不在の巣

なろうで小説を書かせてもらっている馬込巣立のブログです

やっぱKADOKAWAはダメだな!

 こんにちは、馬込巣立です。

 

 前回記事にした異世界転生者殺し-チートスレイヤー-ですが、本年6月28日にドラゴンエイジ編集部より連載中止の報告がありました。

 

前回の記事はこちらから

magomesudachi.hatenadiary.jp

 

 で、以下に貼り付ける画像がドラゴンエイジ編集部からの通達。

 

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 そしてこちらが原作者の河本ほむら先生による謝罪ツイートです。

 

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 個人的にはこの謝罪ツイートに対して「日和ってねえで作品名を出しやがれ」と思わなくもありません。

 

 ただ本件で一番悪いのは編集部だと認識しているので、河本ほむら先生に向けての批判は一旦後回しにしましょう。

 一応言っておきますが「KADOKAWAが悪いのであって河本先生は悪くない!」というわけじゃありません。この人はこの人できっちり悪い。

 

 

 

◆編集部の動きについて

 

 じゃあまず「『異世界転生者殺し-チートスレイヤー-』連載中止のお知らせ」を読んだ上でどうして編集部が一番悪いとなるのか言及していきます。

 

 当たり前ですけどチートスレイヤーって商業雑誌で連載開始した以上、編集部のチェックが入ってるはずなんですよ。だから顧客側の感想として「お前ら何をチェックしとったんじゃい」となるのは、まあ至極当然ではありますよね。

 で、この謝罪文的な何かを読む限りこいつら「もう一度チェックしてみたらパクリっぽかったわ〜気づかなかったわ〜」つってるんですよ。

 

 敢えて裏を読んだり嘘つき呼ばわりせず言い分を額面通りに受け止めた上で言いますけどバカしかいねえのかここの編集部。

 

 KADOKAWAの編集が頭も性格も悪いってのはあちこちで内情を見てきた人達が発信してるから有名な話ではあるんです。ただちょっと今回の件に関して言えば度が過ぎるでしょ。

 もう一度前回の記事で貼ったパロディ元との比較画像挙げますけどもね。

 

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 少なくともKADOKAWAに務めてる人間ならラノベに興味なくてもどっかしら心当たりなきゃダメなメンツでしょこれ。

 

 特にSAOなんて元ネタのコンテンツ力の高さもそうですけど「双剣」「黒」「キルト」っていうわかりやすい要素がいくつも入ってるじゃないですか。

「いやSAOとか知らんし気づかんわ」ってんならそれでも構いませんけどマジでKADOKAWAに所属しながらそんなん言うような編集者は今すぐ仕事辞めろ。

 

 ていうかアクア様に至っては同じ雑誌でこのすばのコミカライズやってんだから知りませんでしたじゃ済まねえんだよ。

 この謝罪文もどきを通してドラゴンエイジ編集部はこのすばのコミカライズ担当及びこのすば関係者全員に「ウチの雑誌で単行本13巻まで出してるおたくらが作ったお話の存在を全然認知してなくってすみませんでした」つってるようなもんですからねコレ。完全無欠のバカですよ。

 

 因みに転スラの作者さんの活動報告を見る限りどうやらKADOKAWA外の作家さんに対しても謝罪行脚してるみたいですね。

 

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 多分この人以外のところにも頭下げに行ってるんでしょう。そりゃ敵に回した相手のデカさと数が尋常じゃありませんから、流石にKADOKAWA編集と言えども今回は突っぱねたら死ぬくらいの意識を持っているようで安心しました。

 

 ただね、気づかなかったんだとしてその認識力の低さ、気づかなかったと豪語してしまう倫理的迂闊さ、気づいた上でやってたんだとして結果こうして謝り倒さなきゃいけなくなるほどの根回しの浅さ、そもそもの覚悟不足という諸々の問題はマジで擁護できない。

 

 今回の件で改めて「KADOKAWAの編集者ってマジでなんも仕事してねえしできねえんだな」と再認識しました。

 正直まだちょっと見誤ってた部分すらありましたね。ここまで無能だとは思っていなかったくらいです。

 

 前回の記事を読んでもらえればわかると思うんですが、私は単行本一冊出すくらいまで続くと思ってたんですよ。でなければ先の展開の予想とかしませんて。

 けどこれはちょっとなあ……。言っちゃ悪いんですけど今回の件って編集者は宣伝と謝罪行脚以外に逆に何したんですか? なんもしてなくないですか見てきた限り。

 

 疑問に感じたんでベテランライトノベル作家榊一郎先生にTwitterで訊いてみました。「今の編集者って逆に何ができるんでしょうか」って。

 そしたらこのようなお返事が。

 

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 小学生でもできそうな仕事〜!!!!

 

 とりあえずKADOKAWAという企業の株が自分の中でまた大きく落ちた感触がありました。地盤沈下やめろ。

 

 

 

◆原作者と作画担当はどうなのか

 

 で、そんじゃあ編集部だけが悪なのかっつーとんなわきゃないですね。原作者の河本ほむら先生も立派な大馬鹿野郎ですし、山口アキ先生も被害者ではあるものの非が全く無いわけじゃありません。

 

 まず原作者側の話をしましょう。

 

 仮に現実の流れがあの編集部の通達に沿ったものだとしたらチートスレイヤーの内容を考えたのは河本先生ということになりますし、そうでなかったとしても原作者なら物語の趣旨がどうあれ味付けはできる立場にあったはずです。

 どちらにしても実力が足りなかったっていう評価に落ち着くのが悲しいところですね。巧拙の“拙”の方。

 

 これ多分創作してる側の人ほど思ってることだと自分では思ってるんですけど、ヘイト創作そのものが悪ってわけではないんですよ。面白ければ勝ちっちゃ勝ちなんです。

 ただチートスレイヤーの場合って安易なパロディに逃げつつ安易なヘイトを稼いだわけですからそりゃまあダメでしょっつー話なんですね。しかも先にした編集部の話も併せると事前に承諾取ったわけでもない。

 

 そういう意味で言えば河本先生は編集に指示出されたなら今回の仕事受けちゃダメでしたし、自分で考えてあのザマなら変に成功した事で獲得してしまった自信を3割くらい削るべきだと思います。

 ちょっとここまでやっちゃった以上は「謙虚さを〜」とさえ言えません。まず自信を失くしてもらうところからスタートしなきゃどうにもならない。

 

 で、次に作画担当の話。

 

 山口アキ先生について言えば断りづらい案件ではあったでしょうけど、原稿を描き始めた段階でどういう内容かわかってたでしょうしそこは覚悟決めとかなきゃアカンですって。

 

https://archive.is/xoiYX

 

 こちらで「覚悟とは作画の手を抜かない覚悟」とか言われてますけど、それしか決めてないなら今回の件は残念でもないし当然ですって。

 

 まあ言うてね、それにしたって不憫だとは思いますよ。原作者の名前を聞いた時にはそれなり嬉しかった事だろうと私も察しますし。

 山口先生の境遇を私の目線から一言で言い表すなら「油断して追突事故に巻き込まれて即死」って感じですもの。かわいそう。

 

 

 

◆ヘイト創作自体は好きにしていい

 

 チートスレイヤーの問題点を大体まとめると以下のような感じになるかと思われます。

 

・安易なパロディ

・パロ元にリスペクトのないヘイト描写

・商業誌でパロディしといて元ネタ作者に許可をもらっていない

・以上3項目を埋めた上で話の流れがシンプルつまんねえ

 

 こんなもんでしょうかね。

 で、上の原作者と作画担当の話でも少し触れたんですが「ヘイト創作そのものをするな」って話じゃないんですよ。あくまで上の4項目が悪かっただけです。

 

 Twitterで私がフォローしてる作家さん達が「こうすればよかったんじゃないか」「ああすればウケたんじゃないか」と議論してるのを見るに、ヘイト創作を許せないのって作る側の人間ではないんだろうなと思うんです。

 要するに作る側からしてみればそれ自体は面白くなる余地が充分にあるので安易に全否定すべきではないと判断してしまうんですね。

 

 例えば私が書いてる「足跡まみれの異世界で」だって元はなろうテンプレ展開に対するアンチテーゼを含んだ小説ですし、並べるのちょっと烏滸がましいなと自分で思いますけどこのすばだってテンプレから少しずらした作風であれだけの人気を獲得しました。

 

 なので作者の中で「これ擦りたいなあ」と思ったら擦っても構わないんです。やり方きちんと考えて面白く仕上げられたなら。

 

 ただチートスレイヤーはそこが致命的に下手だったっつーかつまらなかった。面白さが欠片も微塵もなかったから攻撃されまくったわけですね。

 まあ編集が無能揃いなのも要因として大きいんですけども。

 

 

 

◆結論

 

 この記事のタイトルの通り。

 

 先に述べたように一番悪いのは版権元に許可も取らずあの漫画を通した編集であり、今回はやらかした内容だけでなく作家と漫画家の切り方からも企業としての体質が透けて見える状態ですからね。色々と動画投稿者さんの意見を見ていくと皆さんも「編集が一番おかしい」と同じ結論に達しているようで自論の補強に繋がっています。

 いやあしかし改めて、KADOKAWAの無能っぷりを舐めてましたね。社員の平均年齢知りませんけどそのへんの学生より仕事できねえんじゃねえの彼ら。

 

 もちろん出版業界全体に余裕がないってのもあるんでしょうけど、編集部の余裕の有無とか読者になんも関係ありませんからね。クソを生み出した以上は「これクソじゃねえか!」って言われて当然なんですよ。

 

 つーかもう、そろそろ触れますけれども。

 

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 作家に人気作品の後追いを促すしかできないんだったらその企業理念捨てろ。

 

 バカほど見栄を張りたがる。

 以上です。ではまた次の記事で。