ある意味で回復術士のアニメ化は救済となり得るかもしれない
こんにちは。馬込巣立です。
先に述べておきます。
今回は本音を隠さず書いている関係で結構見苦しい記事となっていますため、読む側にとって精神衛生上よろしくない内容となっている可能性があります。その関係で心が健康でない方は閲覧を控えるよう進言致します。
前置き終わり。
皆さん、「回復術士のやり直し ~即死魔法とスキルコピーの超越ヒール~」という作品をご存知ですか?
言うてこのブログ読みに来ているような人は軒並み知ってそうなもんですが、簡単な概要を説明しましょう。
こちらはなろう発の小説で原作者は月夜涙さん、書籍は2017年7月1日に角川スニーカー文庫から出ています。現在は8巻まで出ているようです。
内容を話すと長くなるのですが大雑把にまとめると勇者に選ばれたものの仲間達から虐待されまくった主人公が人生やり直してこれまで虐げてきた連中に復讐しようとするという話。
内容の破綻っぷりや盗作疑惑などで評判は悪く、しかし同時にコミカライズにドラマCDも出した上にアニメ化まで決まっている人気があるんだか無いんだかわからん作品となっております。
で、こちらの作品は上に記したように様々な理由で有名なんですが、特に有名なのは「以前これの感想を動画にしたものが企業によって消された」という話です。主に一般サイコパスさんが有名ですが、ドルベさんも被害に遭っています。
詳しくは過去の記事にて触れているので以下のリンクからどうぞ。
因みに先に名前を挙げた二名以外の方による感想動画は現状まだ消されていませんので、極端に「この作品について言及するべきではない」というわけではなさそうですね。
ただこれをきっかけとして(挙動としては当然のものなのですが)他の作品に対する否定的なレビューをもまとめて消そうという企業側の動きが活発化しているため、動画投稿者の間では「KADOKAWAの作品は取り扱わない」と決めた人も多く存在します。
で、私自身は上記の記事のコメント欄で色々あったりした結果、この作品のアニメ版が無料配信されたらこのブログで感想を書いていこうと決めている立場だったり。
さてこの回復術士、「肝心要の内容は面白いのか?」ってところが気になりますよね。
私はヤングエースUPで無料公開されているコミカライズ版をある程度予習しているのですが、まあ率直に言うと全体的に破綻していて評価する水準に達していません。
飾らず言えば駄作。
ただ、この回復術士のやり直しなる作品が来年アニメ化するという事実を前にして少し思うところがあります。
もしかしたらこのアニメは私にとって救済となるかもしれない。
「あんだけこき下ろしておいてコイツ何言ってんだ」と思われるかもしれませんが、一応酔っ払ってたりはしていません。ただ最近仕事の影響で疲れてはいます。が、とにかくまずは話を聞いてもらいたい。
そもそも先に述べた、企業によって削除されるような批判的内容を含むレビュー動画群。これが流行り始めたのっていつ頃からか皆さん憶えていますでしょうか?
ちょっと今からしばらくレビュー動画のあれこれについて語るので、「別にそんなのいいから早く回復術士について結論を言えよ」という方は愚地独歩の画像があるところまで下がってください。
一応この話も必要性があって述べているのですが、既に知っている人にとっては意味が薄い話題となりますので。
私が記憶している限りなろう系作品のレビュー動画を投稿する、というブームのきっかけになったのはアニメ版「異世界はスマートフォンとともに。(以下、異世界スマホ)」でした。
それまでWEB小説原作のファンタジー要素を含むアニメと言えばこのすば、リゼロ、オバロ、幼女戦記といったいわゆるかるてっと組。次いでダンまちやログホラなどの有名どころが挙げられるかと思います。
それらの作品は評価も高く、また受ける評価相応に内容のクオリティも高かったためWEB小説を知らない層にも親しまれました。
しかし異世界スマホのアニメ化によって、サイトの外にいる人々からそういった作品に対する評価は大きく変わり始めます。いわゆる太郎系という蔑称の発生です。
この「なろう系主人公を太郎と呼んで小馬鹿にする」という風潮が生まれた理由って、言ってしまえば異世界スマホのアニメがクソつまらなかったからなんですよ。楽しめた人もいるという意見があるかもしれませんがそれは後ほど触れます。
このアニメより先に放送された作品への評価が揺らいだりはしないものの「なろう系=駄作」という共通認識がある程度働いてしまい、まだ内容が明らかになっていない段階で次郎三郎と名付けられていく流れが出来上がってしまいました。
余談ですが私は“なろう系”という言葉で全てまとめて評価するやり方をあまり肯定的に見ていません。あらゆる評価は個々の作品に向けるべきだと考えています。
で、その流れの中でレビュー動画の文化も発達していったように見受けられるんですね。
わかりやすいのは海雀鳥落さんの異世界スマホ解説動画や、今や悪い意味で有名となってしまった一般サイコパスさんのゆっくりなろう系漫画レビューです。あれらは異世界スマホのアニメ放送終了を受けて作られたものであり、その動きを見てなのかどうなのか少しずつレビュー動画が増えていく運びとなります。
ドルベさんに幽焼けさん、VTuberのNe.Mo.42さんなどなど。タイミングに違いはあれど隆盛はスマホの放送終了以降でした。
そういった流れを堰き止めたのが「回復術士のやり直し」なわけです。
何せこれについて一般サイコパスさんが言及してからというものの、明らかに企業による動画削除の動きが活発化したわけですから。
以降は半ば言論弾圧に近い形で、「タイトルが含まれていれば海賊版と見なして権利者削除する」くらいの勢いを持った企業が刃物振り回しながら動画サイトを巡回しているような状態となっています。
そうしてKADOKAWA系列の作品のレビューは控える、といった動きが動画投稿者さん達の間で広がっていったわけですね。
はい、ここまでレビュー動画についてのあれこれを述べてきましたが本題はここからです。
「なぜアニメ版の回復術士が救済になり得ると考えているのか?」についてお話していきたいと思います。
その前にここまでの話を飛ばしてきた人向けに独歩の画像を貼っておきますね。
で、いよいよどうしてこれまで駄作を殴り続けてきた私が「回復術士のやり直し」アニメ版を救済であると見なしているのかを説明していきます。
結論から言うと第二の異世界スマホとしてこいつが批判されまくってくれれば他のなろう発の作品も道連れにして、今度こそ今の腐りきったラノベ業界を破壊してくれるかもしれないと考えているからです。
お察しの通り荒唐無稽な話となるため可能性はそんなに高くありませんが、他の毒にも薬にもならなさそうな駄作と比べれば0じゃないだけマシだと考えます。
どういうことかというと、そも異世界スマホがなろう系と呼ばれる作品群の全体的な評価を貶めたのってアニメの出来が飛び抜けてクソだったからに他ならないと私は考えているんですね。
上の方で述べたように、もしかしたらアニメ版異世界スマホを「面白い」と思った人もいるのかもしれません。しかしそれはあくまでも少数派の意見であって、その人達にとっては残念な話ですが多くの人は駄作と感じたんですよ。
でなけりゃ盾の勇者よりも先に冬夜くんが異世界かるてっとに出てなきゃ辻褄合わないでしょ。みんなに「話がつまらねえ」と判断されたから出演させてもらえてないんでしょ。
まあそれ言ったらログホラやダンまちはどうなんだってなりそうですけど、少なくともあの作品は太郎呼ばわりされる文化を呼び込んでいないのでまだセーフだと思います。片やTRPGシステムを作り上げリプレイ本も出版しており、片や劇場版が制作されるくらいの人気作ではありますしね。
で、スマホの流れを思うと再びやべえくらいの駄作がアニメとして地上波に乗っかることで二度目の駄作爆発が起こるんじゃないかと私は密かに期待しているわけです。それが「回復術士のやり直し」なんですよ。
私は小説家になろうというサイトが持つフォーマットとしての有用性について認めている立場ですが、そこに介入してくる企業とそいつらが織り成すライトノベル業界の現状についてははっきり言ってクソだと思っています。
なのでどういった経緯であれここまで腐りきっている以上、まずこの業界の土壌を壊さない限り駄作の粗製乱造が止まらないと考えているんですね。
何なら有名なライトノベルレーベルが軒並み潰れようとラノベ作家や編集者の数々が露頭に迷おうと、それは必要な淘汰だとさえ思っています。これこそ今村辺りにテロリスト扱いされても文句言えないなあ。
ともあれ、限りなく妄言に近い理屈ではあるもののひょっとしたらやってくれるんじゃないかという期待は少しあります。
あれほど内容が破綻していて無駄に性的な描写(男同士含む)を組み込み、倫理的にアウトな性格の主人公を搭載しつつ盗作疑惑や動画削除等の問題まで放送前に散りばめている作品ですから。少なくとも手放しに称賛されるなんて未来は絶対に無いんじゃないでしょうか。
かつてスマホが異世界を舞台とした物語の主人公が太郎と呼ばれ侮辱される文化を形成したように、回復術士のアニメが何らかのマイナスな流行を生み出して出版業界全体に甚大な被害を被らせる未来を私は望んでいます。
まあ言うて作者さんの評判の悪さが祟って最初から覚悟決めてる人しか見ない可能性もあるんですけどね。何なら私だって無料配信じゃなきゃあんな作品のアニメなんて見ませんよ。時間の無駄はまだしも金の無駄は直近の生活に関わりますから。
更に言うとコロナの影響で製作中止とかも可能性として無くはありません。こればかりは時期的な要因なので誰がどうこうできる問題でもないですね。もしそうなったら受け入れるのみです。
以上、クソみたいな本音を吐き出しつつ個人的な希望を書き連ねたわけですが。
まあここまで書いてみてから改めて冷静な頭で考えてみると「どうかな〜……」と思わなくもありません。普通に駄作認定されて終わるだけじゃねえのかな、などと不安を抱いたりもします。
ただもうアニメ化決定している作品でコレ以上の駄作ってそうそう無いはずなんですよね。なので期待を込めるならこれしか考えられないんですが、はてさてどうなるものか。
もし私が期待しているほどの爆発力を発揮しないままただつまらないだけのアニメとして不完全燃焼かまして、そのまま業界の駄作製造工場っぷりが継続していったとしたらちょっとキツいんですよ。
私なんぞは今や書店のライトノベルコーナーを物色しても書籍を手に取ること自体が少なくなってきているので、是非とも出版社は世の中から大バッシングを受けて「今のままじゃまずい、死ぬ!」くらいの危機感を持ってもらいたいのですが。
その結果として業界が死ぬならいっそ殺しちまえ。もうこれ以上見たくねえんだわあんなに大好きだった場所が汚物に満たされていくの。
こんな具合で、色々溜まってたものを吐き出し終えたので今日のところは終わりとします。
これもまたコメント欄荒れそうだなあ、とは思いますが最近どうにも出版社によるレビュー動画への弾圧が厳しくなってきておりストレスが溜まってきていたのでガス抜きさせてもらいました。
次回は普通に前向きな記事を書きたいところです。
それではまた。