長編を書く前に
こんにちは。土曜日出勤の後、つい先ほどまでどどんとふでTRPGをやってきて疲労困憊な馬込巣立です。
一つ前の記事で「ぶりっ子おばさんとタッグを組んで仕事する羽目になった」という話をしましたが、どうやら人員配置がシャッフルされたようで無事に別の人と改めて組んでのお仕事となりました。
それ以前に土曜日出社が嫌なんですけどもう良いです。諦めましょう。
それで今日は創作についての話をしていくんですけれども、ぶっちゃけ私も立派な底辺なろう作家なので偉そうに「ここはこうするんだよ」という話は多分出来そうにないんですよね。
なのでどちらかというと「最近こんな失敗をしてしまった」「こうしといた方が無難」「この技術は案外簡単だし便利」みたいなありきたりな方向に落ち着くかと思われます。
で、今回するのは「長編小説を書く前にしておいた方が良い事」をまとめたいと思います。早速タイトルから偉そうな記事になってるぞ! このクズが!
で、ですね。以前とある場所でこんな意見を見かけたんですよ。
「初心者ならいきなり長編に手を出さずに、まずは短編を書いて練習するところから始めた方が良い」
つまり長編を書くというのは扱う情報量が多く、管理しきれない可能性が極めて高いからまずはこぢんまりとまとまった短い話で執筆の場数を踏め、という意味だと私は受け取ったんです。違うかもしれませんけど、でも大抵の場合初心者に向けるこういった言葉の意図ってそんなもんだと思うんですよね。
それでこの意見なんですけど、私は非賛成です。
何故かというと、私自身が短編書くの下手くそだからです。対して長編は時間こそアホみたいにかかりますけど比較的楽に書けるので、もうこれって向き不向きの話じゃないですか。
そうなるとですね、この意見に従って安易に私みたいな短編書けないマンが短編を書こうとして、見事無理矢理文章を繋ぎ合わせただけの駄文に仕上げてしまうという事も充分にあり得る話なんですよ。
かくいう私も「でっかい葉っぱ」とか「父の死、夕映えにて」とか無理にひり出した短編をなろうに投稿しては、後になって顔真っ赤にしながらでも勿体なくて消せないという苦しみを味わったものです。今も消さずに残してあるので気になる方はこの黒歴史を嘲笑ってやってください。下に晒しておきますので。
「でっかい葉っぱ」
https://ncode.syosetu.com/n3328eo/
「父の死、夕映えにて」
https://ncode.syosetu.com/n3742eu/
改めて読み返してみるとひでぇ出来だな……。
ともかく、こういう事態になりかねないんです。上の作品二つを読んで「うわひっで……」と思った方の中で、もしこれから小説を書こうという方がいましたら悪例として反面教師にしてください。
長編に向いてる人、短編に向いてる人がいるんです。その逆もまた然りなんです。
なので短編の書き方については何も言えません。こっちが教えて欲しいくらいですからね! 自慢じゃありませんけど本当に苦手なので、克服できる日を夢見て今は長編に逃げ込みます。非力な私を許してくれ……。
では長編を書こう、というまだ書き始めてすらいない人に私が向けたい言葉があります。
まず、話のアイディアは最低でも2週間煮詰めましょう。
誤解を避ける為に申し上げると「あっ、これ面白そうなアイディアだな」がスタート地点です。「アイディアどうしよう」はまだ始まってもいない段階です。思いつくまで何年かけても構いませんので、思いついたアイディアの肉づけにまず確実に2週間を費やしましょう。
この2週間という期間、何を根拠に提示しているのかというと単なる私の実体験なんですけども。
2週間である程度は説得力ある世界観と重要人物のパーソナリティがある程度固まったので、このくらいが人間が擬似的世界を構築するのに向いてる時間なのかなと思っています。
そしてなろうでウケたいのならば先に全体のプロットを作成し、書き溜めをしてから投稿しましょう。理想は一日一投稿です。
やっぱり投稿頻度ってかなり大事みたいで、連続で投稿するとPVの増え方が普段のまったり頻度と比べてちょっと違うんですよね。本当にぐんっと上がる。
もちろん趣味で投稿してるだとか、あるいは「俺は投稿頻度で作品を評価するような連中からの支持なんざいらねえ!」という脱サラしてラーメン屋やってる頑固オヤジみたいな方はここらへん気にしなくて大丈夫だと思いますよ。作品の知名度がどうなるかはさておいて、無理に連続投稿しようとして内容がしっちゃかめっちゃかになったり体調を崩したりする方が損ですから。
それでもう本当に簡単な話で恐縮なんですけど、上の二つで言ってる事って要するに「時間かけて話を作ろう」っていう普遍的な内容なんですね。
唐突に思いついて唐突に物語に落とし込める人なんてのがいたらそれは単なる天才です。我々凡人が比較対象とするべき相手ではないんです。
なのでまずは自分の作品に相応しい舞台の土台を作って、それの安定性を増強していく作業を始めましょう。
これをやっときゃ大半の人は小説書けます。クオリティはともかくとして。
「書ける人って凄いよなあ」とか言ってる人々は「話を作る努力を怠った」のではなく「自作品に芯を通し損ねた」だけなんです。
これが書きたい、という認識が欠けているまま文章を書き連ね始めたせいで自己満足もできず、かといって残酷なようですけど客観的に面白い話になってるわけでもない。顧客に売り出す商品としても自己完結の結晶と呼べる芸術品とも違う、単なる文字列を見て「こんなの書きたかったわけじゃないんだけどなあ」となってしまう。私の短編小説なんかがこれに該当するものと自己分析しています。
そういった事態を回避するべく、まずは支える力を強めましょう。
「2週間もかけてられっか!」という方もいるでしょうしそこはご自身で頑張ってみるのも良いかと思いますが、私は怖くてそういう書き方が出来ません。ただ、「三日で完成させたつもりでいた世界観が話を進めていくに連れてぐだぐだになってきた」という方は2週間の冷却期間を設けて一度設定を洗い直す事も必要になってくるかもしれませんね。
何だかんだ偉そうに語ってしまいましたが、総合するに「凡人が物語を作ろうと思ったらどうしても時間が必要」というお話でした。
現場からは以上です。それでは、また。
気付いたら日付変わってて何とも言えない気持ちになりました。