不在の巣

なろうで小説を書かせてもらっている馬込巣立のブログです

アニメ感想文『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 第7話』

 どうも、馬込巣立です。

 

 最近何やらウィルス関連の話題が尽きませんね。マスクが売り切れだとかよく聞きますが、満員電車などでの濃密感染を思えば焼け石に水といったところじゃないでしょうか。

 皆様もマスクをしているからと油断せず、手洗いとうがいの徹底を心がけましょう。

 

 そしてウィルスとは異なりますが、毒と言えば我らが忌み子・ヒドラくん。

 更にその弟に当たる悪食くん。

 

 今回も出張ってきたので正直ちょっとげんなりしたりもしましたが、まあその辺は感想で説明していきたいと思います。

 

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動画はこちら

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◆作品の概要

 

 今回は大きなイベントなどがあったわけではなく、ギルド“楓の木”における人間関係の確認と新たな装備品やスキルの取得に描写が集中している回でした。

 物語的進展はなかったものの1クールの半分以上が終わっての日常回ともなれば、波乱の予感というか期待はしても良さそうかなと思います。

 

 まあのっけから毒竜出しやがった関係で私は相当イラッとしましたが、良い部分もあったのでそこから言及していきましょう。

 

 

 

◆良かった部分

 

人間関係の描写がしっかりされていた

 

 2話の感想で私はメイプルとサリーの関係性について触れました。「足の遅いメイプルがサリーにおぶられて早く移動できるようになる」というシーンですね。

 あれは個人的にかなりの名シーンだったのですが、それに近い描写が今回も見受けられたんです。

 

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 自身と同じく移動速度が遅い双子と効率よく移動するために、メイプルがベノムカプセルで二人を運ぶシーン。

 まあ「そもそもベノムカプセルの正しい用法がわからない」という難点もあるものの、これは過去に遅さを仲間のおかげで克服できた主人公が新たな仲間の遅さを自らの手で補うという形になっています。

 成長の演出として美しいと思うんですよね、こういうの。

 

 他にも生産職のイズが武器をあげる、サリーが遅さを補う回避方法を教えるなどマイとユイに関しては新メンバーの扱いとして最適な演出をしているように見えました。

 

 それだけではありません。“楓の木”の数少ない男性PL、クロムの扱いも注目すべき点です。

 メイプルがクロムにシロップを信頼して預け、クロムはそれを「信頼し過ぎじゃないか?」と大人の目線から心配しつつ純粋にゲームを楽しんでほしいと気持ちを表明していました。

 彼はメンバーの中でメイプルと同じ大盾使いであり、彼女と自分のスタイルの違いに戸惑いを覚えたりもしています。しかしその上で彼は仲間として集団に認められ、それを喜ばしく思うと同時にどこか脇の甘い仲間達を悪意から守ろうと決心するわけですね。

 

 今回、ピックアップすべきキャラクターを適した形で目立たせていたなあと感心しました。

 

 

 

NPCの挙動が完璧

 

 メイプルが受けたクエストに登場したNPCの親子ですが、母親の挙動が完璧なんですよ。

 

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 まず巨大な亀に乗って空を飛ぶという移動方法にノーリアクション。

 次いで条件を満たしてから一定範囲外に出ると急にセリフを口走る。

 そして取得済みのアイテムを取り出しただけの相手をベタ褒めする。

 

 例えばシロップに乗って移動するシーンで「なんですかこの亀!?」みたいなリアクションしてたら多分私は違和感を覚えていたでしょう。

 ここでVRMMOとしての体裁を取り戻しつつあるのが個人的には気に入りました。

 

 

 

◆悪かった部分

 

のっけから出てきて死ぬ毒竜

 

 この場合は毒竜がどうこうというより「攻撃力極振りしてる仲間がいるのにヒドラや悪食でボスを倒すな」という気持ちが前に出ました。ベノムカプセルで移動するところは絶賛しましたが、ボス戦こそマイとユイが最も輝くべきシーンでしょう。

 しかも何度も倒してたみたいですけど、ダイジェストで済ませやがるし。あれか? 作画班は序盤で力尽きたのか?

 言ってしまうと途中で飛ばしました。見る意味も価値もないので。

 

 何度も言ってますけど防御力に極振りしてる奴が攻撃力持ったらダメなんですって。そら極振りした上で弱点を補おうとする動きそのものは自然ですけど、結果として新しく加わった仲間の活躍を視聴者が飽きてる方法で奪ってるの主人公として最悪ですよ。

 

 

 

サリーもサリーで問題がある

 

「AGI(敏捷性)が低くても攻撃を回避する方法を教えてあげたい」と言ってモンスター狩りに双子を連れていったサリーですが、

 

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 避けようとする前にこうやって自分でモンスターを倒してしまうわけです。これかなり問題がある行動だと思います。

 

 というのも彼女の場合、メイプルと違ってゲームに慣れているはずのキャラクターなんですよ。だから「素早く動けなくてもこういう避け方があるよ」と教える立場に立てるキャラクターなわけですし、事実言葉では説明もしています。

 

 ただね、そこは一度攻撃を受けさせてでも体に感覚を馴染ませるべきだと思うんですよ。せっかくのVRMMOなんですから。

 

 教育方針とかそういう話以前の問題で、これって初心者が上級者の動きを見てるだけになるじゃないですか。身につくかっていうと身につかないでしょ。プレイ動画見てれば自分も上手くなるかっていうとまた話が違うでしょ。ゲームやってる人には伝わると思いますが。

 確かに攻撃力極振りなら防御力は紙も同然なんでしょうけど、死んで覚えるくらいしても問題ないんですよ。SAOみたいな環境じゃねえんだから。

 

 サリーがゲームに慣れているという設定もここがゲームの世界に過ぎないという前提も、そして何よりこれが双子の成長に繋ぐべき描写であるという構成も活かせていない。

 細かいようですが何なら毒竜以上に気になる部分でした。

 

 

 

◆総評

 

 良い部分も悪い部分も双子とクロムの扱いに終止したように思います。

 

 まあメイプルが新しく強いスキル覚えたりもしてましたけど、あのゲームの中でなら私でも攻略できそうな穴だらけの強化だったのでアレは別に言うほどつまらなくなりそうな設定ではないかなと。でもあの世界のプレイヤーってバカ揃いなんだよな……。

 なんで一番強そうな連中の会議シーンでようやく「自分達が毒耐性を持つ」って発想に至るのかが理解できませんでしたが、まあ運営からして無能の集いなのであの世界観に真っ当な知能の持ち主が少ないってだけなんでしょう。

 

 それとダメだった、とまで断言するのが難しいのでカットしましたけど前々回くらいから連続でダイジェスト入ってるのなんなんでしょう。あれ見てて物凄く不自然なんですよね。C級映画によくある尺稼ぎに似ているというか、まあ多分マジで尺稼ぎでしかないんでしょうが。

 デスマの時にもやってましたね大沼監督。映画の技法をアニメに用いるというのはやり方として素晴らしいと思うのですが、それは真似したら鼻で笑われる手法なので控えた方が良いと思いますよ。せめて1クールに2回までにしときましょうや。

 

 では今回はこのくらいで。

 現場からは以上です。

アニメ感想文『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 第6話』

 皆さんこんにちは。ここ最近ずっとブログでは防振りの感想ばかり書いている馬込巣立です。

 

 ただいま仕事から帰ってきてすぐに防振り見始めて、それが終わったばかりのタイミングです。なので誤字脱字あるかもしれませんがその時は言ってやってください。

 

 では、書いていきまっしょい。

 

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動画はこちら

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◆作品の概要

 

 ゲーム内でのプレイヤーの集団、通称ギルドの拠点となる住宅を手に入れたメイプルとサリー。彼女らは今まで出会った友人、そして新たに知り合ったマイとユイの二人を迎え入れて“楓の木”を名乗るギルドを設立した。

 

 今回マジでこれだけだったので概要もここまでしか解説できません。

 

 ただそれでいて前回のような虚無回ではなかったのが個人的に評価できる点でした。

 

 

 

◆良かった部分

 

リアルの生活が描かれている

 

 良いところ、というよりこれやってなかったら怒ってました。

 

 一晩で二週間もゲームの中にいたわけですから、当然現実での生活に影響は及ぼすわけですよね。そこを誤魔化さずきちんと、それも笑える範囲に留めてデメリットを演出していたのはちゃんとしてるなあと思いました。

 可愛らしいキャラクターの日常を描くならこういうシーンを増やすべきなのは間違いありません。ようやくこの作品がどういう需要に応じようとしているのかが見えてきたような気がします。

 

 

 

マイとユイの動き

 

 この二人の姉妹ですがまあわかりやすい関係が見えてまして、それを動きでも演出してくれているからか視覚的に楽しかったです。

 

 一番わかりやすいのはメイプルから話しかけられた時の反応でしょうか。

 

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警戒心の薄い姉のマイ(左)を妹のユイ(右)が不安そうに守ろうとしている

 

 こういう関係の具現化って非常に大切なもので、これができてるって事はキャラクターのパーソナリティも関係性もそれなりの密度を期待できるんですよ。作り手と受け取り手の間に齟齬が生じづらいというか。

 

 今後も彼女らがどういった形で絆を見せてくれるのか、ちょっと期待してしまいますね。

 

 

 

ギルドホームの内装

 

 これこそ本当に視覚的情報だけの話になってしまうんですけど、作中でも言及されていたように秘密基地っぽい建物で私も大変気に入りました。

 

 特に気に入ったのが黒板だと思ってたらタッチパネルだったやつですね。

 

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 板張りの壁、木製の枠とあってコレですよ。以前も言いましたけどファンタジー要素とこういうSFチックな機構が同居してる演出ドツボなので無駄にテンション上がりました。

 

 このアニメ、こういう要素を不意打ち気味に出してくるから油断ならない。

 

 

 

◆悪かった部分

 

急に説明が入るアカシックレコード

 

 カナデの持つスキル、アカシックレコード。前回は秘密と明かされなかったそれが、今回特にもったいぶる素振りも見せず明かされました。

 正直萎えましたね。そこは最後まで秘密を貫くべきだったんちゃうんかと。なんでこないだは秘密にしとったんやと。

 

 ただ明かされた内容が「ランダムにスキルが手に入る」っていう微妙に怪しい内容でもあったので、これまだ考察の余地は残されてるんじゃないかなと思っています。まだ私の中でカナデ黒幕説は潰えていない。

 

 

 

メイプルの認識

 

「自分が有名であるという自覚がない」というのはいくら何でも無理があります。

 というか前回「メイプルがいたら他のプレイヤーが逃げる」とかって話をサリーとしてたんだからそこは最低限認識していないとおかしいんですよ。理屈として。

 

 それに空飛ぶ亀に乗って移動しているプレイヤーが他にいないという認識も働いてれば自分が稀有な存在であるとわかって当たり前なはずなので、これはこの作品において頻発している「主人公の認識が狂っている」問題と言えるでしょう。あの1話でいきなり寝たりしたのと同じやつ。

 

 特に今回みたいなすっとぼけをやられると一気にメイプルの性格が悪く見えてくるんですよね。

 例えるならアレですよ。

 

「いや私なんてお金持ってるだけで大したことないじゃん」

 

 っていう金持ちと

 

「へへへすげーでしょホラこの諭吉の人口密度見てみ?」

 

 っていう金持ち、どっちが心象いいかって話です。私は後者の金持ちと友達になりたい。別に奢られたいとかじゃなしに。

 

 

 

◆総評

 

 不満も言いましたが今回は割と良かったです。やっぱ毒竜くんがいないだけでスッキリするな!

 

 本当は「ギルドホームを手に入れるための過程とかもうちょっと描写できなかったか」と思わなかったわけじゃないんですけど、考えてみたらもう6話なんですよね。1クールの折り返し地点に来たのならスケジュールに余裕はなさそうです。

 であれば今は収束に向けて準備するべき時なので、今回くらいの密度が丁度よかったのかなと。第4イベントとやらでギルド対抗戦やるならこれまで出てきた連中とも衝突するでしょうし、今までのように楽勝とはならないかもしれませんね。

 

 何だかちょっと希望が見えてきました。このまま期待を裏切らずベストを尽くしてほしいところです。

 

 それでは、現場からは以上です。

アニメ感想文『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 第5話』

 皆さんこんにちは。馬込巣立です。

 

 昨日初めて友人達と一緒にドミニオンというボードゲームで遊んだんですよ。いやあ戦略性を問われると言いますか、自分じゃ全然勝てなかった。

 でも効率とか度外視してただアホみたいな動きをするのもそれはそれで楽しくて、負けまくりながらも「またやりたいなあ」なんて思ったものです。

 

 というわけで防振り感想文、今回は個々人の戦略・戦術・戦法の問われるメダル集めイベントが終了するまでの話です。

 

動画はこちらから

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◆作品の概要

 

 メダル集めのイベントにおいて新たなプレイヤー・カスミと接触した主人公二人組は、彼女と一緒に流砂に飲み込まれてダンジョンに到達します。しかし三人で協力しあってどうにか迷宮を踏破、ついでに最初は敵対的だった彼女とも仲良くなりフレンド登録を済ませて一旦の別れへ。

 

 その後またメダル集めに奔走する中でレベル5のプレイヤー・カナデとも邂逅。彼から謎解きのヒントを得た二人はボス戦を経てまたもメダルを手に入れました。

 しかしやはり枚数が足りず、サリーがPvPで追加のメダルを収集。これにより指定された枚数を集め終えた二人は再度カスミとも合流し、三人揃って洞窟内でイベント終了までやり過ごしたのでした。

 

 とまあこんな具合なんですが。

 先に言っておくと今回、虚無回でした。おかしいな仲間が増えてイベントが終わって一定の成果を得たはずなんだけどな……。

 多分批判する箇所が結構な数になるかと思われます。楽しんで視聴できたという方には非常に申し訳ない。

 

 

 

◆良かった部分

 

カナデの存在

 

 今回、レベル5という貧弱プレイヤーのカナデが登場しました。彼の存在はある意味この作品の中では異質と言えます。そしてその異質さが良い方向に働いているとも。

 

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 カナデは低レベルながらもイベントに参加し、メダル集めという目的から逸脱して行動しています。

 

 ここで注目すべきは彼の行動指針がどこまでも彼固有のものであるという点です。

 

 良し悪しとは別として今回のイベント、メイプルもサリーもカスミも「メダルを集める」という運営側に示された目的で自らの行動を決定しているんですよ。その中にあって「メダルに興味がない」と断言するカナデの存在は、強く印象に残ります。

 

 作中設けられた(ある意味視聴者も踏まえておくべき)ルールから独立したポジションのキャラクターという存在は、様々な展開に繋げる事が可能です。仲間として行動をともにするも良し、友好的な顔で接近しておきながら敵対するも良しという物語上の万能食材と言えるでしょう。

 

 スタッフが意図したのかは不明ですが、その明確な差異は演出面でも表現されています。

 

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二人とカナデが砂の城で隔てられている

 

 今後彼がどのように動いていくのか。そこを上手く料理できるかどうかだと思います。

 多分このカナデというキャラクターをこれから先どう扱うか次第で作品全体の方針が一気に変わるんじゃないでしょうか。そのくらい個人的には気になるキャラでした。

 言ってしまえば方向性が違うだけで「支配者の意向を無視して動く」というパーソナリティはソードアート・オンラインにおけるPoHと同じですからね。面白いんですよ、こういうキャラ。

 

 あと細かい話ですが「衣服がちゃんと初心者っぽい」「骨格がきちんと少年のそれである」という点も高く評価している部分です。そこは手を抜かない辺りやはりプロだなぁ。

 

 

 

◆悪かった部分

 

 すみません、これでも頑張って探してみたんですが褒められそうな部分がカナデのところしかありませんでした。

 まあ何となく前回の引きの時点で「次回はあまり期待できないな」と薄っすら思ってたんですよ。だってこの作品PvP要素が面白い展開に繋がるってケース自体稀なので。

 では一つずつ指摘していきます。

 

 

 

相変わらずPvPを面白くできていない

 

 まず序盤で喧嘩売ってきたカスミですけど、絡んでおいて「二人相手じゃ勝てないから」と逃げ出すんですよ。最初から絡むなそんなんだったら。

 そしてダンジョンで「誰かが死ぬとつながってる他のプレイヤーも死ぬ鎖」で縛られてからは行動をともにするのですが、鎖が外れてから普通に謝ってフレンド登録して別れるんです。

 

「そこで戦わねえんだ!?」ってなりました。

 

 前回触れませんでしたけど、少なくともサリーはPvPに対して「やっぱPvPって燃えるわ〜」みたいな肯定的発言してるんです。更にメイプルも今回、「PvPは普通にルール上問題ないんだから」とカスミに向けて言っています。

 じゃあそこは一応決着つけろよと。別にギスギスする要素でもないんだから。

 なんかサッパリしないなあ、と思っている間にも彼女らはフレンド登録だけ済ませて別れてしまいました。「仲良くなったから戦うのをやめる」って展開に納得いかないのは私がおかしいからなんでしょうか?

 

 その後のサリーのPvP無双は特に問題ありませんが、逆に問題ないだけに「じゃああの時も戦えや」という気持ちになってしまうシーンでもありましたね。

 

 

 

相変わらず毒竜がひどい

 

 この場合の「ひどい」とは「残酷な使い方をする」という意味ではなく「ひどくつまらない」という意味です。それくらいに今回の海王戦、割とひどかったんですよ。

 

 水の中に本体がいて、自分達に向かってくる触手をいくら攻撃してもダメージにならないから水に毒をぶち込んで殺す。

 その手法自体は発想として面白いんですけど毒竜である必要が皆無なんですよ。

 話としてつまらなくなる、というのが何よりも深い問題です。あんな便利で強力なスキル使ってたらそりゃ大半の敵には勝てるでしょうよ。私がメイプルの立場でも楽勝ですわ。

 

 ベノムカプセルとかいうこの状況でこそ光るスキル持ってたでしょメイプル。あれで泳げないながらも水中を移動して触手に絡まれながらイカに密着し、パラライズシャウトで動き止めてからカバームーブで吸盤でくっついてるイカごとサリーの近くにワープして、そこから二人で本体叩くとかやりようあったでしょ。

 

 なのにここでも馬鹿の一つ覚えみたいにヒドラヒドラって、スマブラだったら「ワンパターン戦法」で減点されますからね。

 そして安定の毒耐性を持っていないボスというオチ。普通RPGの、それも運営が負けると思ってなかった奴に状態異常が通るってあり得ますか? まああの運営の馬鹿さ加減を見るにあり得るゲームなんでしょうけど。

 

 やはり毒竜は忌み子であった。

 

 

 

相変わらず登場人物の認識がガバガバ+α

 

 後半のPvPにて、サリーは「メイプルは顔が知られてるから連れていけない」と発言しているんです。まあ効率を考えるならそうなるか、とその時私は思ったんですがメダルを集め終えてからの彼女らの行動がちょっとおかしい。

 

 顔が知られてるから他プレイヤーに戦闘をしかけようとしても逃げられる、という理屈が通るとしましょう。その場合、逆説的にメイプルを前に立たせておけば隠れる必要ないって話になるんですよ。相手の方から逃げるんですから。

 しかも前回のイベントで6位だったカスミまでいるとなればまず喧嘩売られないでしょ。

 

 それだけならまあ、どんな認識だよと思いながらもこうしてちくちく言うほどの話ではなかったんです。

 けれどもわざわざ隠れる際にまで毒竜使ったんだったら話は別。視聴者に「またこれかよ」と思わせる要素をこんなところにまで入れるな。

 

 毒竜のスキルの効果って何でした?『ボスの毒竜の力を借りる』とかそんなだったと記憶しているのですが。

 1話で一区画を毒で汚染して移動の邪魔をするなんてやってましたっけアイツ。

 ホントもう、この毒竜の要素に関してはいい加減にしろと言いたい。

 

 

 

◆総評

 

 今回はもう、虚無でした。ダメだった箇所も今回に限り際立ってダメというのではなく「改善されていない」という部分だったので、ただつまらないだけに終わったというか。

 加えてイベントの進行が早すぎる割にどうでもいい部分で尺を使ってしまっている印象が強い。海王との戦いをダイジェストで省略して、代わりにサリーVSカスミの戦闘シーンを入れた方が個人的には嬉しかったくらいなんですけどね。

 

 改めて再認識しておきたいんですけど、この作品ってジャンルとしては何に該当するんでしょうか?

 

 VRMMOはあくまでも舞台設定であってそれそのものは物語のジャンルじゃありません。となると趣旨は何なのか、というところでどうにもわからなくなってきてしまったんですよ。

 

 バトルものだとするのであれば主人公が画面映えしない上に、戦いに対して意欲的なのか消極的なのかはっきりしない。

 美少女キャラの日常ものだとするのであれば、キャラの掘り下げがいまいち足りていない上にバトル要素が邪魔になっている。

 

 ちょっとどういう作品にしたいのかが見えてこないんですよね。だからかもしれませんが「これは何だ?」という答えのない問いかけが頭の中に居座って作品への没入を妨げるんです。

 その辺のアンサーをアニメ放送圏内ではっきりしてくれればと思います。

 

 それでは、現場からは以上です。

アニメ感想文『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います 第4話』

 みなさんこんにちは。馬込巣立です。

 今日も今日とて防振り感想文。最近特に書くような出来事もないのでアニメ感想ブログと自分でも勘違いしそうで困ったもんですわ。もっと雑多にやっていきたい。

 

 そんな個人的なあれこれは別として、4話感想書いていきましょう。

 

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動画はこちらから

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◆作品の概要

 

 体感一週間の二時間とかいう脳への負荷がヤバそうなイベントがいよいよ始まり、強力なボスとの戦いを経てペットも手に入れた二人。

 そんな中で前回のイベント6位だったというサクラ大戦異世界スマホなど他作品でもよく使われてるタイプのキャラデザ女に絡まれて今回は終了となりました。

 

 では良いところから。

 

 

 

◆良かった部分

 

メイプル対策はしっかりしている

 

 まず今回最初に衝突した敵キャラ、ノックバック(ふっ飛ばして怯ませる)攻撃でメイプルを攻撃します。ダメージは与えられませんでしたが盾役を強制的に移動させるという攻撃手段は多人数戦において今後重要になってくるのではないでしょうか。

 更にその後出てきた銀翼というモンスターも前回説明されていた貫通攻撃を使ってきて、メイプルもダメージを負う場面があったのは素晴らしいと思います。

 

 やはり全く苦戦しないのはつまらないですからね。今回はモンスター相手だったから良かったものの、熟練者のプレイヤーがこれらの攻撃手段を用いた場合は防御力が高いからと油断できなくなってくるでしょう。

 

 

 

カバームーブを始めとしたメイプルの動き

 

 銀翼との戦いは相変わらずのアクション方面での動きや前述したメイプル対策の攻撃手段も評価点ですが、前回の記事でちょっと触れた「主人公(メイプル)の動きが画面映えしない」という致命的欠点をカバームーブで補っていたのが本当に凄い。

 絵面として動きを取り入れる事に成功しているし、設定上の不自然さもありません。これは明確に作者さんの発想が功を奏した結果だと思います。

 

 加えてただカバームーブで移動するばかりでなく、攻撃を受けて吹き飛ばされつつ防御体勢を維持するという形で動きを生み出すアニメスタッフ側の演出力も見どころありました。こういうのが欲しかったんだ俺は。

 

 

 

◆悪かった部分

 

メイプルがウジウジしていてイラッとする

 

 前回少し触れたように、メイプルのプレイスタイルは好戦的なものです。それこそ育成やモノ作りなどに没頭せずモンスター狩ってPvPのイベントに能動的に参加する程度には。 

 それでいてPvPに対する忌避感をそこかしこで見せてくるのは違和感が強いなと、どうしても思ってしまうんですね。

 

 戦いに興味がないならない、あるならあるではっきりしてくれないと「ゲームを楽しもう」という当人の意識すら所在不明になるんですよ。正直見ていてこっちも楽しくなくなる。

 これは主人公の動機づけに関わる部分なので、作品として軽視すべきではない部分ですね。

 

 

 

毒竜のスキル

 

 頼り過ぎ。3回くらい使ってただろ今回。

 

 あの規模であの威力、しかも防御極振りと言うからにはMPもそこまで無いであろうメイプルが回復アイテムを使う様子もなく連発できてる時点で悪食をナーフするだけじゃダメだったと証明してるようなものでしょ。

 今回ちらっと運営の連中も出てきましたけどあいつら無能しかいませんよ。悪意の塊を名乗るならそれこそ全ての状態異常耐性くらい持たせておけと言いたい。

 

 防御極振りというタイトルで実際そうしてるんだから攻撃力を持つべきじゃないんですよメイプルは。主人公の動機が所在不明なだけでなく作品の趣旨まで行方不明じゃないですか。

 

 やはり毒竜の存在はこの作品の質を落としますね。忌み子じゃん。

 

 

 

チャットの速度

 

 何故かわかりませんがまた読みづらい速度に戻ってました。なんで?

 これに関してはそもそも存在意義がわからないのでこれ以上特に言う事ありません。

 

 

 

◆総評

 

 何となくですが諸悪の根源は毒竜だと再認識する回となりました。あいつさえ存在しなければこの物語への評価が随分と変わっていたはずなのですが。

 とはいえ2話前半みたいな展開にならなくて安心しました。PvPアリともなるとまたメイプルより経験豊富なメイプル以下のプレイヤー集団とか出てきそうで怖かったんですよ。

 

 なんか今回のラストで刀使う美少女が新たに追加されましたけど、なろう系の作品で悪意のない美少女が敵対してる展開はまず間違いなく味方になるフラグなので「あーはいはい」くらいの気持ちでいます。たまにはすれ違いから生じた摩擦をきっかけに衝突する展開とかしてくれてもええねんで。

 

 では短くまとまりましたが、今回はこんなものでしょうか。

 現場からは以上です。

アニメ感想文『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います 第3話』

 皆さんこんにちは。「防御極振りは2話までEDムービーが流れていない」とか馬鹿な発言したクソ野郎こと馬込巣立です。

 まあもうそこはね、今回の感想とは無関係なのでこの冒頭時点で切り離しておこうと思います。謝罪は以前の記事にて。

 

 

magomesudachi.hatenadiary.jp

 

 1話では普通にやってたのを完全に失念していました。

 それでは3話の感想を書いていきましょう。

 

 

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お話はこちらから

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◆作品の概要

 

 今回の話はざっくり言うと「友達と一緒に第一層でちょっと遊んでから二層に行って、防具を新調してイベントに参加」という流れでした。

 前回アホほどこき下ろしたものの今回は全体的に結構良かったんじゃないかと思います。少なくともバトルロイヤルほど極端な案件はなく、作品の良さを活かした構成になっていたので個人的に「ええやん」という評価に落ち着きました。

 

 

 

◆良かった部分

 

茶店で料理が運ばれてくる速度

 

「どこを評価してんだ」と神経を疑われるかもしれません。でもこの作品の主な舞台ってVR空間なんですよ。そういう意味では適した描写だったと思います。

 

 前半の話でメイプルとサリーの二人が喫茶店に寄るんですけど、ここで二人はそれぞれ食べたいスイーツを注文するんです。因みにこのシーン、テーブルに画面が表示される演出もSFっぽくて個人的な評価ポイントだったりします。こういうファンタジーな世界観でサイバネティックな描写するやつ大好きなんですよ。

 

 で、もちろんVRMMOつったら世界観そのものがデータ的な存在なので注文してからすぐに料理が運ばれてくるんですよね。逆にここで「料理が出来上がるまでの時間」みたいなのが生じても違和感あるので、世界観設定に即した場面だったなあと地味に感動しました。

 ただしこれがもしもプレイヤーによって運営されている店で“料理スキル”みたいなのが使われている場面だったら逆です。その時はパッと作れちゃダメだ。一応時間かけなきゃダメだ。差分化するのが大事。

 

 

 

終わらない夕焼けのエリア

 

 エリア名の字面だけ見ると泣きゲーのタイトルみてぇだな。

 

 サリーがメイプルを連れてきた、敵とかが出てこないただひまわりと砂浜と海が綺麗なだけの場所。それがこの『終わらない夕焼けのエリア』です。 

 まあ百合的な意味で尊いとかキマシタワーとかあら^〜とか言う人もいるのでしょうが、物語的にも深い意味を持つシーンでした。

 

 というのもこのエリアで二人は“茜色の真珠貝”という共通するアイテムを手に入れるんです。これは素材として使えるかどうか未知数であり、サリーは「恐らく換金用のアイテムだろう」と分析します。

 

 しかし二人はこれを記念品として保管する事に。

 

 人間関係を物品に変換して登場人物に所持させるというのはあらゆる作品でよく使われる手法ですが、よく使われるってこたぁそんだけ強い効果が見込めるという意味でもあります。

 しかも特別なアイテムを手に入れた場所もまた特別な場所ですから、こりゃもう活かさない手は無いですよ。最終回ではこの砂浜で二人が互いに向けたクソデカ感情を胸にPvPですね。スクライドならそうしてた。

 

 

 

相変わらずボス戦がカッコいい

 

 前回の水中戦も作画に気合入ってましたが、今回のシシガミもどきとの戦いでも作画がぬるぬるしてました。

 まあ「水中でデカい魚が魔法陣使う」みたいなドツボの演出は無かったんですけど。

 

 それに強力な防御で毒竜を防いだかと思えばその防御を崩すためのギミックがあったりメイプルが状態異常で行動できなくなったりと、この戦いにおいてはプレイヤー側の公平性が保たれていたように思います。

 加えてサリーがダメージを効果的に与えるために敵の弱点を探るシーンは戦闘での緊張感と説得力を同時に満たしていました。今後も話がどうなるかはわかりませんが、戦闘シーンに関しては信頼できそうですね。

 

 

 

チャットの表示速度が適切になっている

 

 これまで一切触れてきませんでしたが、このアニメというかこの作品には主人公とは無関係にチャットログで情報交換してる連中がいます。ただ何故これまでそこに触れてこなかったのかというと、文章の表示速度が早すぎて読めなかったから評価する気にもならなかったんですよ。

 

 しかし今回、イベント開始に関するやり取りは比較的ゆっくりと表示されていて読みやすく感じました。

 言ってしまえば「最初からそうしとけ」って話になってしまうんですけど、まず前提として中身があってないようなものなので別にどうでもいいっちゃあいいです。

 

 

 

◆悪かった部分

 

ナーフ(メイプルの弱体化)がいまいちだった

 

 冒頭で「悪食スキルが弱体化して回数制限つきになった」という話が出てきて、最初は「ほぉ、一応あれはやり過ぎと自覚したんかな」なんて感心したんですよ。

 しかしその直後、楓の口から「一日10回だけだって!」というセリフが出てきて「いや二桁あんのかよ」と思わずツッコミを入れてしまいました。

 これはあくまでも例え話ですが、私が運営なら回数制限を3回までにした上で発動のタイミングをシビアにします。でないとどうしても不平等が生じてしまうので。

 

 で、それ以上に引っかかるのがモンスターのAI強化。多分これって迂闊に攻撃ばっかり繰り返さずに逃げたり仲間呼んだりするとかそんなんだと思うのですが、これの理由が「第二、第三のメイプルを生み出さないため」というのが物凄く気に入らない。

 コレ要するにメイプルに憧れてプレイスタイルを真似したいと思ったプレイヤーが同じようなキャラクター構成にできず、それを横目にメイプル自身はいつも通りを維持するって話ですよね。

 

 

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 まず誰よりもメイプルが肩身狭いわ。運営はメイプル以外が見えていないんでしょうか?

 普通に絶対防御の効果を弱体化するだけじゃ足りなかったんですかね。もうこの公式発表見た時点で結構な数のプレイヤーがメイプルアンチになりそう。

 

 

 

幽霊が出てくるクエス

 

「これいる?」で頭がいっぱいになりました。

 今後の人間関係にもあまり関わらない、手に入れるスキルも素早く動けるサリーがより速く動けるようになるだけ。バトルロイヤルみたいに「絶対に抜くべき」とまでは言いませんが、別に抜いても問題なさそうなエピソードだったのではないでしょうか。

 

 本当はいちいちこれをポイントとして挙げるべきかどうか悩んだのですが、今後もしこのシーンが伏線として作用するような事があったら逆に絶賛したいので期待も込めての青星とさせていただきました。

 

 

 

ボス戦でのメイプルの動き

 

 正直前回の記事の時点で予感はしていたのですが、サリーと比べてメイプルの動きってアニメ映えしないんですよね。

 動きがあまりにも少なくて、精々毒竜出してうねらせるか竜鳴閃するかでしかアクションできない。悪食? 盾で体当たりしてた頃の方がまだマシだったわ。

 

 なのでどうしても細かく動けるサリーが前線でいいとこ取りしてしまう結果になってしまいました。今後は防御貫通攻撃も使う相手がいるでしょうし、「防御極振りでは通用しない」なんていう作品のテーマと真正面からぶつかる時が来たのかもしれません。

 

 ぶっちゃけ私は作者さんの見通しが甘かったんじゃないかと邪推していますがね。

 

 

 

サリーのMP

 

 前回ではちゃんと残り回数を意識しているようなセリフがあったので気にしてなかったのですが、今回サリーがやたらと魔法使いまくってる気がしました。

 それの何が問題かというと、彼女MPは重視しないみたいな発言を2話でちらっとしてるんですよ。なのでそんなに魔法使えるだけの余裕は本来無いはずなんですね。

 

 1話でSTR無振りのメイプルが噛みつくだけで毒竜倒した時みたいに普通に考えておかしいという部分ではないにしろ、謎の苦しんでるおっさん相手にポーション無駄遣いする暇があったらMP切れする前にアイテムで回復する描写とか入れてほしかったところです。マジで結局何だったんだあのおっさん。

 

 

 

◆総評

 

 ダメな箇所も指摘しましたけど割と普通に良かったんじゃないでしょうか第3話。

 別に私もなろう発だからって理由だけで舐めてかかるつもりないですけど、比率で言えば駄作の方がどうしても多いのがなろう系です。なので今回の話は充分評価できる内容だったと思います。

 

 さて次回はまたPvPになりそうで今から嫌な予感してます。頼むから2話Aパートの再来だけは勘弁してくれ……。別に必ず戦わないといけないってものでもないらしいですけど。

 

 あと「最終的にはメイプルとサリーが戦う展開キボンヌ」という話、私は結構本気で言ってるんですけどもう公式の方でも若干匂わせてきているような気がします。

 今回の話の中で、メイプルが「サリーとは戦いたくない」って気持ちを表明しているんですよ。しかし同時に彼女は平和なクエストをこなしながら楽しく過ごすより、ボスキャラを倒して先に進んだりPvPを前提としたイベントに参加したりしていますよね。

 となると本人がどう思っているかは別として、かなり好戦的なプレイングをしている事になります。ここの薄っすらとしたダブルスタンダードが今後どうなっていくか、そこも踏まえて見ていきたい今日この頃。

 

 現場からは以上です。

アニメ感想文『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 第2話』

 こんにちは。他に書くべき出来事にも恵まれなかったので、今回も前回に続いて防御極振りの感想記事です。

 思えば今期はこれ以外にもマギレコと異種族レビュアーズを見ている状態なので、よほど豊作でない限り1クールで1~2本しかアニメを追わない自分としてはなかなか充実したアニメライフを送っている気がします。

 

 では第2話の感想を書いていきましょう。

 動画はこちらから。

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◆作品の概要

 

 今回の話は前半部分で無敵要塞ザイガスメイプルがイベントでPvP(プレイヤー同士の戦い)に参加し、後半で友人のサリーが仲間に加わるという内容でした。

 で、先に言ってしまうと前半がクソだった割に後半がめちゃくちゃ面白かったです。

 

 そこら辺の説明も含めて書いていくのでよろしく。

 

 

 

◆良かった部分

 

パラライズシャウトの描写

 

「前半はクソだった」と先に書きましたが、例外としてこの描写は普通にかっこよかったので全力で褒めたいと思います。

 

 多分「音を立てて敵を行動不能にする」みたいな技だと思うのですが、その際に剣を鞘に納める動作で音を出すんですよ。

 

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 仮にオマージュだとしてもチョイスが渋くて好き。VRMMOで龍鳴閃使うとかなかなかな発想だと思います。

 

 

 

鈍足設定が継続して活かされている

 

 友人のサリーが仲間に加わった際、一緒に目的地に向かう場面で彼我の歩行速度の差が描写されます。遅いのと速いのの二人なのでただ歩いてるだけなのに距離が開いていくという問題が発生するわけです。

 

 この時彼女らの足の速さは「ごっつ遅い」と「ごっつ速い」の両極端なので、普通に歩いているだけでも片方が片方を置いて行ってしまうんですね。

 その結果、サリーがメイプルをおぶって移動するという形で二人の速度差を解消するのですがこれこそ前回の記事で言及した「デメリットのメリット」なんですよ。

 

 この作品について私は大した知識を持っていませんが、「女の子の可愛さ」と「女の子同士の友情」を描く上で非常に効果的な演出ができる設定だと思います。

 

 更に作中でメイプルが「すっごい速かった」と感心しているように、一人ではできなかった事が加入した仲間によって実現できるようになったという物語的説明を最速且つ適切に済ませています。

 のみならず、おぶられている状態でメイプルが戦闘を補助する描写により信頼関係の構築と役割分担も済ませられているところが本当に素晴らしい。

 

 ここらへんのシーン全体は本気で手放しに高評価します。あと挿入歌も神。

 自分も物語を作る側の人間なのでわかるんですけど、基本を踏まえた名シーンだったと言えるでしょう。美味しいからって何にでもマヨネーズぶっかけてちゃあダメなんだ……こういう基本の味を大切にできるというのは本当に素晴らしい……。

 

 

 

サリーの水中戦

 

 前回は褒める時に「あまり際立って面白い部分はなかった」と言いましたが、今回はここが際立って面白かったので是非皆さんにも見ていただきたい。

 

 本アニメの監督は落第騎士の英雄譚でも監督を務められていた大沼心さん。第2話における終盤のボス戦はまさに落第騎士よろしく中二心を揺さぶる大変燃えるシーンだったので今回特に推したいところです。 

  

 まず水中で巨大生物と戦うって時点でロマンあるんですけど、個人的にツボだったのがその巨大生物による魔法っぽい攻撃でした。モンスターが魔法陣出して攻撃するのめっちゃかっこええ。

 

 ここの戦闘シーンが全体的に作画も構成もクオリティ高くて1話の毒竜が哀れに思えてきてしまう。

 ダメな箇所の方で説明しますけどただ食い殺されただけでなく、作品の価値を落とす方向で復活を遂げちゃってるんですよ。誰か彼を救ってやってくれ。

 

 

◆悪かった部分

 

バトルロイヤル

 

 ぶっちゃけ今回ダメだなあと思ったのはこの項目一つで説明できるので、まとめてご紹介していきます。因みに先に言っておくと、私は「主人公が集団相手に圧倒的な力で勝利する」という展開を否定するつもりなどありません。

 んでですね、そこを踏まえた上でこれからどんどん責めていきますけどもう全体的にアウト。作中からこのエピソード全部抹消した方が良い。DVD/BDを出すとしたらここカットして高校での日常描写入れとけ。こんなカスみてぇな話作ってたら作品の質が落ちる。

 

 失礼、個人的な意見とはいえ度を越したクソだったため感情的になりました。一つずつ言及していきます。

 

 まずメイプルが強いのはいいとして、他プレイヤーがアホの集団過ぎる。

 呑気にお絵描きしてるところにわざわざ声かけてから攻撃するわ、名乗り上げながら特攻するわ、せっかく集団で囲んだのにリーダー格が情報も集めきってないまま最速で突っ込んで負けるわ。

 バトルロイヤルだからチーム戦みたいに各々の短所を補完できないのは仕方ないんですけど、それでも一旦協力体制に入ったんなら斥候に様子見させてから対策するくらいはしろや。

 

 それと悪食とかいう害悪スキルの存在も捨て置けません。

 強いスキルがある、それ自体は構わないんですよ。ただ「盾に触れさせたら相手が死ぬ」って絵的に虚無が過ぎるでしょ。

 戦う描写がかっこいいわけでもない、動作にキャラクター的な可愛らしさがあるわけでもない。

 何? これ何? 何を面白いと判断してこんなもん採用した?

 あんま言いたくないですけど作者さんは「こうしたらつまらなくなる」という思考を持っていないのでしょうか。仮にこの作品の趣旨が可愛い女の子によるゲームプレイ風景を楽しむというものだったとしてこの悪食とかいうスキルいらねえだろ。

 

 次なるクソスキルが毒竜のやつですよ。ヒドラだかヒュドラだか知りませんけども。

 ソロプレイで倒したら特典装備がもらえるレベルのボスキャラをプレイヤーが一時的にとはいえ復活させるってお前、馬鹿! お前馬鹿!

 百歩譲ってこれが純粋なファンタジー小説ならまだ設定的に無理がないんですよ。でもこれVRMMO作品ですからね。運営も他のプレイヤーも主人公と同じ現実世界に生きている人間なんです。「不平等がユーザーの減少に繋がる」という最低限の意識が圧倒的に足りていない。

「こんなんしたら周りの人達がどう思うかな」と少しでも良いから考えて話を構成してほしい。

 

 で、最後。一っ番引っかかったところについて言及していきます。

 バトルロイヤルにてメイプルと戦った他のプレイヤー達が、パラライズシャウトで麻痺して毒竜の毒で負けていった描写。

 前回の記事を読んでくださった方はもう私が何に引っかかったかおわかりでしょう。

 

magomesudachi.hatenadiary.jp

 

 麻痺も毒も状態異常ですよね。

 

 耐性はどうした?

 

 このゲームの仕様、プレイヤーは状態異常を受ければ受けただけそれに耐性を持つようになるはずなんですよ。そう作品の中で説明しちゃってるんです。

 

 では既に毒無効スキルを持っている主人公のメイプルよりも経験豊富であろう他プレイヤー達はそこんとこどうなのかと言うと麻痺って動けなくなったまま毒で死にます。

 

 

 お前ら初心者にあんだけイキっといて今まで何してきたの?

 なんでその程度の対策もせずバトルロイヤルに参加したの?

「毒だ逃げろ!」じゃねンだわ。アイテムやスキルで対抗しろ。

 

 すみません書籍版もWEB掲載版も読んでないのでそこのところわからないんですけど、恐らく序盤のステージであろう森やら洞窟やらで毒持ってるモンスターが出現するゲームで誰も毒対策できてない理由って何かあります?

 それこそ初心者プレイヤーでも簡単に対策できますよね。原作読んでる人から是非ともそこんところの話をお聞きしたい。

 

 この毒竜とパラライズシャウトのコンボについては本当にひどいんですよ。何がひどいって作中自ら提示した情報の整合性をかなぐり捨ててまでやる事が虚無エピソードっていうのが本気で最低最悪。

 

 これ別にリアリティを求めて言ってるんじゃありませんからね。単純につまらない話のために設定が死んだのを見て「残忍な殺し方はやめろ」つってるんです。

 サリーにおんぶしてもらいながら移動するシーンでは創作者として本気で感心しましたが、こちらは創作者として本気で唾棄すべきポイントでした。何のために用意されたんだよこの話は。

 

 

 

◆総評

 

 前半が怒りを覚えるレベルでクソだった割に後半が神アニメだったからか、散々言ったものの後味は悪くありませんでした。このまま後半のノリを維持して最終回まで突き進んでもらいたいところですね。

 

 真剣にこの「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」なる作品のラストを考えるとメイプルVSサリーという構図が一番あり得るでしょうから、途中でシリアス路線に入る展開はちょっと期待しているところだったりします。

 今回の後半みたいな作画であの二人が戦うとなったらそらあもう“萌え”ではなく“燃え”よ。

 

 今回はこんなもんでしょうか。皆様からのコメントお待ちしております。

 では、現場からは以上です。

 

 

 

2020/01/29

 以前こちらの記事で「EDムービーが流されていない」とか妄言吐いてたのでその辺の発言全部消しました。EDムービーの存在を完全に忘却していたせいで一定期間ずっと間抜けを晒していた私をどうか罵倒してやってください。

 恐らくこんな木っ端ブログほとんどの方は見ていないとは思いますが、EDムービーの制作関係者様やED曲の関係者様一同に謝罪いたします。本当に申し訳ありませんでした。

アニメ感想文『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 第1話』

 みなさんこんにちは。馬込巣立です。

 あけましておめでとうございます、と挨拶するにはもう遅い時期となってしまいましたね。特に年始に何か記事にするほどの出来事があったわけでもなかったのでこちらは随分と長い間放置していました。

 

 んで、今回の記事ですが。

 

 以前「コメント欄でイラッとする人がいてそいつが返信寄越さねーから釣るためにいつかクソアニメ感想記事書く」という趣旨で記事を書いたんですけどもね。

 

 詳しくはこちらをご参照ください。 

magomesudachi.hatenadiary.jp

 

 ただまあ正直言うとちょっと普通にアニメの感想記事書いてみてぇなという気持ちもあったりしまして、回復術士の前の予行演習も兼ねて別作品の感想をこちらで述べていこうかなと思った次第です。

 

 つまり今回の趣旨はアニメ感想文ってわけです。

 そして題材に選んだのは「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」なるなろう小説原作のアニメ。果たしていかなる内容なのか、第1話を見ていきたいと思います。

 

 

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 ではいつもの読書感想文と同じような形式でやっていきましょう。

 因みにアニメ版はこちらから。

nico.ms

 

 

◆作品の概要

 

 こちらの作品はVRMMORPG、いわゆるバーチャルリアリティ型オンラインゲームの中で主人公のメイプルが楽しく遊ぶという内容になっています。

 そしてタイトル通り彼女は防御力特化型のキャラクターを作成し、いかなる攻撃も通さない無敵の存在として少しずつ周囲に認知されていくんですね。

 

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※画像と本編は一切関係ございません

 

 まあここまで書いた限り、「美少女キャラクターがVRMMOでゲーム実況する」というような内容を想起されるかと思います。どうなんでしょうね。実際のところを見ていきましょう。

 

 

 

◆良かった部分

 

 私がアニメ1話を見た限り、あまり際立って面白いというわけではないものの細部に光るものがあったのでそこをメインに評価していきたいと思います。

 

メイプルが防御力を上げるメリットについて知るシーン

 

 この主人公のメイプル、序盤で「ゲームなんてほとんどやった事ない」といった発言をしています。

 まあその割に若干違和感あるセリフなども見受けられましたがそれは後述するとして、「防御力を上げるとダメージがなくなるの!?」と感心している様子は「当たり前だろう」という気持ちよりも納得感の方が大きく感じられました。

 

 これは年代とか性格とかと無関係に、本当にゲームを普段触らない人がするリアクションとして自然な言動だと思うんですね。

 これって目立ちませんけど当たり前にできる描写ではないんですよ。ゲーム知ってたらまず「いやそらそうだろ」という気持ちが先行してしまうので。

 

 

 

メイプルの足が遅い

 

 防御力ばかり求めた結果、メイプルは街の中を移動する際にも歩く速度が遅くなっているというシーンがあります。

 ちゃんと主人公の極端な行動選択によってデメリットが発生しているのは好印象です。それも比較的早い段階でわかりやすく提示されているので、見ている側としてもすんなり受け入れられますね。

 

 加えて彼女の鈍足というデメリットは「かわいいキャラクターがのんびり過ごす」という趣旨で物語を描くならば寧ろ構成上のメリットにも変換できます。並んで歩いてくれる人の大切さが目視できるのは非常に大きい。

 この細かな表現一つにそれだけ広がりの余地があるわけです。狙ってやったなら相当上手いですよこれ。

 

 

 

◆悪かった部分

 

ご都合主義が過ぎる

 

 各所で言われまくっている部分から先に消化しておきましょう。

 この作品ではメイプルが序盤で『絶対防御』なるスキルを手に入れます。概要としては「防御力を二倍にする」というシンプル且つぶっ壊れたものなのですが、取得条件が「一時間敵から攻撃受け続けながらダメージを受けず、更に武器や魔法で相手にダメージを与えない」なんですよ。

 

 もう多くの人が言っている事ではあるんですけど私も言いますね。

 運営は頭悪いのか? いや間違いなく悪いわ。

 

 何が酷いって「一時間」という時間設定ですよ。

 仮にメイプルのキャラクター設計を知った誰かが彼女の真似をして、防御全振りしたキャラクター作成してこのスキル取得条件を満たすために、わざわざ一時間敵キャラから攻撃を受け続けようとしたとしましょう。

 

 それ、ゲームとして何が楽しいんですか?

 

 私には理解できない世界ですけど、例えばRPGのレベリング作業とかポケモン個体値厳選とかあの辺も能動的な操作をある程度要するから成り立ってるわけでしょ。「一時間何もするな」ってソシャゲのリセマラより退屈じゃないですか。

 しかもこのあと『瞑想』っていう「攻撃を受けつつ三時間じっとしていると手に入るスキル」とかいうのも出てきて運営の馬鹿ムーブが加速します。私がプレイヤーなら苦情も入れずに退会しますよこんなん。クソゲー過ぎる。

 

 あと毒耐性についてですけど、「受ければ受けるほど耐性がつく」のならほぼ全てのステータス異常に存在価値がなくなりますよね。

 PvPで毒を付与するタイプの攻撃手段とか全く使われなくなると思うんですが、それって戦略の幅が著しく狭まって楽しみ方が減ると思うんですよ。ナイフに毒塗るとか決定打に欠ける軽量白兵武器のあるあるなわけですから、そういった王道的戦略をシステム面で邪魔されるってゲームとしてダメでしょ。

 

 こんな自由度の低いゲームをようもまぁ友達は「絶対に面白いから!」なんて断言しながらオススメしたな。

 

主人公の知識や認識がちぐはぐ

 

 私は褒めるべき箇所で「ゲームに不慣れな主人公の描写をしっかりしている」と書きましたが、違和感を覚える部分もありました。

 AGIだのVITだのといったアルファベット3文字に込められた意味を正確に読み取っているのがどうにも不自然です。それとも私が無知なだけで最近の学校ではその辺の用語もカリキュラムに組み込まれてるんですかね。

 

 それとこれはゲームに慣れてる慣れてない抜きにしておかしいと思った部分ですが、このメイプルって子、なんか特に理由もなく「敵モンスターが向こうから襲ってくる」と話に聞いていたはずの森の中で寝るんですよ。

 

 仮にこれが草原とか花畑とかだったらわかります。いい景色に囲まれてそよ風も気持ちよく、夢見心地になって思わず状況を忘れてうとうとしたとかそういうのなら飲み込めました。

 あるいは体力にステ振りしてなかったせいで痛みはないけど疲れが発生して状態異常:睡眠のバッドステータスを受けたとかなら寧ろ「考えられてるなあ」くらいには思ったかもしれません。

 もしくは「あれだけ攻撃されても痛くないし毒耐性もついたしこの辺のモンスターなら放置してても大丈夫だろう」と慢心してた、みたいな演出があったら最低限の説明責任は果たせていたはずなんです。

 

 でも説明なんて何もありません。急に寝る。

 登場人物はもうちょっと考えてから動かせ。

 

 それで先輩プレイヤー・クロム(盾を背負ってて声が無限の剣製な人)に「何してんだ……?」と注目されて次の話に繋がるんですけど、別に繋がりを作る上で必要となる描写でもない。

 

 そしてクロムの話になったのでそこにも少し触れます。

 ここでメイプルは「クロムのようなかっこいい盾が欲しいけどどうやれば手に入るのかわからない」と彼に相談し、彼に馴染みである鍛冶専門の生産職・イズさんを紹介してもらいます。

 

 で、そこで別に「いつかイズさんに装備作ってもらおう」みたいなセリフとかもないんで矛盾はしないのですが1話ラストでこの主人公、武器と盾と鎧(?)をダンジョンの中で一式揃えてしまうんですよね。

 

 いや別に繰り返しますが「素材手に入れたら是非ともお願いします」とかっていうイズさんとのやり取りもないので構わないんですけど、だったら彼女を出すタイミングをもっと後にしないと肩透かし食らったような気持ちになるんですわ。私の場合。

 結局武器も防具も現地調達するくらいならせめてそこは素材だけ手に入れて、そこからイズさんが「こんな貴重な素材を使わせてくれるならこっちも経験値入ってお得だしタダで作るよ!」つって気前よく仕事をしてくれる的なやり取りできたじゃないですか。次回以降になるかもですけど彼女の絶好の見せ場作れたじゃないですか。

 

 キャラクターの扱いが雑な部分が散見されてどうにも気になってしまうところがありました。今後もこの調子と思うと、うーん……。

 

毒竜との戦い

 

 個人的にこの1話の中でも最大級のツッコミどころでした。

 

 ゲーム初心者の主人公・メイプルは難易度について特に考えないままダンジョンに単身乗り込み、そこでボスキャラである毒竜(名前もうちょっとどうにかならんかったのか)と戦います。

 

 んで、盾も剣も毒で溶かされて毒耐性も効かない中で彼女はクロムからもらったポーションで回復し続けます。幾度も毒の攻撃を受けながら回復も並行して行う事でHPの減少を相殺、毒耐性スキルを毒無効に昇華させる、という形で相手の毒を無力化するわけですね。

 私がダメだと思ったのはここまでの流れではありません。ご都合主義が過ぎる部分もあれど、まだ理解はできる範疇です。

 

 問題は毒が効かなくなったものの自分も攻撃手段がなく、ジリ貧に至ったメイプルの行動です。

 

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 食べるんです。それはそれとしてかわいいですね

 

 

 

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 食べるんです。毒竜を。いやらしいコラ画像に編集されそうな絵面だな

 

 一応言っておくと私がおかしいと言っているのは「食べるという行動を選択した事」ではありません。これは作り手側もある程度わかっててやった部分でしょう。

 

 だったら何が問題なのか?

 察している人もいるかと思いますが、答え合わせしていきます。

 

 この作品のタイトル、「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」なんですよ。

 つまり他の部分、今回で言うと攻撃力の部分で彼女はボスの毒竜どころか他の初心者プレイヤーにすら勝てないはずなんです。なんでパンチが効かない毒竜に歯で噛みついたら通用するんだ?

 

 例えば彼女が毒無効スキルを取得する前に使ったアイテムがポーションではなく解毒剤で、服用するためには経口摂取が必須であるとした場合なら「解毒剤の効果が付与された歯で攻撃したからダメージが通った」という言い訳もできます。

 でも使われたのはHPを回復するためのポーションであり、服用の際には飲まなくても蓋を開けるだけで自然に回復する仕様となっていました。なのでこの手法での言い訳はできません。

 

 あんまり言いたくありませんけどこれって設定上のミスですよね。

 キャラクターの扱いについてもそうでしたが、やはりどうにも雑な部分が目立ちます。

 

 

 

◆総評

 

 何だかんだ言いましたがクソアニメではないですね。孫より断然面白い。いやこれだと褒め言葉にならねえな……。

 

 そもそもVRMMOモノって正攻法で面白い話にしづらいんですよ。不可能とまでは言いませんけども。

 そこは原作者の実力不足とだけ述べて片付けるのも不誠実な気がします。

 

 あと原作について少し触れますと、WEB版の最初の方でなんか「ご都合主義や矛盾があるかもしれないから口に合わなかったら勘弁な!」的な自己弁護をしているのでそちらについてはノータッチで貫きます。

 アニメの方で毎回冒頭に「ご都合主義ですみません」的なテロップが流れるようになったらアニメ版の方も遠慮がちな感想にするつもりです。あり得ないでしょうけど。

 

 とまあ、こんなところで感想を終えたいと思います。

 また第2話以降も無料配信されたら最終話までは感想記事書いていく予定ですので、お暇なようでしたらワイングラス片手に見てってください。

 

 では、現場からは以上です。