻や矛盾って生じないはずなんですよ。

 つーかそんなん考えるまでもなく話作ってて「ここで【回復】するんだったら追体験現象が生じないのおかしいな」ってならなきゃおかしいじゃないですか。

 

 つまるところまともに考えて創作されていないんですこの作品。

 私だってファンタジーガチ勢みたいに「異世界の地図をまず作れ」とまでは言いません。言いませんけど多分それ以前の基礎的な地盤固めが終わってない状態で公表されてますよねこれ。

 

 これまで書いてきた記事の中で触れたありとあらゆるクソ要素が大体この問題か次の項目のどちらかに収束するので、まずこれをどうにかしない限り商業作品として無価値なんじゃねえかなと。

 では次の項目でこれと同じくらいデカい問題点について触れていきます。

 

 

 

主人公に共感できない

 

 こちらもまた悪いところの半分近くに関わってくる要素です。

 

 この作品の主人公であるケヤル/ケヤルガですが、倫理的にも論理的にも知的にも頭おかしいので見ていて非常に強い嫌悪感を覚えるんですよ。

 前からここでの感想やツイキャス配信なんかでも複数回言ってると思いますけど「復讐を主軸とした物語で主人公に共感できない」ってマジで物語として致命傷なんです。

 

 例えば共感できるできないを問わないパターンとして、胸糞悪い系のエロ漫画なら竿役の男がどんだけ鬼畜外道でも「そういう性癖もある」で片付きます。あるいはギャグ漫画で最終的にひどい目に遭うとかならクソ野郎が主役でも笑えれば正義と言えるでしょう。

 しかしこの作品、全年齢向けのシリアスな復讐譚なわけじゃないですか。少なくとも作者さんの意図としてはそういう風に書こうとしているのがわかります(というか「違う」と言われたら逆にジャンルがわからなくなる)。

 

 で、シリアスな復讐譚の主人公が共感できないパーソナリティを有している場合どうなるかっていうと見せ場となる復讐シーンでスッキリできなくなります。

 

 理屈は簡単で、人間って大半は倫理観や道徳観というものを持っているので他者を過剰に傷つけるという行為に何らかの不快感を伴うんですね。そしてそれを正当化することによって普段得られない「加虐の快楽」を得られる、だからこそ復讐譚というジャンルにはそれなりの需要があるわけです。

 ここで大事なのは復讐行為を正当化することであり、本作の主人公であるガンギマリホモ太郎はそれに失敗しているんですよ。だって言ってる内容無茶苦茶で道理が通ってない上に狂った発言として見てもそんな面白くないでしょ。

 

 じゃあ復讐行為の正当化をうまくできなかった結果そこに何があるのかというとクソ野郎がクソ女を犯したり同じクソ野郎を殺したりしてるだけなんです。

 はっきり言いますけどこっちは復讐を主軸としたファンタジー作品を見に来たんであって汚らしい動物番組に興味無いんです。そこを履き違えないでもらいたい。

 

 

 

とっ散らかってる目的意識

 

 話が進むと段々ケヤルガの目的意識が「三人への復讐」から「好き放題に女を犯してムカつく奴を殺す」にシフトしていくんですが、ここでのシフトがスムーズでもなんでもないせいで結局何がしたいのかわからなくなっています。

 

 例えば復讐という第一段階から徐々に人生を謳歌する第二段階へと移行していくならまだ飲み込めるんです。でもコイツ最初に挙げた復讐という目的を好き勝手するという目的と一緒に出したり引っ込めたりするんですよ。

 しかも途中から魔王の存在まで出てきて余計にやるべきこととやりたいことがあっちこっちに増えていって物語的に無計画極まる。

 

 しかも最悪なのがなまじ「三人の勇者への復讐」という目的が物語の収束手段としてきっちりしているせいでそれ以外の目的が話として面白みに欠けています。

 

 最終的な目的として「この三人を倒せば復讐が達成される」って項目が存在してたらもうそれを主軸としない限り何を出しても物語上のノイズにしかならないでしょ。途中で復讐対象増やしたりしても蛇足にしかなりゃしません。

 だからこそせめてアニメ放送圏内ではブレット倒して終わらせるべきだったのですがそうできなかったのは純粋に話の構造が下手だからなんでしょうね。

 

 

 

何なら復讐譚である必要性すらない

 

 根本的な話となりますが「あいつらのやってる事が許せねえ!」という動機で戦いを挑む構図じゃダメだったんですか?

 主人公を復讐者として設定して無駄にそれを徹底しようとした結果、動きが常に後手後手に回る上に定期的に間に合わないっていう間抜けぶりを披露しちゃってますよね。恐らくそれを少しでも解消しようとした結果があの当たり屋ムーブなんでしょうけれども。

 

 復讐を主軸とした物語であるならそうしなければならない土台を整えないと話になりません。で、案の定このアニメは話として破綻しています。

 じゃあ結局何がしたかったのかというと、考えられるのは一つ。

 

 

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 要するにこれでしょ?(因みにめだかボックスはまともな倫理観の根付いた作品なのでこれ言ってる奴は敵キャラです)

 

 何というか主人公がそれやっちゃうと三下感バリバリになって萎えるんですよね。別にやるだけなら構いませんけどアニメ化して放送枠一つ潰すのは迷惑なので控えてもらいたかった。

 

 

 

基本設定のせいで緊張感がないし疑問も増える

 

 この作品は主人公が世界を巻き戻して人生をやり直すという基本設定の下に成立しています。

 つまり何か不都合が起きてもまたやり直せばいいだけとも言えるんです。

 

 そういう理由もあってか作中で何が起きようとも「いやどうせやり直せるじゃん」という意識があって盛り上がりに欠けるし、逆に不都合な結末を前に嘆く主人公を見て「なんでやり直さねえの?」という疑問も生じてしまうんですね。

 

 これも使いようによっては充分面白い要素になり得るもののケヤルガがやり直さないせいで「いつでも人生やり直せますよ」という世界のギミックがちゃんと機能していません。

 緊張感に欠けるからそうしない、というのであればそもそもやり直した必要性が無い話なんですからやり直さなければ良かったでしょって結論に落ち着くんですよ。

 

 なのでこのシステムを上手く活用できていない時点でこの話は面白くなりようがないと思うんですよね。

 

 

 

随所に見える小学生並みのセンス

 

 これは特に深く言及するような点でもないんですが没入感を妨げるという意味ではかなり邪魔な要素だったのでここで触れます。

 

「回復術士は、〇〇する!」系のダサいサブタイトル登場人物のセリフから垣間見える語彙力の乏しさなんかがそれに当たりますね。

 一応あんだけ性的描写をぶち込んでる作品なわけですからターゲット層は18歳以上を目指してもらいたかったんですよ。「自分を良い人だと言い続ければ良い人になれるんだ」とか諭すように言われるとバカにされてる気分になるので。

 

 シリアス要素多めの作風で稚拙な言葉選びされるとそっちに意識を割かれるのでイラッとするんですよね、私の場合。

 

 

 

濡れ場の存在

 

 これは原作の問題ではなくアニメ作品としての致命傷です。もっと言うなら地上波放送アニメ作品としてやっちゃならない事に手を出しています。

 一応言っておくと「地上波でお色気描写を入れるな」って話じゃないんですよ。

 

 この作品、割ときっちりエロいシーン入れてるので地上波放送とニコニコ動画での無料配信に際して規制が入っているんです。

 で、「局部を黒い靄で隠す」とかならまだしも暖炉やら噴水やらを延々映してるだけのシーンとかがあって、これが本当に最低最悪。

 

 何が問題かというと「見ていても情報が入ってこない状態でアニメの尺を埋めている」ってのがダメなんです。

 

 当たり前の話、アニメを見る上で視聴者が何を求めているかっていうと娯楽なわけじゃないですか。でもこのアニメ、地上波放送でありながら地上波では見せられないシーンを入れた結果見ていて何も面白くない状態を作り出してしまっているんです。

「じゃあOVAでやれ」って話になるじゃないですか、普通に考えれば。何のための地上波放送だと。

 

 

 正直これに関しては関係者全員が悪い。

 

 

 地上波に流されているアニメで作品から娯楽要素を抜いて虚無だけ残したって普通に悪行ですからね。まだ同時期に放送されていたクソアニメの「俺だけ入れる隠しダンジョン」の方が見せたい部分を見せているだけ誠実ですよ。

 

 

 

原作者のTwitter

 

 なんかアニメが放送されてた時期に原作者の月夜涙さんがTwitterであれこれ解説(という名の言い訳)をしていたようなんですが、はっきり言って私からしてみればその行動自体がアニメスタッフに対して喧嘩を売ってるようなものだと思います。説明を付け足すってことは「あれだけじゃわからないでしょ」って言ってるようなもんですからね。

 外野での出来事なのでアニメそのもののクオリティとは無関係ですが、仮に作者のアカウントをフォローしてからアニメ見てた人がそんなん見たら「今更言うなよ」ってげんなりしてもおかしくありません。一度出した以上その皿に載ってる料理は客のものなんですから、後から来て醤油とか胡椒とかかけないでもらいたい。

 

 なんか書籍1巻のあとがきで別レーベルで出してる自作品の宣伝をしたとか他にも色々悪評を見聞きする人ではあるんですが、今の時代「作者がどうあれ作品の良し悪しとは別」って判断する人の方が少ないんですからちゃんと考えて動いてくれないものかと思います。

 

 

 

◆キャラクター別の感想

 

 ここからはメインキャラクター一人一人に対する感想となります。名前の順番はWikipedia準拠です。

 

 

ケヤル/ケヤルガ

 

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▲ガンギマリホモ太郎

 

 復讐者とは名ばかりの当たり屋として数多くの人々に迷惑をかけまくり、持ち前の破綻した論理展開と知性・社交性の欠落によって被害を拡大しつつ他人に責任転嫁しまくる自己愛と自己承認欲求の塊。

 防振りのメイプルのような作者の意図に操られる被害者というわけではなく、己の所業を正当化しながら性犯罪と殺戮を楽しむ言わば生粋の加害者。それが彼です。

 

 当たり前の話ですが本人の頭が悪いせいで自己正当化に失敗しているため、客観的に見ればただのクズでしかありません。

 

 率直に言って魅力的ではないキャラクターなので主人公よりもやられ役の方が似合っているタイプではありますね。そういう位置づけなら活躍の場もあったかもしれないのですが。

 

 あと無意味に過去に戻って薬漬けになってまでケツを掘られに行ったせいでガンギマリホモ太郎という呼び名がアニメ視聴者の間で定着しています。

 すげぇセンスのあだ名だ……考えた人この駄作よりよっぽど面白いな……。

 

 

 

フレア/フレイア

 

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▲主人公全肯定型ヒューマノイドTE◯GA

 

 メイン復讐対象の一人であり書籍や漫画版の1巻表紙を飾っていることから多分メインヒロイン。

 しかしてその実態は前半でヘイトを集めるだけ集めた後は散々に犯され、人格改変された挙句にケヤルガを肯定するだけの存在と化したお人形。コイツのセリフから漂う気持ち悪さは恐らく不気味の谷現象の親戚だと思われます。

 

 この手の全肯定ヒロインって個人的に気持ち悪くて好きになれないんですが、多分そういうの好きな人でも肝心の肯定する対象がアレなので「そりゃねえわ」と冷めるんじゃないでしょうか。

 

 正直コイツをメインヒロインに据えるくらいなら1話に出てきた精霊を連れてった方がまだ面白いと思うんですけどね。

 

 

 

セツナ

 

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▲色々と惜しいけど惜しいまま終わったキャラ

 

「家族を殺され奴隷として売られた」というある意味で(その情報が開示された段階の)ケヤルガよりもハードな境遇にいて、復讐者としての心の在り様も通ずるところがあったため場合によってはメインヒロイン張れる程度のポテンシャルを持ったヒロインでした。

 が、復讐を果たしてからケヤルガに身も心も捧げてしまったため今となってはフレイアと同じ主人公を持ち上げて股を開く性奴隷に成り下がった哀れな南極3号に過ぎません。

 

 この立ち位置でこの性格ならやりようによっては普通に魅力的なヒロインになれたはずなのですが、まあこうなっちゃったもんは仕方ないですね。

 今後はラフタリアの成り損ねとして余生を過ごしていくしかないんでしょう。かわいそう。

 

 

 

クレハ

 

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▲会話が成立しないやべー女

 

 よくわからない経緯でケヤルガの人相と居場所を突き止めて襲撃し、亜人に対して差別的な社会に生まれ育ちながら差別への否定的意見を持ち、その思想を権力者でもなんでもないケヤルガにぶつけるという割と作中でも屈指の危険人物。未だにどうやって個人の特定に至ったのかわからないから怖い。

 剣聖やら貴族やらと身分に固執する割に勇者ってだけの平民相手でも「殺しそうになった償いとして」という事務的且つ傲慢な理由で寝る真性のクソビッチでもあります。

 

 ラナリッタで一度別れてから最終回にちょっとだけ再登場しましたが、正直物語的にはいらない人材でもあるのが悲しいところですね。いや私はこんなんリアルにいたら知り合いにすらなりたくないので一生出てこない方がありがたいんですけれども。

 

 

 

ノルン

 

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▲「異常者」という看板を持たされただけの無能

 

 全体的に性格悪い子供でしかなかったアホ。マジで感想としてはそれだけに近い存在です。

 強いて付け加えるならば服装も含めてキャラデザは作中登場人物の中でも一番好きってくらいでしょうか。この用途不明のマントだかケープだかわからん装飾いいですよね。洗脳されてから外れたけど。

 

 これでコイツ自身にも規格外の戦闘能力があったりしたらまだ面白くなったと思うものの、まあそんな展開にしたら作者の操縦技術が追いつかなくなるからダメか。残念。

 

 

 

イヴ

 

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▲こちらのわずかな期待を叩き潰し諦観を呼ぶ存在

 

 数少ないケヤルガに否定的な感情や意見を表すヒロイン……だったはずなのですが、途中から特に理由もなくケヤルガに惚れているらしい描写が入るわ不要なエロシーンを更に冗長化するわでこちらの淡い期待を裏切り、最終的にはちょっと喋るだけの背景みたいな存在になっていました。

 異世界スマホにおけるリーンのような役割を担うならまだ人気キャラになれる余地はあったでしょう。しかしあの主人公に惚れた上に最後はちょっとツンデレ匂わすだけの空気となってしまった以上、もう何も期待できそうにありません。

 

 なんかノルン以上に触れられる点が少ないキャラとなってしまったため、ここでも特に多くを語れないんですよね。登場したばかりの頃は割と良い動きをしていただけに「どうしてもっとキャラを掘り下げなかったのか」と悔やむばかりです。

 

 

 

ブレイド

 

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▲さらっと殺されたメイン復讐対象

 

 三人の勇者の一人という物語上かなり重要な位置にいるはずの人物でしたが、ほぼ出来レースに近い形でプロの当たり屋たるケヤルガにとっ捕まった上に11話Aパートという何も美味しくないタイミングで殺された哀れなメインキャラクターの一人。君は泣いていい。

 女の子に一服盛って送り狼して壊れるまで犯すという行為だけ見れば確かに極悪人ではあるのですが、実は肝心なケヤルへの仕打ちについては他の勇者よりまだマシだったりするので復讐のモチベーションはそこまででもなさそうというか何というか。

 

 私としては「コイツを洗脳して味方につけた方が後々有利なんじゃね?」と思ったりもしたものですがどういうわけか普通に裸の男どもをけしかけて殺してました。マジでどんな基準で相手の生死を決めてるのかよくわからない。

 とりあえず言えることとしては彼女もまたこの物語の被害者だったって事でしょうかね。

 

 

 

ブレット

 

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▲回想シーンによく出てた人

 

 扱いの悪さはブレイド以上と言えるメイン復讐対象、最後の一人。ノルンより出番が少ない。

 その性格の異常性とか諸々を鑑みるに魅力的な敵キャラとして立ちはだかる展開があれば私とてこのアニメを相当高く評価できたかもしれないのですが、残念ながら昨今のライトノベル原作アニメは原作の流れを準拠してばかりいるので彼の出番もまた原作準拠なのです。

 

 無理にでも出して稲田徹さんの怪演をもっと聞きたかった気持ちもあれど、話の内容がアレではどうにもならないかなぁと色々考えてしまう存在でした。

 

 

 

レナード

 

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▲別にいなくても話が成立する男

 

 シナリオの流れにおいて「ケヤルがコイツを殺さず罪を被せるなんて呑気な真似をしたから村が襲われた」という展開を進めるためだけに配置されたキャラです。

 ぶっちゃけ登場人物と言えるかどうかすら怪しい造形をしており、役割を果たすための歯車以上の価値が見当たらない存在でした。

 

 更にぶっちゃけた話をするなら「ノルンがケヤルの正気を見ただけで察していた」という設定がある時点でこのキャラクターが担う機能は人物の形をしている必要性さえなく、後で騒ぎを聞きつけたノルンによって村が襲撃されたという展開に必ずしもいなければならない人物とは言えません。

 またケヤルが城を脱走する際に罪を被せつつフレアに接近するため彼の姿に変装するという描写もモブの兵士で間に合いますし。

 

 なのでまあ、いてもいなくてもな存在ではありましたかね。尺稼ぎには使えたのかもしれませんけどそんなんやってる暇あるならブレット出せって話になりますし。

 

 

 

“鷹眼”トリスト・オルガン

 

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▲ぽっと出のラスボス(最終話開始から5分半で死にます)

 

 急に出てきて急に強キャラ臭醸し出してきたアニメ版において最後の敵。それが彼なんですがなんでここでブレットではなくコイツ出した?

 三英雄とかいきなり出されても普通の真っ当な視聴者はこのアニメの基本設定を見て「三人の勇者への復讐」を期待するはずですよね。そこから外れる意味あるのかという疑問が尽きない。

 

 しかも後出しジャンケンめいた神装武具の能力で呆気なく死ぬし。確かコミカライズ版では死ぬ間際に「お見事……!」的な、相手の力量を高く評価するセリフとかあったと記憶しているのですがそれもアニメではなくなってましたね。

 初対面の時の挙動と声以外にラスボスとしての意味も貫禄もないというか、やるにしてももうちょっときっちり戦闘描写をしてもらいたかったです。

 

 

 

アンナ

 

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▲本物の被害者

 

 被害者ムーブしてばかりで実質加害者のケヤル及びケヤルガとは異なり、純粋な被害者として散った存在がこの人でした。何ならこの人が死んだ件に関してはケヤルガも間接的な加害者という有様。本当に救いようがねぇな。

 彼女の死に際は本当に美しく描かれており、気持ち作画のクオリティも普段より増してました。

 

 ただ一つ引っかかるのがやはりケヤルとの思い出みたいな回想が一切入ってこず、具体的にどういう生活を彼とともに過ごしてきたのかが明確になっていない点ですね。何せこの人に育てられたケヤルの現状がアレなので「本当にまともな教育してたのかな」と思ってしまう。

 

嘘だけはつくんじゃないよ

騙されても仕返しはするな

 

少しのズルがあとに響くぞ

みっともないことすんな

 

一時の感情に任せ

ものに当たり散らして壊すな

 

忘れたくないことからたくさん

窮屈になっていくぞ

 

www.youtube.com

 

 教育はちゃんと、しよう!

 ともあれ彼女が次に転生する先がもっとまともな作品である事を祈るばかりです。

 

 

 

カルマン

 

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▲上等なインスタントフレンド

 

 急に出来たケヤルガの友達。でも多分向こうはビジネスライクな付き合いとしか思ってねえと思うわ。商人ってそういうもんだし。

 彼が殺されたことでケヤルガがブチギレるという描写が入るものの、見てるこっちとしては「いやコイツが生き残っててもどうせお前ヤることヤッたよね?」としか思わないのでここでの必要性はあまり感じられないのが悲しいところ。

 

 当たり屋に復讐の口実を作るためだけに生み出されたのだとしたらもったいねえキャラだなあと溜息が出てしまいます。かなりいいキャラしてたのに。

 後でケヤルガ一行と一緒に旅に出るとかしてくれれば良かったんですけどね。まあそういう話にできるなら彼が登場するまでに見てきた設定の破綻もなかったんでしょうけど。

 

 

 

◆まとめ

 

 いやあ、文句なしに駄作でしたね!

 

 恐らくツッコミどころとか話の質とか不快感で言えば同時期に放送されていた『俺だけ入れる隠しダンジョン』の方が酷かったんでしょうけど(私は見ていないのであれこれ言うのは控えます)、この作品に関してはちょっとした事情もあって全力で感想を述べる必要を感じていたものですから。全部感想を述べられて安心しましたよ。

 もしこれで2期とかあったとしてももう見ないでしょう。何ならクソアニメの感想文なんてもんはこれで終わりにしたい気分です。リクエストでもされれば応じるかもしれませんが、はてさて。

 

 全体を通して見て感想まで書き殴った上で再度改めてこの『回復術士のやり直し』というアニメへの印象を述べると「こんなもん二度とやるな」という一言に全ての思いが詰め込まれる感じがしますね。マジで関わった全員にとって時間の無駄なので。

 

 まあ、そんなわけで長々と続いた『回復術士のやり直し』アニメ感想文もこれにて終わりと相成ります。

 今後はまた徒然に書きたいことを見つけ次第記事を投稿する形式になるでしょう。元は普通の雑多な日記代わりとして始めた当ブログですが、多分これからはなろう関係のニュースとかを取り上げるのが主目的となるかもしれません。

 

 私自身、このアニメの感想を書いてる間にあった動画削除の件とかについて本当は記事書こうかどうか悩んでたりしましたしね。機会があればそれについて触れることもあるでしょう。

 

 では改めまして、今回で『回復術士のやり直し』アニメ感想文は終了。

 またこれからも思いつきで記事を書いていく所存ですので、なろう関係で何か気になる話題を振ってくれれば内容次第で記事にすることもあるかもしれません。

 

 良ければまた次の記事でお会いしましょう。

アニメ感想文『回復術士のやり直し 第12話』

 こんにちは。馬込巣立です。

 

 ようやっと終わりましたねアニメ『回復術士のやり直し』。思えば毎週そこそこの時間を無駄にしてきた気もしますが、遂に今回で最後の話です。

 以前もこのアニメの前座というか練習として『痛いのは嫌なので防御力に極振りします』の感想文を書いていたことがありました。多分本番も終わった今、特に理由がなければアニメ感想文自体が今回の記事と次回の総括で最後となるでしょう。

 

 全12話を突き抜けてみれば最終的な評価も可能となります。さて、このアニメ全体に対してどのような結論が下されるのか。

 それは総括で語るとしてまずは12話単体の感想からやっていきましょう。良ければ最後まで読んでいってもらえると幸いです。

 

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動画はこちら

www.nicovideo.jp

 

 

 

◆概要

 

 ジオラル王国軍に襲撃を受けるブラニッカにて、巨大な立体映像を通してフレア王女が兵達に襲撃をやめるよう説得。その説得を受けて武器を下ろす兵士達を見ながらノルンは大いに狼狽え、そこに主人公であるケヤルガが乗り込んできます。

 乗り込んだ先でケヤルガは三英雄が一人“鷹眼”トリスト・オルガンとの決戦へ。多様な武器を使いこなしながら直接手に触れないよう立ち回る彼に苦戦を強いられるも、神装武具ゲオルギウスの「触れずに相手の肉体を改悪し即死させる」能力によって彼を爆散させるのでした。

 

 そして戦いが終わりノルンに復讐を果たしたケヤルガは彼女を生き別れの妹として洗脳し、仲間に引き入れます。どうやら優秀な頭脳を頼りにしての動きだそうです。

 

 最終的に「残るは“砲”の勇者ブレットだけだ!」となったところでこのアニメは完結し、主人公のゲス顔を画面いっぱいに映し出してエンディングに入るのでした。

 

 と、いうのが12話の概要なわけですが。

 先に言っておきます。思ったより酷かったです。

 

 私もコミカライズ版で予習を済ませてきたので「え、まさかこんなクソみてぇな内容になるなんて事ある!?」と目を丸くしてしまったのですがマジで酷かったです。これから見るという人がいたらまず覚悟しておいてください。

 とりあえず、はい。書いていきましょう。

 

 

 

◆良かった部分

 

 これには私も驚いたのですが何もない。マジで。

 

 いや、今まで書いてきた記事を読んでくれた皆様ならわかってくれると思うんですが私ってクソ回でさえ良かった点があればここで何かしら触れてるじゃないですか。でも今回はマジでそういうの一切合切どこにもない。

 せめてもの情けで「ラストバトルの動きは良かったかな」みたいなおべっか書こうかとも思ったものの今回普通に作画も微妙以下ですからね。クレハとの戦闘シーンがこのアニメの作画における最大瞬間風速だったと思い知った瞬間でした。

 

 まさか最終回になって最強最悪のクソ回が来るだなんて思ってもみませんでしたよ。一つくらいはどっかで何か褒められる点があっても良さそうなもんなのに。

 

 

 

◆悪かった部分

 

ノルン及びジオラル王国軍の知的デバフがひどい

 

 のっけからノルンがフレア王女の巨大立体映像による演説を見て「何よあれ」みたいなリアクションしてるんですけどコロシアムで既に見ただろこの手。なんで初見状態なんだよ。

 そしてフレアの話を聞いてあっさり武器を捨てる兵士達も意味わからん。そこで「フレア王女も魔族に洗脳されてる!」ってならないのどう考えてもおかしいんですよ。自分達のとこには洗脳されてないノルンがいるのに。

 

 それとその後でノルンがケヤルガを「“癒”の勇者だから」という理由で侮るシーンがあるんですけど、これもこれで頭おかしいシーンなんですよね。

 だってそいつ真正面から自分達がいる部屋まで来てるようなやつなんですから、普通どんなに甘く見積もっても「侵入する手段と姿を現しても負けないだけの自負がある」くらいは考えつくはずなんですが。そこで相手を低く見て何か得するんだろうか。

 

 この以前入手した情報を管理できてない様子、自軍への配慮が欠如している様子、相手の戦力に対する警戒心の欠如という三要素を揃えておきながら策士キャラで通すのは無理でしょ。ノルン普通に頭悪いんですもの。

 

 

 

ゲオルギウスの能力

 

 直接触れなければ発動しない即死技を持ったケヤルガに対して「手に触れられないよう警戒しながら戦う」という手段を執ったトリストでしたが、「触れずに改悪のヒールを当てられる」という神装武具ゲオルギウスの能力を前に敗北してしまいます。

 

 

 盛り上がらねえからやめろよそういうの。

 

 

「最初からそれ使えば勝ててた」ってなるでしょ。そこに至るまでのシーン全部茶番だったってなるでしょ。

 

 あの、相手が魔王でもジオラルの国王でも“砲”の勇者ブレッドでもない三英雄とかいうぽっと出エネミーなのは仕方ないにしてもこれアニメ12話のラストバトルですからね?

 ニコニコ動画でシークバー見てたからわかるんですけど12話放送開始から7分(OPムービー飛ばせば5分ちょっと)くらいでトリスト死にましたよ。なんでこんなつまらん展開にしてしまうんですか。

 

 それと物語の内容に直接関係しないからあまり強く言えないけどお前よく置鮎さんの前で異形化した左手使って戦えたな。地獄先生ぬ~べ~知らない世代か?

 

 

 

故人を強姦の口実に使うな

 

 ケヤルガがノルンに詰め寄る際にアンナさんとカルマンの名前を出すんですけど親しい人の死を悼みながらやるこたレイプじゃねーか。そういうとこだぞお前。

 

 あと「俺は優しいからゲームに勝てたら解放してやる」とか言っちゃう時点で「ゲームに勝てたらアンナさんとカルマンの死はどうでもよくなるよ」って言ってるようなもんですからね。

 マジでコイツの倫理観もうちょっとどうにかした方がいい。気の狂った復讐者、というパーソナリティ自体を否定はしませんけど魅力が一切無いんですよ。コイツを見てかっこいいと思えない。

 

 悪党ムーブするなら悪党としての自覚を持つべきですし、それが無理なら最初から「実は優しいんだよ」という描写を入れるべきなんですけどそういやいつぞやそれやろうとして失敗してたな。じゃあダメだわ。

 

magomesudachi.hatenadiary.jp

 

 流石に面倒臭いにも程があるのでケヤルガのブーメラン発言とか破綻してる論理展開についてはもう触れません。

 ただアレを素面で真面目なシーンとして演出してるつもりなら作者さん頭か心の病気なんじゃねえかな、とは思いました。

 

 

 

ノルンに対する復讐が凄まじく気持ち悪い

 

 洗脳して従順な妹にするとか普通に鳥肌が立つレベルで気持ち悪い。

 

 いやもうマジでキッツい。コミカライズ版で予習しててもこれは本気でキツい。

 絵と文字だけだと「ふーん」で済んだところも映像になって声までつくと気持ち悪さがとんでもないことになるんですね。

 

 あんまりこういう描写というか設定に対して作者の願望やら読者の願望やら言うのは作法としてよろしくないのわかってますけど、この話に対して満足感を得られる人間とは関係を持ちたくない。ごめんなさい。

 こういうジャンルが好きって人もいるでしょうしそれを否定するわけじゃないんですが、「復讐対象となる少女を洗脳する」という展開そのものってよりこの作品でこういう風に展開するからこそ生み出される気持ち悪さってものがあるんですよ。

 

 だってもう復讐がメインじゃないですからねやってる内容。口実作って美少女を自分にとって都合のいい女になるよう洗脳して侍らせたいって願望を少なくとも主人公のケヤルガは持ってるわけですから、その心根の腐り具合を見てえづく自由くらいは私にもあるんです。

 

 

 

今更ブレット出てきてもなあ

 

 なんか最後にブレット出てきましたけど来るのが遅いんだよ。もっと序盤に来い。

 そんでケヤルガも「ブレットに地獄のような苦しみを与えなければ俺の復讐は終わらない」とか言い出す始末。じゃあブレッドが何もしてこなければ永遠に復讐終わらねえだろ。お前の美学(笑)とやらがあるせいで。

 

 頭悪いから本人ちゃんと憶えてないんでしょうけどケヤルガって相手から手を出されないと動けないっていう謎ルールを自分に課してて、その上で復讐の行使を正当化するために当たり屋するわけですけどこの世界線でのブレットに関しては出会ってすらいません。

 

 なんで原作の内容を改変してでもブレットをラスボスに据えなかったのかとしみじみ思います。なんか前からこの話してる気がしますね。

 

 

 

もうケヤルガ本人も復讐ってものが何なのかわかってない

 

 このクソ主人公、今回とうとう「自分の中から復讐心が消えるのが怖い」とか言い出しやがりました。

 

 いやいやいやいやちょっと待て、と。

 復讐って言葉の意味が何なのかわかってないんですかね彼。復讐対象に報復したら終わる行為を指すんですけど。

 

 このセリフを聞いて私は「ああ、当たり屋ムーブして自己正当化の末に下卑た願望を実現する快楽が忘れられなくなったのか」といっそ憐憫の情さえ覚えてしまいました。救いようのないゴミだなコイツ。

 

 

 

作画が微妙以下だった

 

 ラストバトルの割に作画ちょっと怪しくありませんでした?

 

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 例えば上の画像はケヤルガが王国の騎士二人を一度に片付けたシーンなんですけど、このクッソダサいポーズでよりにもよって一度動きを止めたんですよ。一瞬こういう体勢になったとかじゃなしに。かなり間抜けな絵面でした。

 

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 それとこっちは爆発四散する直前のトリストの絵です。作画崩壊とまでは行かないものの1クール放送されたアニメにおけるラストバトルの決着シーンとして見ると雑な仕事してんなと思いました。

 

 まあこれは見た目の問題なので特に深く語れるもんでもありません。なのでこの項目での指摘はここまでとしましょう。

 

 

 

◆総評

 

 とりあえず12話単体での総評を述べるなら「過去最大のクソ回」というのが正直にして正確な評価になるかな、というのが私の意見です。関係あるか知りませんけど異世界スマホも最終回の評判めっちゃ悪かったなあと少し懐かしくなりました。

 ぶっちゃけ私が作画担当だったら「もうすぐ終わる」という意識から気が抜けて変な絵になったりすることもありそうなので、作画崩壊と呼べない程度に仕上げたアニメーターさんはすげぇんですよね。何なら匙投げてもおかしくない内容なのに。

 

 詳しい話はまた次の総括で語るとして、今回はここまでとさせていただきます。

 ひとまず私はこれ投稿したらすぐ寝ますので。

 

 では、これにてアニメ『回復術士のやり直し』感想記事を一段落したものと見なして、一旦の区切りとしましょう。

 おやすみなさい。

アニメ感想文『回復術士のやり直し 第11話』

 皆さんこんにちは。馬込巣立です。

 

 やっとこ11話まで来ましたね、アニメ『回復術士のやり直し』。次で終わりと思うともう少しだけ頑張れる気がします。

 正直言うとこの感想記事を書く上ではクソアニメの視聴よりもスクショ画像を見られる程度に整えるという面倒極まる作業が一番辛いんですが、まあそんな個人的な話は横に置いときましょう。

 

 とりあえず私はさっさとこの記事を投稿してこないだ買ったファイアーエムブレム風花雪月を進めたいんです。そんなわけでちょっと気合い入れていこうかなと。

 では11話感想書いていきましょうか。

 

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 動画はこちら(なんか知らんけどまた埋め込みできるようになっとる)

www.nicovideo.jp

 

 

 

◆概要

 

 弱体化させたブレイドに復讐を遂げたケヤルガは奪った宝玉によって神装武具という固有装備を入手。大幅に自らの戦闘能力を向上させて高笑いしながらフレイアとセツナを抱いて夜を過ごしました。

 そして翌日になってノルン姫が動きを見せます。どうやらマッチポンプ式の策略によりブラニッカに住まう魔族と人間達を悪党に仕立て上げ、敵対的な相手を皆殺しにする形で強引に都市を制圧しようとしているようです。

 

 で、その過程で

 

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 カルマン(例の商人)が殺されました。なんてこったい。

 

 彼と仲良くしてた相手を殺されたケヤルガはこれに激おこぷんぷん丸。早速神装武具を用いて王国の兵を次々殺していきます。

 ケヤルガの虐殺が進む中、いつぞやと同じように巨大な立体映像と化したフレアの姿が空に浮かび上がったのでした。

 

 そんな具合に話が進んだわけですが、今回は良い悪い以上に「もったいねえ〜!」という感情が結構あったのでそこらへんを解説していきたいと思います

 

 

 

◆良かった部分

 

ブレイドへの復讐

 

 今回前半で行われたブレイドへの復讐ですが、流れも良かったし久々に演出の妙も冴えてましたね。

 

 というのも今回の復讐、「食欲と性欲」というテーマがあるんですよ。

 具体的には食欲と性欲を増幅された男達を用意して、「犯されてる間だけ食い殺されずに済むけどちゃんと積極的に致さないと食欲が優先されて食われるよ」ってルールを設けるわけですね。一晩耐えたら逃がすという条件もつけています。

 

 これの何がいいかっていうと散々男の存在を拒んできたブレイドが自ら男を受け入れなければ死ぬ状況にまで追いやられているって点です。要するにキャラクターの造形に適した絶望を用意できている。

 加えて最後はブレイドが信仰しているフレアの姿に変身して心を折るというのもただヤるのに疲れて食い殺されるわけじゃないのが“芸”って感じで素敵。

 

 で、更に言うと今回の演出ですよ。これが本当に素晴らしい。

 

 まずルール説明の時にグラス越しに映されたブレイドがワインに沈んでいく演出。

 

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 そしてブレイドの心が折れ食い殺されていくのとほぼ同時、ケヤルガがその様子を見ながら飲み食いするために用意してあったワインが底をつき肉も食べ終えられるという演出。

 

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 で、最後に直接的な描写をしないままブレイドの剣が宝玉に戻ることで彼女の死を示す演出。

 

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 以上、久しぶりにこのアニメが誇る演出のクオリティを見せてもらいました。こういうのでいいんだよこういうので。

 私の記憶が確かならコミカライズ版ではこのシーンもう少し淡白というか、ただブレイドが体力の限界を迎えて食われるだけだったのでここはいい感じの流れができていたなと感心したんですよ。

 

 まあつってもこの流れの中に思うところが無いわけじゃないので、そこは後述します。

 

 

 

“鷹眼”トリスト・オルガンの強キャラ感

 

 11話にして本格的に主人公に絡んできた10話初出の現状ラスボス最有力候補、“鷹眼”トリスト・オルガン。「なんかおかしくね?」とか言ってはいけない

 コイツが思ったよりちゃんと強キャラしててほっとしたんですよ。流れとしてはイヴの時と似ていて、日常の中に溶け込んでいきなり喧嘩を売るわけではなく紳士的な対話に終止したところがかっこよかった。

 

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 ただ警戒しているアピールをするだけでなく相手の能力を認めて「何ならウチで雇おうか」みたいな冗談まで交える大物っぷりは「マジでこのアニメの悪役か?」と首を傾げるレベルです。比較対象としてちょっと外道ムーブしてるだけで本人は特に何もしてないノルン姫の小物っぷりが加速していく程度には大物。

 

 次で最終話となればきっと1話かけて彼との戦闘が繰り広げられるのでしょうし、そこがどう描かれるのか楽しみですね。

 

 

 

進化した当たり屋ムーブ

 

 今回カルマンが殺されたことでケヤルガがブチギレまして、「仲良くなった友達が殺されたんだからこれは復讐するしかないよなあ」と言うシーン。

 いつものノリだったらまたガンギマリホモ太郎が言いがかりつけて暴れようとしてるよくらいにしか思わないところですが、今回だけちょっと様子が違いました。これも演出の技巧が大いに影響している部分です。

 

 ケヤルガの心情を表すかのように雨が降り出し、ずぶ濡れになったケヤルガが泣き笑いながら「アタイ…許せへん!」するところでちゃんと強がりで言っているだけなのを視聴者に絵面のみで説明できてたんですよ。

 

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 水滴が額から目、目から頬へと伝っているため「雨が偶然涙に見えているだけ」とも「雨に濡れながら泣いている」とも受け取れる絵にしたのは流石と言う他ありません。

 この絵のおかげで「あ、本当は恨みとかどうでもよくてただ暴れたいだけなんだな」というこちらの呆れがある程度ですが抑制されます。

 

 まさか終盤近くになってこのアニメ製作陣による演出力をまた見られるとは。

 ただこっちはこっちで言いたいことあるので次の悪かった部分にて説明します。

 

 

 

ちゃっかり生きてた酔っぱらいコンビ

 

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 皆さんはこの二人を憶えているでしょうか。

 

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 そう、8話の酒場でブラニッカの成り立ちについて説明してくれてたおっさん達です。

 以前「死んでるようにも見えるけど位置関係的には助けてもらえたようにも見える」と言及したところ、どうやら生きてたみたいですね。良かった〜。

 

 こういうサブキャラを捨てずに再利用するやり方、創作の姿勢として個人的に大好きなんですよね。ただ単に私が好きな描写ってだけなのでこれ以上は特に何も言うこたないんですが。

 

 

 

◆悪かった部分

 

ブレイドを殺すタイミング

 

 ぶっちゃけ前回のBパート内で今回の復讐やるべきだったんじゃねえのと思わざるを得ません。実際尺の無駄使いそこそこあったし。

 

 考えてもみてもらいたいんですが、コイツって主人公にとってメイン復讐対象のはずなんですよ。じゃあもっと劇的な形で決着をつけるべきだったはずですよね。

 少なくともAパートで終わらせたらアカンやろと。なんでしたっけね、どっかのアニメで最終回のAパートに挿入歌流して微妙な扱いされたってのがあったと思うんですがそれ思い出しました。とある2期でしたっけ?

 

 アニメのAパートって決着つけるタイミングでは決してないはずなので、そこをちゃんと踏まえてほしかったなというもったいなさが滲み出てしまいました。

 

 それと彼女に対しては「食欲と性欲」をテーマとした復讐を敢行したわけですが、別にブレイドと食欲は特に関係ないっていうね。

 例えばこれでブレイド「剣の効果で自動回復する代償として大食らいになってしまった」とか「犯した少女の体の一部を切り取って調理して食べる習慣がある」とかだったらまだ絡めるのも納得できるんですけど、特にそういうのありません。

 

 ただ唐突に食欲要素を出してきただけってそりゃいくらなんでも情緒が足りてない。

 せめてラグナロクを握らせたまま錆びついた安物の剣で貫いて、体から剣を押し出そうとする回復の力が更に傷を押し広げて最終的には出血多量か破傷風で無惨に死ぬとかやってればまだ納得いったのに。前後運動する剣を男性器に見立てるという演出にも繋がるでしょう。

 

 

 

神装武具を手に入れるタイミングも悪い

 

 フレアが宝玉持ってたのわかってたなら主人公であるケヤルガが神装武具を手に入れるのはもっと前半であるべきだったんじゃねえかなと、こっちでもタイミングでの不満点が出てきてしまいました。

 

 というのもこれって主人公しか持たない唯一無二の武器なわけで、いるのかどうかすら微妙ですけどこの作品の熱心なファンとかからしてみればそれを使った活躍を見たいと思うわけじゃないですか。

 

 でももうアニメ11話なんですよ。見られる場面なんて限られてます。

 

 なので出すとしたらもっと序盤で、その後色々と見どころ用意できたはずなんですがもうやっちゃったもんはしょうがない。手遅れ。

 このゲオルギウスとかいう武器の活躍はどうやらアニメ放送圏内において1回しかなさそうです。あーもったいねえ!

 

 

 

なんで王国軍がブラニッカ襲ってんの

 

 11話の中で設定上最もツッコミを入れたいのがこのポイントなんですよ。

 

 言っておくとコミカライズ版ではそこの説明ちゃんとしてました。一応確認済みです。

 ただなんでかアニメでは説明が省略されてしまっており、「そもそもノルン姫何しに来たん?」という疑問がどうしても晴れない。

 

 なんか王族が急に辺境の街にやって来て(仕込みとはいえ)その中から飛び出した一人が刃物持って襲いかかったからって住人皆殺しにしようとしてるって、普通に考えて行動がキ印のそれですよね。地続きになってる近隣諸国とかが知ったら多分ここぞとばかりにめっちゃ責め立てますよ。ホント何してん。

 

 これでノルンが作中では策士扱いされてるってのがなんかもう虚しい。

 

 

 

カルマンの死を受けて

 

 私はカルマンが死んだ際のケヤルガのリアクションを良かった部分で褒めました。しかし納得いかない点もあります。

 

 初めて来た街で仲良くなった商人が殺されて悲しむのはいいんですけどね。

 じゃあなんでコロシアムで村人達が殺されてった時にはリアクション薄かったんだよって話になるじゃないですか。

 

 あとついでに言うとお前アンナさんが死んでから「人間らしい心は失った」的なこと言ってただろアレどうなったんだよ。

 

 これについてそんなに深堀りする意味もありませんし、一言でまとめます。

 

 相変わらずケヤルガはアホ。

 これが全てです。

 

 

 

◆総評

 

 活かせそうな設定を無駄死にさせまくっててマジでもったいねえなという気持ちが止まりませんでした。特にカルマン、あいつの死はもっとちゃんと描いてもらいたかった。

 これは作品としての悪い点というより展開上仕方ない点なのでこっちで語りますが、主人公に他者を回復する能力があるせいで重要人物のピンチが常に「着いた時には手遅れ」という展開に繋がってしまうのは難点かなと思いましたね。アンナさんの時もそうだったのでこれに関してはアニメ視聴を経て気づいたこの作品特有の弱点と言えるでしょう。

 

 何はともあれ残り1話。次の12話と最終的な総括の二つを書き上げればこの回復術士のやり直し感想記事も終了と相成ります。

 多分最後は総合評価で駄作認定するんだろうなと今から軽く予想できますが、たまにアニメスタッフさんと声優さんが頑張ってくれるのでそこの期待は捨てずに持っておきましょう。

 

 では、また次の記事で。

アニメ感想文『回復術士のやり直し 第10話』

 皆様こんにちは。馬込巣立です。

 

 もう3月も終わろうとしており冬アニメが次々と完結していく中で今回も回復術士のやり直し感想記事を書いています。やっぱ無職転生が強かったな今期。

 緊急事態宣言が解除されたからか「もうコロナの心配はいらない」と勘違いした人々で電車も混み合い執筆のエネルギーを奪われがちな今日このごろではありますが、どうにかブログの記事も小説も自分なりのペースで書いていきたいところですね。

 

 とりあえずサクッと感想始めましょうか。

 回復術士のやり直し、アニメ10話。残り2話です。やっと終わりが見えてきたぜ……。

 

 

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動画はこちら

https://www.nicovideo.jp/watch/1616396345

 

 

 

◆概要

 

 ブラニッカに来た王国軍の主要メンバーはノルン姫と“剣”の勇者ブレイド、それから今回初登場となる三英雄の一人とかいうおっさん。このおっさん、漫画版では鷹眼(たかのめ)でしたがアニメ版では鷹眼(ようがん)と呼ばれているようです。紛らわしいな。

 

 で、最優先復讐対象であるブレイドが早速ブラニッカにいる美少女を拉致って犯して壊すという鬼畜ムーブをしたためケヤルガ自身も女の姿に変わり、相手をおびき寄せる作戦に。

 実際上手く引っかけて罠に嵌める事に成功したため回を跨いで復讐パートへと移行するのでした。

 

 というのが今回の内容なんですけど過去最大と言えるレベルで薄い話でした。

 元々クソアニメの10話って大したエピソードなかったりするのでそこはまあ受け入れるにしても、アニメ1話分の密度すらない。

 

 じゃあいいとこ悪いとこまとめつつ詳しい話をしていきましょうか。

 

 

 

◆良かった部分

 

ブレイドへのネタばらし

 

 この物語に登場する“剣”の勇者ブレイドは言うなれば「倫理観が欠如している怪力レズビアンです。今回も街で見かけた美少女に一服盛って拉致って無理やり犯した挙げ句ぶっ壊したりしています。

 で、この手のキャラに対する復讐手段として「一度女装して近づいてから男の要素を叩きつける」という挙動に出たのは極めて適切だなと思いました。

 

 普通に男として襲いかかるのではなく一度希望を持たせてから絶望に落としているため、彼女に与えたダメージは相当なものとなっているでしょう。こういった手法で相手を苦しめるのは形として美しい。

 

 

 

◆悪かった部分

 

 びっくりするかもしれませんが今回マジで話が薄っぺらいせいで褒めるべき部分がさっきの一つくらいしかありませんでした。まあでも冒頭でも言ったようにクソアニメの10話なんてこんなもんとも思うので、少し感想書きづらいくらいの弊害しかないんですよね。にしたって薄いんですけど。

 

商人との会話がおかしい

 

 前回「こいつとの会話悪くないじゃん」と褒めた商人と再度会話するシーンがあるのですが、ちょっと私の理解力が足りないのか意味不明な部分があったんですよね。

 

 ケヤルガが「こんなものも作れる」と言ってポーションを取り出し、それを見た商人が「じゃあウチで取り扱おう」と約束するところなんですけども。

 

 ここで商人、

 

「王国軍が来て住人達も不安がってるからポーションも高値で売れるぜ」

 

 みたいな発言してるんですよ。

 これは私の理解力不足だったら謝罪案件なんですが正直全く理屈が掴めない。

 

 例えば

 

「つい最近店がぶっ壊れるほどの乱痴気騒ぎ(8話参照)があったからそれで怪我人が大勢出て、次どこで誰が喧嘩するかわからないからポーションの需要が高まってきている」

 

 とかそういう理由付けならわかるんですよ。

 でも王国軍が来たんですよね。じゃあ寧ろ目立つ場所で暴れる奴は減るんじゃないかと思うんで、何ならポーションの需要下がるでしょ。

 

 前回割としっかりした会話してるキャラだったのもあって余計に残念に感じました。

 

 

 

復讐の美学どうした?

 

 実際にアニメ見てもらえるとわかるんですが、以前「己を害さない者は殺さない」つってたケヤルガが今回に関しては自ら絡まれに行ってるんですよね。

 まあコイツ頭悪いんでもう自分の発言忘れてるんでしょう。ガンギマリホモ太郎の名は伊達じゃないってか。

 

 これについては深く掘り下げる意味もないので次行きましょう。

 

 

 

過去の描写との食い違い

 

 ブレイドが持つ剣には身体能力を強化する効果と自動的に傷を癒やす効果が付属しているらしく、戦闘の中でつけた傷がみるみる癒えていく描写までされています。

 

 1話で回復求めてたの何だったんだよ。

 

 これまで見てきたケヤル及びケヤルガの回復術とブレイドの剣による回復、見た感じ回復速度に大した違いは見受けられませんでした。

 確かにケヤルガの回復術は欠損した部位まで元通りにするという規格外のものではありますが、では1話で回復術を求めていた時にブレイドはどんな状況だったのでしょうか?

 

 実際にニコニコ動画でまだ無料配信されている1話を見て確認してみました。

 

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 両腕、左足、右足全て無事なのが見てわかりますね。

 つまり剣に回復効果があるのならこの時点でまだ戦えますね。

 でも実際には回復するようケヤルに求めていたわけですよね。

 

 これまで何度も思ってきた事ではあるけどアニメ化するならせめて設定のガバを修正してこい!

 

 ホント致命的なまでに作品全体の構造が頭悪い。総評にてこの部分めっちゃ叩く予定でいるんで、そうなる前に「これまでのガバは全部伏線でした」というどんでん返しがあればと思ったり思わなかったり。言うてどうせ最後までクソたっぷりだとわかってますけどね私も。

 

 

 

◆総評

 

「そら他のアニメに話題持っていかれるわ」と納得せざるを得ないくらいには今回空っぽな回でした。

 クソアニメの10話だからと寛容になったところでクソはクソですからね。率直な感想を述べればこうなります。

 

 強いて言うならいつもより楽に感想記事を書けたって点ではメリットがあったと言えなくもないくらいですか。これまでの記事の半分くらいしか書いてないと思いますよ今回。

 

 さて、これまで見てきた流れから察するに次回はAパートでブレイドが死ぬと思うので物語としては鷹眼倒してノルン姫犯して終わりってとこでしょう。

 ブレッド放置してんのがなあ。ここについても先程と同様、最後に書く予定でいる総括の記事で細かく触れます。ともあれ本当にやる気ない復讐譚だなと溜息が漏れますわ。

 

 とりあえずこれ以上何も語れないので、次回ブレイドが殺されてからどう話を展開するのかで今後の私のやる気も決まります。そりゃこの感想記事を最後まで書くには書きますけど、密度が薄いと書ける内容も限られますからね。

 

 では、次回はもう少しマシな回である事を祈りつつ今回はここまでとさせていただきます。

 次の記事でお会いしましょう。

アニメ感想文『回復術士のやり直し 第9話』

 皆さんこんにちは。馬込巣立です。

 

 やや遅くなってしまいましたが、回復術士のやり直し第9話の感想を書いていきたいと思います。

 ちょっとデュエプレコラボイベントとかTRPGのシナリオ制作とかなろうでの執筆活動で純粋に記事の投稿が後回しになってしまっていました。

 

 9話ともなれば全体のおよそ3/4に該当する部分ですね。作品によっては全10話だったり全13話だったりするので確かな事は言えませんけど、まあ大体話を畳むための準備に入る頃合いでしょう。

 では今回の回復術士はどんなもんなのか、というところを書いていきたいと思います。

 

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動画はこちら

https://www.nicovideo.jp/watch/1615779486

 

 なんかブログで動画のURLを埋め込めなくなってしまっているため、文字列だけの無機質な表示になってしまいました。別にこの感想記事シリーズが終われば滅多に使わなくなる機能なのでどうでもいいんですけど何でしょうねコレ。

 とりあえず概要から触れていきましょう。

 

 

 

◆概要

 

 同行する事が決まったイヴから色々と話を聞いたケヤルガは、彼女が使役できるという伝説の鳥・カラドリウスを手中に収めんと思考を巡らせていました。

 しかしそれ以前に彼女の追手がまだ残っており、こちらを始末しなければロクに動けないと判断して彼らに夜襲をしかけることに。

 

 結果として追手である魔族の集団を殲滅したケヤルガは翌日、事前に聞いていた通りノルン姫がブラニッカに訪れたのを確認。

 それだけならまだしも、彼女が率いた精鋭部隊の中には復讐対象である剣の勇者・ブレイドの姿があったのでした。

 

 というのが9話の概要となります。

 

 8話に関してはべた褒めしたものの、今回ははてさてどうなることやら。

 

 まあ褒めるつもりなら「段々良くなってきてるじゃん!」「今回も褒めますのでよろしく」とかこの概要の時点で言うんでそれが無い時点でお察しください。

 

 

 

◆良かった部分

 

カラドリウスの扱い

 

 恐らくアニメ放送圏内では出てこないであろう伝説の鳥・カラドリウスの説明ですが、原作販促という意味では期待させる内容に仕上がっていたと思います。

 

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 説明の内容曰く「病を取り除く事も与える事もできる」という存在らしいです。それならなるほど確かに強力だと理解できますし、味方につけた際の心強さも相当なものでしょう。

 どんだけいるか知りませんがこの作品って復讐が最大の目的となっている(はずの)物語ですので、伝説に登場するレベルのモンスターが味方につくと考えれば先の展開を楽しみにする視聴者だっているかもしれません。そういう意味ではアニメ放送圏内で出せないまでも存在を上手く仄めかせる事ができているなと感心しました。

 

 

 

魔族の扱いがしっかりしている

 

 今回ついにケヤルガの変装が臭いで見抜かれました。

 これは人間の敵ではできない識別方法なので「魔族が多く存在している」という土地の性質がきっちり活かされている場面だったと言えるでしょう。ラナリッタとか全然犯罪都市って感じしなかったのにな!

 

 まあここはそんなに多く語る部分でもないので次行きましょうか。

 

 

 

武器屋の兄ちゃんとの会話

 

 フレイアの魔法に耐えられず壊れかけていた杖の代わりに上等な品を調達すべく立ち寄った武器屋にて、ケヤルガと店員がちょっとした商談をするんですよ。

 

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 で、この商談のシーンが普通に面白い。マジで別作品かと思うくらいでした。

 

 具体的にはケヤルガが購入した杖を(錬金かヒールか知らんけど)改良して、それを見た店員が「今売ったのと同じ杖がまだあるからそれも全部改良してくれたら払った金の1/3を返す」と言い出すんですね。

 で、ケヤルガは「全額返しても元取れるんだから1/3しか返さないのは認められない。半分返せばやってやる」と応じるわけです。

 

 これを受けて店員、半額返却すると同時にミスリルの剣をケヤルガに提供。

 

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 さしものケヤルガも思わず「いいのか?」と訊いたところ、店員がめっちゃかっこいい返しをするんですよ。

 

 

「ちょっとだけ俺が儲け過ぎた」

「このまま帰すと俺の商人としての名が泣く」

「バカな素人からぼったくるのは良いが、わかってる奴相手に損をさせる事はできない。黙って受け取れ」

 

 

 この作品においてアンナさんばりにまともな登場人物が出てきました。実質モブだけど。

 

「兄さんとは良い商売ができそうだな」って言いながら店員の顔がドアップになるところとかめっちゃ作画に気合い入ってましたし、多分アニメスタッフもここはアンナさんの最期と同じくらい力入れたところだったんじゃないでしょうか。声優さんの飄々とした演技もナイスです。

 コミカライズ版ではなかったはずのシーンなので多分アニメオリジナル展開なのでしょうが、いやあこれに関しては初めてまとも且つ対等な商談をしていましたね。ラナリッタでは粗末でケチな詐欺師紛いの交渉ごっこしかしてなかったのにな!

 

 

 

◆悪かった部分

 

冒頭シーンの気持ち悪さ

 

 ケヤルガがイヴを抱こうとして泣きながら拒絶されるところから始まるんですが、そこからOP入ってOP明けに朝飯食いながら他3名によるイヴへのダメ出しが始まるんですよ。

 

 クソ客と先輩ソープ嬢みてぇなノリやめろ。

 

 何なんですかねこの気持ち悪い冒頭シーン。恋人でもないただ利害関係が一致しただけの素人相手に体の関係求めて、嫌がられたら「お母さんとか叫ばれると萎える」つってぶーたれるムーブやって誰がこの主人公に魅力を感じるんですか。

 起きてる事象単体で見たらどっちかっていうと主人公に惨殺される5分前の悪徳政治家の挙動でしょ。

 

「途中で拒絶してケヤルガ様に気を遣わせるなんて失礼ですよ」っていうフレイアのセリフがまんま政治家の相手してる高級風俗嬢のそれっぽくて嫌になりました。

 そういうセリフは適したシーンで適した立ち位置のキャラに言わせてほしいものです。一応とはいえ全年齢向けレーベルで出版されてるライトノベル作品のメインヒロイン枠ですよ彼女。いやヒロインつっても復讐対象なんですけど少なくとも書籍やコミカライズ版において1巻の表紙は彼女が飾ってるんで。

 

 原作者か脚本家か知りませんがセリフ考えた人おかしいと思わなかったんでしょうかね。これがメインヒロインの口から出てくる作品があったとしてそれは回復術士のやり直しであるべきではないでしょう。例えば異種族レビュアーズで出てきたセリフなら違和感も何もないんですが。

 

 このシーンのせいで「あ、前回みたいに褒めちぎるのは無理だな」と確信しましたし案の定ここから先も問題がいくつか出てきます。

 

 

 

またもケヤルガがIQ下げてる

 

 これも冒頭というか前半での会話シーンでの問題点なのですが、ケヤルガが自分で自分の事を「俺ほど良い人はそういないぞ」的な発言するんですよ。

 まあこれ自体は「いや良い人は自分でそう言わないだろ」っていうギャグシーンであって実際イヴもそこにツッコミ入れてるんですけど、問題はその後です。

 

「言葉には力がある」

「自分の事を良い人と言い続ければ良い人になるんだ」

「言葉は思考になり、思考は行動に繋がるからな」

 

 何だよこのちょっとアニメや漫画で語彙力高めただけの小学生みたいなセリフ。せめて「自分は善良であると口に出し続ければ元がどうあれ善性を得られる」くらいの言い方できねーのか。

 今回のサブタイトルとかもそうですけど性的描写が多い割にガキみたいなセンスが見え隠れして気分悪くなるんですよねこの作品。だからかケヤルガの精神年齢も恐ろしく低く見えてきてしまう。

 

 あと「思考が行動に繋がった」結果オメーなんの罪もない姫の護衛殺したり自分に何もしてないイヴをなし崩し的に犯そうとしたりしてるだろ。少なくともそんな奴の言葉に力なんぞねぇよ。

 

 それを受けてイヴがケヤルガを理屈屋扱いするんですけどコイツのどこに理屈があるんですか。

 これまで私このブログでめっちゃ理論的にこいつの主張が破綻してるって言い続けてますけど、じゃあイヴの基準において私は稀代の天才詐欺師か神話を語るレベルの吟遊詩人だったりするんですかね。

 

 

 

イヴもちょっと頭悪くなってきている

 

 ケヤルガ如きを理屈屋扱いしてる時点でもう大体お察しのところですが、イヴも段々頭が悪くなってきています。

 

 具体的な話をすると前回彼女って襲撃者に脚を矢で撃たれてるんですよ。で、これに関して私は「翼があるから脚部の防御意識が薄かったりするのかな」程度に捉えてスルーしたんですね。

 

 しかし今回不意打ち前提の暗殺者相手に「真正面からなら負けない」とか言い出してあのケヤルガに呆れられるという無様を晒す始末。もう普通にバカ。

 多分脚を撃たれた時のもただ頭がそこまで回ってなかったからなんでしょう。

 

 で、イヴが暗殺者相手にも勝てないようなバカだと「前回の世界でどうやって魔王になったのか」という早急に解決しなければならない疑問が浮上してしまうんですよ。

 

 だって前の世界線においてケヤルガはいないでしょ。いるのヤク漬けにされてるホモ一匹だけでしょ。ここで彼女が“ケヤルガが助けないと魔王になれない程度の存在”だとするともう前の世界線で彼女が魔王やってたの単なる矛盾じゃないですか。

 そして今回の話の中でそこの疑問が解消されたわけではないのでもうダメですね。致命的な破綻を致命的な状態のまま引きずって次回に続く形となりました。

 

 

 

無駄なサービスシーンに尺を使い過ぎ

 

 今回からイヴが仲間に入ったわけですが、逐一イヴが過剰反応を見せて地上波とニコニコ配信においては一切の需要がないであろうエロシーンをやたら冗長化するという最悪のギミック爆誕してしまいました。

 いやあ、やられましたよ。まさかこんな形でイヴが機能してしまうとは。

 

 しかもその都度ガンギマリホモ太郎がイヴを混ぜようとしやがるしそれをイヴも拒絶するもんだから無駄に無駄が重なってどんどん時間が浪費される。今回頑張ってシークバー使ってクソみたいなシーン飛ばしましたけど未だにイライラしています。

 

 そしてこれの何が酷いかってイヴを巻き込む理由が無いんですよ。コイツ普通に強いからケヤルガとヤッて最大レベル上げる意味合いも薄いですし、向こうもそんな関係を求めていない。巻き込まれつつある理由は純度100%主人公の性欲だけです。

 ガンギマリホモ太郎という真名があるんだからとっとと薬キメておっさんに掘られとけよ気持ち悪いなホント。

 

 あとここでケヤルガ達が盛ってる場面、一応言っておくと夜襲しかける直前くらいのタイミングなんですよ。

 敵陣に攻め込む前にヤッたら無駄に体力消耗するってわからんのかお前らは。ボクサーだかプロレスラーだか忘れましたけど「パフォーマンス落ちるから試合前はセックスしない」って話を実際に格闘家の方とご結婚された女性から聞いた事あるんで、ここの違和感は結構強く感じました。

 

 

 

本筋どうした

 

 今回起きた出来事を箇条書きしてみましょうか。

 

 

・イヴを抱こうとしてフラれた

・襲ってきた魔族連中を始末した

・杖買って剣ももらえた

・ノルンとブレイドが街に来た

 

 

 本筋進んでねえ〜。

 

 何なら牛頭どもを駆逐するところとかダイジェストでも良かったくらいですよ。1話かけてやる内容じゃないでしょあんなん。サブタイトルの時点で「これ本筋とちゃんと合流する内容になるのかな」と不安になってましたけど案の定じゃないですか。

 ぶっちゃけコミカライズ版読んでたんである程度察してましたけどこれアニメ放送圏内でブレッド倒すの不可能ですよね。何度か言ってきたと思いますけど尺を無駄使いし過ぎなんですよ。

 

 

 

◆総評

 

 前回そこそこ観ていられる内容だったのはどうやら偶然だったみたいです。

 

 騙されましたねぇ……騙されました。前々回でちょっといいとこ見せてきて前回結構頑張ってたから期待してたところにこれですよ。

 ある意味クソアニメとしての在り方を取り戻したと言えなくもないんでしょうが、捨ててほしかったなあその姿。

 

 ともあれ今回観終えたので残り3話、いよいよ大詰めも見えてきたところです。今回のようにアニメオリジナルの名場面なんかも今後出てくる可能性があるため全く見どころがないまま終わるとは言い切れないのがもどかしいですね。

 

 では、また次の記事でお会いしましょう。

アニメ感想文『回復術士のやり直し 第8話』

 皆さんこんにちは。馬込巣立です。

 

 本ブログで感想を書いてきた回復術士のやり直しもアニメ8話に到達し、残すところはあと2/3。いよいよ終わりが見えつつあります。

 多分このアニメをここまで追いかけてきてるのって数少ない純粋なファンエロ目的か自分みたいな感想述べるために「アニメを見た」という実績が欲しいだけの野次馬のいずれかだと思うのですが、これマジで円盤売り上げ絶望的な気がしてきました。別に売れなくても構わないんですけど。

 

 そんなわけで今回の感想、語っていきましょう。

 

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動画はこちら

www.nicovideo.jp

 

 関係ありませんけどサムネ画像が主人公じゃないってだけで悪い印象が薄れるのちょっと面白いですね。

 

 

 

◆概要

 

 ラナリッタを後にしたケヤルガ一行はブラニッカという次の街に到着。そこはかつて王国に見捨てられた街でしたが、攻め込んできた魔族と攻め込まれた人間が和解に至り共存しているというこの作品にしては割と道徳的な土地でした。

 そこでケヤルガはやり直す以前の世界で手にかけてしまった魔王である少女・イヴと出会い、その力を借りて少女とは別に存在する魔王の心臓を手にするべく暗躍する、という話が今回の概要です。

 

 先に言っておきましょうか。

 

 今回、この感想記事初のベタ褒め回となります。

 というのも私は最初から中立的な立場で感想を述べるつもりでこのシリーズを追っているため、面白ければ面白いと称賛する記事になるんです。もし罵倒を期待していた人がいたらすみません。

 

 もちろん傑作という評価にまでは至らないものの、割と良かったんですよね8話の内容。私も見ながら「あれ? クソじゃない……」と戸惑ったりしていました。

 では良かったところを述べていきましょう。

 

 

 

◆良かった部分

 

やっと初期の目的を意識するようになった+α

 

 私はこれまで何度も「ケヤルガが復讐すべき相手はブレイドとブレッドだ」と言い続けてきたのですが、今回ようやく彼らに対する復讐を意識する場面があったので一安心といったところです。

 いや実際破綻した言い訳で無関係な人間殺してた頃を思うとこっちとしても早く当初の目的意識を取り戻してもらいたかったので、久しぶりに本筋に絡んでいってくれるのかなと期待が止みません。まあ残り4話でどうすんだという気持ちはありますが。

 

 それに加えて同じシーンで「フレイアの魔法に杖が耐えきれなくなってきている」という割と深刻な事情から宝玉という設定についてもスムーズに解説していたので、この話の展開はかなり巧みに進められていると思います。

 

 因みに宝玉とは勇者の適性を持つ者が手にするとその勇者に適した形へと姿を変えるそうです。

 

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 良かった点と関係ない上にクッソ古い作品のタイトル挙げて申し訳ないんですけど、この解説を聞いてて私は「海底人類アンチョビーのオリハルコンみたいなもんかな」と思いましたね。世代がもう10~20年ほど上と誤解されかねねぇなこの例え。

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酒場でのやり取りは復讐譚の和やかな一幕って感じで結構好き

 

 ケヤルガ達が情報収集する中で酒場で知り合った酔っ払いと仲良く飯を食うってシーンがあります。

 

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 ここでケヤルガも知らなかったブラニッカの成り立ちについて話を聞いたりするんですが、ただ情報を集めるためだけではなく復讐をテーマとした物語における箸休めとして効果的な流れだったと思います。

 操られてたり隷属してる女と行為に及んでるシーンなんて見苦しいだけですし、せっかく各地を歩き回っているならこういう現地の人々と触れ合う癒やし的なエピソードも必要になってくるはずなんですよね。少なくとも私はこういうみんなでワイワイ飲んでるような場面結構好きなんですよ。防振り最終回でも似たような話しましたけど。

 

 加えてここで交流を得たおっさん二人はこの後の戦いに巻き込まれてしまうんですが、

 

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 賛否あるでしょうけれどもここでこの二人が巻き込まれた描写を入れたのは正解だったと言えます。無かったら「おっさん二人はどうした」ってこっちとしては気になりますからね。

 血が流れてるわけでもないわけですから死んでいるとも無傷で死んだふりをしているとも取れる演出になっていて実によろしい。彼らがどうなったのかの解釈をこちらで選べるようにしてあるのは地味に親切と言えます。

 

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 何ならおっさん二人があの状態になってるのってイヴとケヤルガの背後での出来事なので、「彼ら二人がおっさん達を守った」と捉えることも可能なのが演出として憎いですね。

 

 

 

文字通りの血税

 

 ブラニッカでは人間の血を魔物の餌として徴収しているらしく、金が惜しければ血を税金の一部として払い、血を抜かれるのが嫌なら金を全額出すというルールがあるそうです。

 

 この設定は魔族と人間の共存を上手い具合に落とし込んだなと感心しました。

 

 魔族が人間に魔族としての力を貸しているのに対し、人間は文化を与えたという話が前提にあるんですね。

 しかしそれだけだと人間側の対価が足りなくないかと疑問視したところで納得の答えが提示されたため、ブラニッカという街の在り方に対する納得が違和感を拭ってくれました。そりゃ今までになかった文化を齎した上で魔物の餌になる血も提供してくれるってんなら人間も魔族社会に貢献してると言えるでしょう。

 

 

 

イヴとの出会い方

 

 ケヤルガと魔王が出会う場面、「酒場で相席になる」っていうだけでこれ自体は決して劇的な形じゃないんですよね。

 そしてそれがいいんですよ。重要人物との邂逅はロマンを追い求めればいいってもんじゃない。

 

 酒場という誰でも入れる公的な場で、相席という誰にでもあり得る事象を経てたまたま知り合ったおっさん二人と同じ扱いで食事の席をともにする。このシナリオ展開があればこそ飲み屋特有のフランクさで話しかけても違和感が薄れるわけです。

 イヴのパーソナリティを考慮すれば劇的な出会いよりこちらの方が視聴者としても飲み下しやすいのかなと見ていて思いました。

 

 加えてセツナの時のような必要性を感じないそれっぽいシーンというわけではなく、お互いに命がかかっている場面でのやり取りを経ていたからか彼女が渋々ながら共闘する流れに引っかかるようなポイントもありません。極めて自然な流れでイヴを連れて酒場から脱出していました。

 未来の魔王が相手ともなればケヤルガ本人の復讐と無関係な相手でもありませんし、何ならセツナいなくてもコイツ出せば良かったんじゃないかと思わなくもないです。

 

 

 

イヴが簡単に絆されないところ

 

 洗脳されてるどこぞの王女は論外としても、セツナみたいな「お前それでいいのか」と問いかけたくなるような懐き方をしていないイヴのキャラ造形は普通に物語的な意味で出来が良い。

 ちゃんとケヤルガを疑っているし客観的な視点で彼の性生活を前に取り乱しているしそれはそれとして損得勘定の末に彼とともに動くことを選んでいるのがいいですね。「助けてもらった事には感謝する」という発言に垣間見える善良な一面も含めて、ちゃんと血肉が存在している感じがあります。

 

 正直イヴを連れて逃げた後で夜の廃屋の絵が出てきた時に「コミカライズ版では無かったと思うけどまさかここでイヴとヤるんじゃねえだろうな」と警戒したんですよ私。もしそうなってたら軽くキレてました。

 

 

 

◆悪かった部分

 

 驚くべきことに、今回特に批判するポイントないんですよ。私自身すげー驚いてます。

 

 もちろんケヤルガの「お前には覚悟が足りない」とかいう「どの立場から言ってんだよ」な発言とか無意味に挿入される性的描写とかは気にならないわけじゃないんですけど、なんかもうこんだけ褒められる点が出てくると各項目ごとの評価を総合して結果今回は黒字なんですよね。

 なので今回の批判点については触れないこととします。頑張ったなあ、回復術士。

 

 

 

◆総評

 

 私も「このアニメ嫌いだしボロクソ言ったれ」みたいな姿勢を一時期取りそうになっていた頃がありました。しかし今は中立の立場で評価し始めて正解だったと思っています。

 もちろん今回得た好印象だけでこれまでとこれからの悪い点が帳消しになるはずもありません。コミカライズ版で予習している身としてはまだまだここから生じるであろう問題点があると知っていますし。

 

 ただ一応この8話単体での評価としては「良かったんじゃない?」くらいに落ち着かせておこうと思います。

 また次回からは改めて色眼鏡外した状態でアニメを追いかけていく次第です。

 

 それと、このアニメについてもう一つ話題が。

 こちらをご覧下さい。

 

第231回 放送と青少年に関する委員会 | BPO | 放送倫理・番組向上機構 |

 

 どうやらこのアニメ、BPOに一度目をつけられたみたいですね。その上で「とりあえず肝心な部分隠してるし放送時間は深夜なんだからよくね?」という評価に落ち着いたようです。

 

 私は以前「回復術士のやり直しはクソアニメとして語り継がれることで業界の現状を変えてくれるかもしれない」という期待をしていました。

 しかしどうやらこれに関しては全く別の観点から業界に貢献してくれているようです。

 

 だってこれ「深夜帯アニメで局所隠してれば性的描写は許す」つってんですから、今後BPOは同じ条件を満たしている全てのアニメ作品にケチをつけられなくなったって事なんですよ。真っ黒な修正や謎の光で隠してさえいればヨスガノソラも異種族レビュアーズも地上波放送が許されるんです。いやはや素晴らしい。

 こうした前例を作ったのは素直に偉業と呼んで差し支えないのかなと私は認識しています。

 

 ひとまず放送倫理・番組向上機構が向こう数年くらい言い訳できなくなったところで今回の感想記事を終わらせましょう。

 また次回、9話の感想記事にてお会いできれば幸いです。