アニメ感想文『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います 総括』
皆さんこんにちは。馬込巣立です。
防振り最終回も終わり、その感想記事も書きました。なので最後に1話1話ではなく全体を通しての感想記事としてここで色々語っていく形で〆たいと思います。
これまでとは異なる形式で書いていく事となりますが根っこは同じなのでそこまで力まずやっていきましょう。
先に書いておきますが当ブログでこれまで書いてきたあらゆる記事の中でも最長の内容となっていますので、そこはご承知おきください。
◆大体の総評
12話通して見た結果、あくまでも私の価値基準においてとなりますが「防振りは駄作に分類される」という結論に達しました。好きで見てた人すみません。
割と批判点が多かったのでこの結論を予測していた人とかもいるのではないでしょうか。
ただ全く擁護の余地がないわけでもなく、素晴らしいと言える点も見受けられました。ですので一応その辺りも含めての総括とさせていただきます。
◆良かった部分
★人間関係の細かな描写
これまでの記事でもちょいちょい言及してきましたが、キャラクター同士の絡みには光るものが垣間見えました。2話の後半で触れたメイプルとサリーの交流などが代表的ですね。
割とこの長所は終盤まで維持されているのが素晴らしい。ミィが仲間に庇われる形で生存して、どうせ負けるならせっかく生き残ったんだしと相打ち狙いで自爆する描写などは素直に好感が持てました。
★各種ギミックの演出
完全に私の好みではあるんですが、木のテーブルや黒板に画面が表示されたり蒸気機械がガチャガチャしてたりする描写はかなりツボに入りました。
ぶっちゃけここはそんなに細かく言うこと無いので次行きます。
★作画コストのコントロールが上手い
記事の中では「ダイジェスト多くね?」と言っていましたが、それで作画のコストを調整していたのだとしたらアニメとしてはある意味正しい選択をしていたのだと思います。限度はありますけどね。
実際それでぬるぬる動く戦闘シーンに繋がってたりしたのなら私も楽しめていた以上文句のつけようもないですし、何より毒竜も機械神もコスト高い割に頻繁に使われるのである意味仕方ない一面もあるんでしょう。
あと2話の水中戦ではCGも使っていましたね。これも賛否あるでしょうけど魅せるための技法として悪くないやり方だと思います。
◆悪かった部分
先に言っておくと「ご都合主義が過ぎる」「運営頭悪すぎ」といった問題点は挙げていくとキリがないので、私が見た限り最も根本的な問題にのみ触れていきたいと思っています。
というのもこの作品、三つの致命傷を抱えているのでそこをどうにかしない限りどうしても駄作の域を出られないんですね。ではその三つについて言及していきましょう。
★リアル描写の少なさ
本来このアニメの致命傷は本項目より下にある二つだけだったのですが、最終回を迎えて一つ増えました。それがこのリアル描写の少なさです。
これは「作中の表現にリアリティが足りない」という話ではありません。キャラクターにとってのリアル、即ちVRゲームではない現実の描写について言及するものとします。
作中で描写されたリアル描写は1話の前後にあった楓の自宅での通信会話、理沙との登校シーン、学校でのちょっとした日常描写、そして最終話の最後の都合5シーンのみです。
これの何が問題かというとVR空間を舞台とする上での旨味がほぼ死んでるって事なんです。
例えば最終回のエンディングでそれこそダイジェストでも構わないから少しでも他のキャラが現実で何をしているのかを描写していればまだ違ったでしょう。
それはマイとユイっぽい双子の姉妹がクロムっぽい担任教師から勉強を教わっているシーンであったり、カナデっぽい保健室登校の少年が窓越しにカスミっぽい風紀委員とフレデリカっぽいギャルのやり取りを眺めているシーンであったり、イズっぽい女性がペインっぽい警察官に落とし物を届けているシーンであったり、色々できる余地はあったんですよ。あくまで私の想像ですけどね。
それが無いと結局のところ「それハイファンタジーじゃダメだった理由ある?」ってなってしまうんです。
VRは現実ありき。これは基本的な部分であり、忘れてはならない要素だと思います。
★方針が見えない
サブカルチャーとしてかなり深刻な問題です。
私は以前、感想記事の中で「この作品のジャンルがわからない」といった旨の発言をしています。確か5話の感想記事でしたか。
繰り返すようになりますが、最終回まで見終えた上でもう一度言います。この作品ってジャンル何なんですか?
例えばこれがVRMMOを舞台としたバトルものだとしましょう。メイプル一人だけが突出して強いせいで戦闘が盛り上がりません。
次に女の子達がほのぼのとゲームをする日常を描いた作品だとしましょう。モンスター退治と対人戦が中心なせいで殺伐とした場面が多い。
では人間関係の発展などを主題としたヒューマンドラマとして見ればどうか。双子の様子を見てみましょう。あ〜残念。
こんな具合にですね、どのジャンルとして見ても中途半端なんですよ。
要するに何をしたいのか、どこを目指しているのかがわからないって状態なんです。
じゃあ逆にジャンルがわかりやすい状態ってどんなのかというと、例えば防振りなら以下のような具合になります。
①VRMMOを舞台としたバトルものとして描く場合
↳ステータスやレベルの概念をしっかりと設定した上で武器やスキルによって生じる強弱の差を極力埋めつつキャラクター同士で拮抗した戦いを展開させる
②ゲームを主軸としたほのぼの日常路線で描く場合
↳戦闘だけではなくペットの育成、食材の栽培、素材調達、アイテムの製造といった多様な場面で各々のパーソナリティを掘り下げながら友情を育ませる
③人間関係の変化から生まれるヒューマンドラマを描く場合
↳各キャラの現実での生活やそれぞれの人間関係を描写し、同時にVRMMOの中で得たものも一つの人生経験として相互に影響・成長がある様子を見せる
とまあ、こんな風に一つのジャンルに集中してくれていれば恐らく普通に良い作品になったかもしれないのですが残念ながら全体的にごちゃっとしてしまっているのがこの防振りです。
何ていうかタイトルに「極振り」って含んでる割に万遍なく色々と手を伸ばした結果、どれもこれも大したものになってない感がすごいですね。
★人物に対して物語が強すぎる
少しわかりづらい表現になってしまったかもしれません。
これは「シナリオ構成が巧妙な割にキャラクターに魅力が足りない」という意味ではないんです。「シナリオに合わせてキャラクターの行動が歪められている」という意味で言っているんです。
ぶっちゃけ1話の時点でやらかしてました。私が言及した、森で寝たシーンなどがそれです。毒竜に噛みついたところなどもそれに該当すると言えるかもしれませんね。
あと原作者の方もWEB版冒頭にて言及されているご都合主義、矛盾、違和感といった要素もこれによるものと断言して問題ないでしょう。
PvPに積極的なのか消極的なのかはっきりしないメイプル、彼女を褒め称えるフィールドエンチャントと化した味方達、集団で初心者に襲いかかっておいて負けるクソ雑魚モブキャラーズ、通常では考えられないような無能運営。これらは全て物語の都合によって歪められた人々です。
そしてこの欠点ですが、言い方悪いの承知で言うと実は物語の質が良ければ誤魔化しが効くんですよ。
代表例として挙げられる作品の一つが新海誠監督の名作映画「天気の子」です。
この作品は個人的に素晴らしい作品だと思うのですが、一方で「普通そんな行動するか?」「それ先に描写されたあそこのシーンと矛盾しないか?」といった場面がたまに出てきます。何なら防振りと同じでダイジェストシーンもちょいちょい挟まる。
その上で私が「短所は短所として素晴らしい映画だった」と言えるのは物語として趣旨を一貫させつつ誤魔化せるだけのクオリティを保っていたからです。
これは「天気の子」の感想記事ではないので具体的な話はしませんが、さらっと説明するなら言葉のチョイスと絵面による雰囲気作りが秀でた映画でした。
さてそれを踏まえた上で防振りは誤魔化しが効くかというとまあ無理なんですよ。一つ上の項目で述べたように趣旨も何もないから。
少し話がずれますけど、創作において物語と登場人物は分けて考えるべきという考え方があります。
これは私も小説書くための赤本か何かで見かけた話でして、ライトノベルのようなサブカルチャー作品においては物語よりも人物に力を注ぐのがベターであるという話だったんですね。
正直これに関しては難しいところで私なんぞはその二つを分割して考えられないのですが、まあ要するに「作者がどう話を進めたいかより人物の魅力の描写を優先しろ」って話だと自分なりに解釈しています。
それでまた防振りに話を戻しますと、やはり物語の方がキャラクターよりも強すぎるように思うんですよ。
よくこの作品の感想をネットで漁ってみると「女の子がかわいい!」という肯定的意見を見かけます。でも美少女を登場させてるんだからそりゃかわいくて当然じゃないですか。そのかわいいキャラクターにどんな魅力を付与するか、そうしてどのような物語を紡ぐかが本来の“作品の魅力”でしょ。
結果として「キャラクターをかわいく見せかけるための物語」が優先されていて、「物語を通じて伝わるキャラクターの魅力」が蔑ろにされているような印象が強く残りました。
◆キャラクター別の感想
ここからは登場人物別の感想、及び評価です。キャラクターの順番はWikipediaの紹介順に沿っています。
★メイプル/本条楓
▲シナリオの傀儡
この物語の主人公としてひたすら世界の寵愛を受け続け、結果として認識と価値観が狂ってしまったある意味作中最大の被害者。
「防御力に極振りした主人公」という趣旨も毒竜と機械神と暴虐によって否定され、外見の可愛らしさ以外に魅力を見せないまま終わってしまいました。
例えば「このシーンめちゃくちゃ可愛かったよな」とか「あそこでああいうセリフを言えるのはやっぱメイプルだわ」みたいなシーンが特に思いつかないので、仮に私が高校生で自分と同じクラスに彼女がいたとしても認識できないまま卒業すると思います。そのくらいリアルにいても目立たないタイプ。
あと「マシュのコスプレした小日向美穂」という意見をネット上で見かけてそこだけちょっと笑いました。
★サリー/白峯理沙
▲相容れない親友
アクションシーンなどでメイプルでは作りづらい絵的な見どころを作ってくれた存在です。というか戦闘に限らずメイプルにできない役割を担う人物でしたね。ゲーム上級者として双子にアドバイスしたりしてましたし。
特に2話でメイプルをおぶって移動するシーンとか結構好きだったりします。
ただその一方で彼女の存在がメイプルと同居していることにより、ゲーム内におけるステータスの存在が許容し難いレベルで矛盾を引き起こしていたりもするんですよ。
「サリーは攻撃力低いのになんでレベルが上の相手に攻撃通るんだ」問題と「攻撃力低いサリーの攻撃が他プレイヤーに通用するのになんでメイプルには通じないんだ」問題は同時に解決できないわけでして、そういう意味では親友なのに並んで歩くと破綻するという悲しい存在でもあります。
個人的にですが彼女を主人公としたアクション要素多めのスピンオフアニメとか作られたらそっちは大喜びで見に行くかもしれません。マジで2話の水中戦がカッコよくてめっちゃ好きだったので。
★クロム
▲頼れる大人の象徴
メイプル率いるギルド[楓の木]において頼りがいという点では随一の存在であろう一般男性プレイヤー。作中では普通の大盾使いがどのように動くかを示したり大人として他のメンバーに悪意が向かないよう気をつけようとしていたり、結構ちゃんとキャラクター性を描かれていた貴重な味方キャラでした。
ちゃんと専用の武装も手に入れてましたし、こいつとサリーを主軸として話を進めた方が良かったんじゃねえかな……。
メイプルと生産職であるイズを出会わせるための仲介役もこなしていて、縁の下の力持ちといった風情の存在じゃないでしょうか。
★イズ
▲衣替え担当
「あ、いたんだ……」くらいの印象に終始するような存在でした。新衣装や水着を作るだけの存在として裏で働いているものの目に見えやすい結果を出せず、後半では爆弾を投げるだけの人になってしまっていたのが何とも悲しいところです。
せっかくスチームパンクな場所とかも出てきたんですから「とんでもない性能の爆弾を作る」とか「機械神みたいな装備を作ってメンバーに配る」など活躍の機会を設ける事もできそうなものですが、直接的な戦闘能力が不足していると活躍の場を得られないのがなろうあるあるなのでこれもまた一つの宿命だったんでしょう。残念。
★カナデ
▲分岐路を束ねて握る小さな手
・初心者のメイプルやサリーと比べても格段にレベルが低い
・特異なアイテムを保有している
・ゲームのルールに束縛されないスタイルを持つ
以上の点からトリックスター的なポジションのキャラかと思いきや普通に仲間になってしまったこれまた残念なキャラクター。何なら安易に仲間に加わってしまったせいで魅力が死んでしまっていました。
「ランダムでスキルを使える上にそれを保存できる」というわけわからん性能の武器(しかもキューブの形をしているのに分類は杖)を持っているのにこの扱いはあまりにももったいない。ポテンシャルだけならラスボスすら務まるであろう可能性の塊なので、今後は是非ともこいつにこそ敵としてメイプル達相手に無双してもらいたいところです。
★カスミ
▲実はこいつが一番よくわからない
喧嘩売ったかと思ったら逃げたり一段落ついたら戦わず味方になったりと何がしたいのかようわからんキャラでした。イベント6位だったらしいんですけどそれを裏付ける強さは特に描かれず、ただ刀を振り回すだけ。
cv.山口勝平の男と少し衝突する場面もあったものの「最初からそれ使うんじゃダメだったの?」みたいな技で勝利してそこからも大して見せ場がないまま終わってしまいました。
これで他のギルドに所属しているスパイとかならまだ理解できたのですが特にそういうわけでもなく、ステータスは極振りしていないしカナデのように特殊なアイテムも持たないしイズにとっての生産職のような領分も持たないマジで絶妙なまでにいてもいなくてもなポジション。
あとこれは後でWEB版読んで知ったのですが5話のやり取り、原作だとサリーから彼女に喧嘩ふっかけてたんですね。カスミ本人は寧ろ温和な態度でやり過ごそうとしてて「おいアニメスタッフ」ってなりました。本当にびっくりした。
★マイユイ姉妹
▲ルンバ1号&2号
こうやって二人まとめて紹介するのもキャラクターの個性を否定しているみたいで正直すっげー嫌なんですけど、
Wikipediaでもなろうの登場人物紹介でもまとめて紹介されてるんだからしょうがないんです。もはや誰も彼女らに“個人”を求めていない。スマブラのアイスクライマーかよ。
途中から同じセリフを同時に言うシーンが異様に多くなっていて「脚本家はさぞかし楽だろうなあ!」とキレ気味になってしまいました。
双子っつったら片方の性格をもう片方とは逆にするとかして差別化するもんだと思うんですけどそういうの一切ないんですね。異世界スマホですらそこはしっかりやってたのに。
仮に差別化しないとしたらそれは不気味さや奇抜さ、あるいは二人で一人という演出をするために「敢えて」そうしてるんですよ。デッドライジング2の双子の姉妹とかがそうだったように。
そしてやることはメイプルが行く先にあるゴミのお片付けと「信じてました!」「さすがメイプルさん!」という全力よいしょ。最初の方でメイプルに声をかけられてちょっと妹が姉を庇う素振りとか見せてただけに素材が殺されてる感半端ねえ。
★ペイン
▲誰よりも強くあってほしかった
作中でも最強の存在と呼ばれているトッププレイヤー……なのですがメイプルにスキル一つで逆転され負けてしまうという体たらくを見せてしまい、挙げ句それを他ならぬ自分が愛して止まないゲームの運営サイドに晒されるというヤバいレベルの被害を受けた人でもあります。本人気にしてないみたいですが。
戦い方は基本的に剣で斬る以上の動きを見せない純粋な白兵戦特化型。これに最強設定が加わるだけで全国の男の子の心を鷲掴みにできそうなもんだ。
あとアニメの演出の問題になりますけど顔出しのタイミングを盛大にミスってますよね。10話で出すべきではなかったと思います。
★ドレッド
▲理想的な敵キャラ
彼は2話でちらっと姿を見せてから3話でメイプルとサリーにアドバイスを送るという立場で主人公サイドと接触し、そこからギルド対抗戦で敵として再会した人物です。
流れ完璧じゃないですか?
まず視聴者に存在だけ示してどこからアプローチをかけるのか期待させた上で敢えて情報提供者として最初のコミュニケーションを果たし、その後再会した時には強キャラ感漂わせながらこれまで高い戦闘スキルを見せてきたサリーに圧倒的実力差を見せて去るっていうこのムーブ。
それだけになんであっさりメイプルにやられてんだよと嘆く気持ちも湧いてくるのですがもうそこは諦めました。世界を味方につけてる相手にゃ勝てねえさ……。
★ドラグ
▲後方に引っ込んでた前衛
正直言ってドレッドの出番を少し減らしてでもこいつを活躍させてあげるべきだったんじゃないかと思わざるを得ません。
というかあの戦闘能力と性格を見る限り遊撃部隊に向いてる存在だと思うんですが、拠点を襲いにくるの彼じゃダメだった理由何かあるんですかね。そもそもなんで防衛側にいるのかもようわからんし。
かと思えば雑魚狩りしてるペインと絡むシーンもあったりしていよいよポジションが見えない。せっかく強そうなんだからそこはちょっと目立たせてあげてくれと思ってしまうのは私のわがままなのかもしれませんが。
★フレデリカ
▲良くも悪くも普通の人
魔法で色々な種類の弾丸を飛ばしたりバリア出したり味方を支援したりできる存在で、作中での活躍を見るに作戦参謀的なポジションにいるようです。バリアを使って素早く動くサリーを拘束するなどの変則的な動きも見せてくれたのは良いところですね。
問題はそれ以上特に言う事がないってところでしょうか。
強いて言及するならメイプルがゲーム内で最初に会話した相手という部分もあるにはあるのですが特にそれが活かされる描写もない。
最初に真正面から声をかけられて一度無視する描写なんかもあって
「性格が悪いってわけじゃないならVR空間だと視覚か聴覚に異常をきたす体質なのかな? もしくは家が貧乏で機材がヘボいせいでラグが発生しててなかなか他人に声をかけられても気づけないとかかな。あるいは何らかのスキルの代償かもしれない。じゃあめちゃくちゃ強いのにそこが唯一の弱点になってたりしたら熱いなぁ」
とか考察したりもしたんですがまあ特に何もありませんでした。ただ自分に声をかけてると思ってなかっただけなんでしょうね。
★ミィ
▲作中最も好ましく思った人物
画像のチョイスに悪意はありません。
大規模なギルドを率いてカリスマ性を発揮してはいるものの、本質は気弱な少女というギャップ萌えの塊。ただその気弱な面よりも「負けるくらいなら自爆して同士討ちを狙う」「逃げる相手を見失ったら深追いはしないけどとりま周囲一帯を焼き払う」という姿勢が個人的に好ましく思えました。
因みにこの作品の中で私が一番好きなキャラクターでもあります。
死んだうちの父親が言ってたんですが「負けて悔し涙を流せるのは性根が強い証拠」なわけでね。彼女が出るってだけで2期見るかもしれないレベルなので、今後の活躍に期待したいところです。
★シン
▲急に出てきてそれだけだったやつ
10話で急に登場してカスミと因縁あるような話だけが進められてなんか流れで負けて以降そんなに目立たないまま気付けばアニメそのものが終わった。
いや特に何も言えねえわ。絡む相手が作中屈指の存在意義がわからないキャラであるカスミだったのもあって、ホントどう評価すべきかわからない。
とりあえずミィの部下みたいなのでアレですね、続編では頑張ってもらいたいところです。
★マルクス
▲もっと目立っても許される少年
彼を主人公、ミィをヒロインとして別作品出してもらいたい。そのくらい主人公適性あると思うんですよこのキャラ。
ミィが前衛向きであるのに対してマルクスは後方支援に最適な罠使いです。それならゲーム的に相性も抜群でしょうし何ならあらゆる層に需要ありますよこいつ。心配性な陰キャで服装がモノクロカラーでcv.石田彰のショタだぜ。誰にも負けねえわ。
ただそれだけに「主人公側の人物ではない」という事実が重い。この記事書き終わったら彼を推してくれる人の二次創作でも探してみようかな……。
★ミザリー
▲猥褻力極振りの聖女
服装がエロい。それが第一印象でした。
ただ話が進むと不安そうにしているマルクスにお姉さんムーブかましたり、メイプルの爆撃を受ける中でミィだけ優先して守るなどの場面もあって「これはこれでキャラ強いな?」と認識を改めました。いやもう[炎帝ノ国]で一作書けるでしょこんなん。
あと最終話で明らかになった事実として、帽子で隠れていてわかりづらかったんですがたくあんみたいな眉毛してます。軽音部のキーボード担当みてぇだ。
★NWO運営陣
▲無能という概念の擬人化
この作品のあらゆる批判点、矛盾点の元凶。言ってしまえば作品の悪いところの半分を担う存在でもあります(もう半分は作者の実力不足です)。
MMO未経験の私ですら「それはない」と断言できるレベルのやらかしをしており、はっきり言ってこの作品を嫌いになるには充分な要因と言えるでしょう。私はまだ[炎帝ノ国]の存在があるおかげで大丈夫な方ですけど。
◆まとめ
知ってる人がいるかどうかわかりませんが、実は私この作品のWEB版を一時期ブックマーク登録してました。というのも「防御力に極振りした主人公がどんな風に物語を紡ぐのだろうか」と強い興味を抱いたからだったんですね。
まあ最初の話でのっけから作者の言い訳タイムが始まって「あ、じゃあいいです」となって外したんですけど。
ただその上でこの作品を意欲作としてある程度は評価してあげたい気持ちもあるんですよ。
そもそもVRMMOというジャンルが極めて難しいんです。
有名作品を並べてみるとわかりますがソードアート・オンラインにせよアクセル・ワールドにせよオーバーロードにせよログ・ホライズンにせよ、何らかのシリアス要素は入れてるわけですよね。逆を言うとただ主人公がVRMMOを遊んで楽しんでるだけの作品は退屈さが際立ってしまうからかあまり高く評価されません。
そして変化球を入れて有名になったとしても見えてくる作品の粗はあるわけです。例えばソードアート・オンラインなら死銃の殺人トリックとか「何それ?」と私でも思いますし。
つまりある程度以上の実力を持った作家が変化球を入れてそれでもどこかしら綻びが生じてしまうジャンルなわけで、それをただ遊ぶだけの内容で連載し続けてアニメ化まで漕ぎ着けたのは素直に評価して良い部分だと私は思うんです。
つっても企業の都合とか絡んでる可能性もありますが、そこは見えない部分の話になってしまうので考えないようにしましょう。記事の趣旨から大きく外れますしね。
そう考えると駄作ではあるもののこれはこれで素晴らしい創作活動なのではないかと思えてきて、なんだかただ批判だけするっていうのもこっちの気分がよろしくない。
聞けば異世界スマホの作者さんが書いてたVRMMOの小説が書籍化したそうですし、もしかするとこのとてつもなく難しいジャンルが新たな流行となる可能性はありますね。流行の循環は望ましい話なのでどんどんそういう方向に進んでもらってほしい。
私から言えるアニメ「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」の感想はここまでで全てとなります。覚悟していたもののやはりとんでもない文字数になってしまいました。
恐らく回復術士のアニメが無料配信されたらまたこんな感じで記事を書くと思いますので、その時はよろしくお願いします。
現場からは以上です。疲れで指が震えて正確にタイピングできなくなってきた……。
アニメ感想文『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 第12話』
皆さんこんにちは。馬込巣立です。
ここまで続けてきた防振り感想記事もこれで最終話となりました。まあ正直特別面白いアニメでもなかったのですが賢者の孫とかと比べると不快感は薄かったので、12話全部見るのにそこまで負荷はかかっていません。
それにまあ、
なんか2期(?)決まってたみたいなので弱音吐いてらんねえんすわ。
まあKADOKAWAですからね。最初から2クール前提だったのかもしれません。
では最終話の感想、書いていきましょう。
動画はこちら
◆概要
ペインにあと一歩のところまで追いつめられるも機械神と暴虐によってこれを撃退したメイプルは、「他のギルドにこれ以上得点を稼がせない」というサリーの作戦に乗って高順位ギルドとともにその他大勢を蹂躙。ギルド対抗戦において彼女らのギルドは3位となったのでした。
まあ、はい。そんな感じの最終回でした。
◆良かった部分
★ペインがまあまあ善戦してた
流石に強キャラ中の強キャラとして登場しただけあり、機械神による一撃を耐え毒竜やら暴虐の腕やら亀が出した根っこやらを斬り捨てながら突き進む様は普通にかっこよかったです。
結果的にメイプルに敗北してしまった彼ですが、勝負の決定打となったのは作者の寵愛の有無だけだったのでここは評価してあげたいなと。
更に言うとこれは賛否両論あるかもしれませんが、使うスキルの種類が白兵戦と耐久の二種類のみというのも魅力でした。あくまでも剣で戦うスタイルを貫き、魔法とか全然使わないのはなかなかポイント高いですよ。
★ミィの判断が個人的に好き
自分達のギルドが追いつめられた時、「どうせ全滅するなら一人でも多く道連れにするぞ!」と言って仲間に発破かける姿がなんとも勇ましい。それを受けて部下の連中も「一生ついていきます!」的な発言してますし。
例えそれが立場上必要となる演技だったとしても、その演技を貫ける時点で上に立つだけの器はあるのだなと感じました。
割とこのミィというキャラに関しては本気で好きですよ自分。言い方悪いですけどドレッドに並んで登場する作品間違えてる感ありますもん。ああ、これは一応褒め言葉です。
★最後の飲み会
ギルド対抗戦で3位に輝いたメイプル達はその後祝勝会をするんですが、その際にこれまで戦ってきたライバル達を自分達のギルドホームに招き入れます。
こういう最終的に敵味方問わず飯食ってエンドみたいな終わり方大好きなんですよ。
本格的な殺し合いとかしているわけでもない、あくまでもゲームを舞台とする作品としては健全なオチでした。
◆悪かった部分
★結局メイプルだけで勝ってしまった
終わり方はそれなり大団円って感じを醸し出していましたが、戦闘の流れははっきり言ってひっでぇもんでした。
これ最終回だよな? 最終決戦的な戦いしてるんだよな? なのにどうしてこんなにつまらねえんだ。
いやね、ペインやその仲間連中を倒すのは別に良いというかそうじゃないと展開としてよろしくないのわかるんですよ。わかるんですけどメイプル一人が暴れて終わりって他のお仲間連中いらねえじゃん。案山子で代用できちゃうじゃん。
なろう小説の悪いところ出ましたね今回も。
★また挿入歌流しやがった
ダイジェストではありませんけどこのアニメの製作陣、挿入歌流せばワンパターンな展開も許されると勘違いかましてませんか?
流石に名曲とはいえそろそろ聴き飽きてきました。だってもう全12話の中で半分以上の話はこの曲流してますからね。もう曲名を「防振りワンパのテーマ」とかに変えちまえ。
★クソ運営
クソ1「どうする? またメイプルを弱体化させるよう設定を変更するか?」
クソ2「それも考えた。しかし、もういいかな、と」
馬込「は?」
クソ3「理由は?」
クソ2「今のメイプルはこのゲームの看板プレイヤーだ。メイプルを見て参入してくる者も増えてるし」
馬込「え、未参入の人間が見てるってじゃあ動画か何かでメイプルの挙動を公表でもしてんの? 本人そんな許可出してるの? あとPTAから苦情入りそうな捕食シーンとかありますけども」
クソ2「メイプルに対抗するためにスキル集めやレベル上げに精を出す者も多い。今更メイプルを弱くしても誰も喜ばないだろう」
馬込「メイプル以外が弱いままなのは誰が喜ぶんだ? 理由は知らんが上位ギルドの構成員さえ毒無効持ってねぇんだぞ。そこ調整するのがお前らの仕事だろ」
クソ4「これからは手を出さない感じか?」
クソ2「ああ、見守ろう。無理に弱体化を考えなければかわいいプレイヤーだしな」
馬込「根暗なブスだったら弱体化してたって事かよクズだな」
こんな具合で発言一つ一つがクソだったため見ていてものっそいストレスフルな奴らでした。
いやね、まだ原作ちゃんと読んでないんで元々こういう会話してるのかどうかまでは確認してないんんですよ。でもこれで原作通りなら作者はゲームプログラマー全員に土下座すべきだと思います。少なくともアニメスタッフは土下座しろ馬鹿たれが。
◆総評
主人公よりも敵の方が良いキャラしてるのどうかと思いますけどね。
まあまあ言いたい事は数あれどそれは次の『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います 総括』にてまとめて述べる予定ですので、少々お待ちください。多分そっちは4月2日とかになるかな。要するに明日です。
あと防振り2期の感想記事も書くかどうかは考え中です。元は回復術士の感想を書くための練習だったんですよね、この記事。なので役目を終えたと言えば終えたところなんで、まあそこは反応薄ければやらなくていいかなとも思っています。
何はともあれ全12話、どうにか視聴し終えました。なかなかメンタルを削られましたわ。この感想記事の存在がなければ1話で切ってたなこりゃ。
それではまた次回、総括にてこのアニメの最終的な分析と評価、そして感想を述べていきたいと思います。
現場からは以上です。
アニメ感想文『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 第11話』
皆さんこんにちは。馬込巣立です。
今回で防振りも11話。次の記事で最終回、そしてその次に総合的な作品の感想記事を書いてこのアニメ感想文も終了です。
元は回復術士のやり直しの感想記事を書くための練習として始めたこの記事ですが、1クール分の感想を書き続けるって体感時間がえらい長いんですね。こりゃ動画とかで一話ずつ感想述べてる人達は大変だ。
動画はこちら
◆概要
大規模ギルド[炎帝ノ国]の主要メンバーと衝突したメイプルは彼女らとの戦いを辛くも乗り越えたものの、肝心のオーブは手に入らず。仕方なく周囲に存在する他のギルドを襲撃して得点を稼ぐ方針に切り替えました。
その後次なる大規模ギルド[集う聖剣]の主要メンバーによる襲撃を受け、本作品始まってからほぼ初となる危機的状況に追い込まれます。
とまあ、ざっくり説明するとこんな具合の流れだったわけですが。
うーん、今回良い部分と悪い部分がくっきり分かれたな。9話みたいに批判点ばかり目につくよりはマシですけども、若干アカン箇所の方が多いかなといったところ。
とりあえず感想書いていきましょう。
◆良かった部分
★強キャラがちゃんと強キャラしてた
ミィやペインといった上級者連中がノックバックや貫通攻撃といった「それメイプルに使えよ」と視聴者の誰もが思うであろう要素を活用していたのは良かった。やっぱ貫通は誰だって持っておきたいもんな。
それにミィがそこそこ時間かけて出した炎の檻で体力削ったり、ペインの攻撃がメイプルの防御を崩そうとしてたりといった描写もきっちり入っていましたね。こういうので良いんだ。少なくともバトルやるならこういうので。
★ミィのMP回復
別に輝きながらサムズアップしているわけではなく、回復アイテムを消費してMPを回復しているシーンです。
細かい話、こうして大技を使ったら使っただけ消耗したと表現するのはことゲーム世界において重要です。より伝わりやすいのは「リソースが枯れない強さ」かもしれませんが、より説得力を強めるのは「リソースを管理できる強さ」ですから。
個人的にはただ大技をぶっぱするシーン以上にミィの強さを演出していた点だと思います。
★ペインの判断
本作最強と言われるトッププレイヤーのペインですが、彼は大人数を抱えるギルドの規模という強みを捨てて主要戦闘員のみの少人数パーティでメイプル達の拠点に向かいます。
中小規模のギルドが減ってきている(=強豪ギルド同士の緊張感が高まってきている)状態で自身の拠点を手薄にするというなかなか危険な動きですが、それでも彼は「メイプルを討ちたい」という気持ちを優先して賭けに出たわけです。
仮にこの話がVRMMORPGの話ではなく異世界ファンタジーだったら逆にこの判断は批判すべき点となっていましたが、ゲームなら寧ろ納得のいく理由であり行動だと思います。要するに楽しんだ者勝ちってことですね。
まあ自分も試せるものならメイプルに悪食で人間食わせまくってクールー病にならないか試したりしてみたいですし、気持ちはわかります。最悪だな。
◆悪かった部分
★変わらぬモブのアホっぷり
リーダーの指示を無視して「数さえ勝ってれば」などと言いながら不用意に突っ込み
シロップからの攻撃を受けそうになり、ミィの手を煩わせ
余波で死ぬ。ゆ虐スレのゆっくりかお前らは。
まずリーダーと幹部クラスのプレイヤーがヤバい相手と戦ってるところに突っ込む時点で論外でしょ。もううろ覚えですけど死んだらギルドに迷惑かかるルールじゃありませんでしたっけ今回。
考えて動いてたら絶対にあり得ない行動に出ましたねあいつら。勘弁してくれ。今回の話でミィのこと好きになってきたんだから迷惑をかけるな。
★第二の忌み子・機械神
今回毒竜も出やがったんですけどそれ以上に機械神がひでぇ。はっきり言って主人公が使っちゃダメでしょこのスキル。
これ「お前やり過ぎだろwww」みたいなツッコミ入れてるんじゃないんですよ。「なんでそんな事した?」って素で問い詰めたくなるような感覚に襲われてるんですよこっちは。
端的に言います。
このシーン、メイプルというキャラクターが一切魅力的じゃない。
ただただ強いだけのスキルにものを言わせてトッププレイヤーを蹂躙する、そんな奴に「かわいい」も「かっこいい」も「やさしい」も無いんですよ。譲歩に譲歩を重ねて「ゲーム頑張ってるな」って言おうにも別に頑張ってねーしスキルが強いだけだし。
挙げ句の果てにミィの自爆を至近距離で受けて平然としてるの何なんだよ。主人公を無敵にした代償として作品全体から大切な何かが抜け落ちた感覚がしました。そこは死んどけ。
★触れちゃいけない拠点の話に自ら触れる
後半でメイプルは相手の拠点を上空から襲撃するという作戦を実行します。
そのシーン自体はダイジェスト気味に流されたのですが、「上は無防備」と作中で触れてしまったのは大変な問題点です。
本編見ていただければわかりますが、メイプル達の拠点は洞窟の中にあります。となれば必然的に彼女らは上空からの襲撃に警戒する必要性が皆無だという事です。
ただでさえメイプルに有利なルールのイベントで尚且つ立地まで優位に立っているとなると、ゲームとしての公平性に欠けてしまうんですよ。
それもまだ作中で一切触れなければ大目に見まくってスルーもできたんですけど、その洞窟に拠点構えてる彼女達が野ざらしになってる敵の拠点を上から攻めたらもう不平等を不平等として描いてしまっている事になるんです。
ていうか拠点の位置ってかなり重要な要素のはずなんですけどあれだけメイプルを警戒していた運営の無能どもはどうしてここまで彼女を優遇するような動きばかりしているんでしょうね。
◆総評
今回は主人公勢力の株がだだ下がった一方で敵キャラの株が大きく上がった回でした。
特にミィの魅力が尋常じゃない。彼女が主人公で良かったのでは?
仲間との絆の強さや頼りないながらもリーダーとしての自覚を持って戦いに臨む姿勢、メイプルをも窮地に立たせる大技から死なばもろとも精神での自爆など今後の成長が楽しみなキャラでした。
あと今回は悪かった部分の中で双子について一切触れませんでしたが、前回の時点で私はあの二人をアイテムの一種として認識しているため既に人間扱いされていなくても特別嫌な気分にはならなくなっています。それはそれでどうなんだろう。
まあ主人公の取り巻きがただのフィールドエンチャントになってしまうのはなろう系ではよくある話なので、気にした方が負けなのでしょう。だから俺は一生敗北者のままだ。
次回はいよいよ最終回となります。
2話後半や3話みたいな気合いの入った戦闘シーンが入ってくれる事を期待しつつ、のんびり待つとしましょう。
それでは、現場からは以上です。
アニメ感想文『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 第10話』
皆さんこんにちは。馬込巣立です。
VRMMOのアニメの感想記事を書いてたら現実で香川県がやらかしてて何とも言えない気持ちになっている今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
あのイベント戦も香川県民だけ途中から強制ログアウトになったりするのかな。だとしたらかわいそう。
聞いた話によるとお偉いさんがゲームばかりして娘に構ってもらえないから腹いせに無理やり通した法案という話も出てきており、色々ときな臭い話も聞こえてきますね。
何はともあれ防振りの感想です。
動画はこちらから
◆概要
イベント戦が進んで他のギルドも奮闘している中、ある程度ポイントを溜め込んだメイプル達[楓の木]は作戦を次の段階に移行させます。要するに今回は敵がちょっと頑張るものの無駄に終わり、主人公サイドのオフェンスとディフェンスが入れ替わる話でした。
全体的に可もなく不可もなく、作画も大人しめで展開も無難な流れという具合。全12話の10話目としてはまあまあ妥当な内容だったんじゃないかと思いますね。
◆良かった部分
★他の勢力の動きがある程度見えた
今回、主人公達[楓の木]以外のプレイヤーも結構動いていました。
特に作中最強の存在として君臨するペインはスキルの類を一切使わず他のプレイヤーを圧倒するというわかりやすい強さを見せつけてきてくれたのが好印象です。これなら実力を明確に示しつつ詳細な情報を秘匿しながら話を進められるので、彼の戦いの演出としては最適解と言えるでしょう。
加えて悪目立ちしていたサリーを囲んで追い込む、メイプルがいなくなった拠点を襲撃するといった戦略も見えて悪くない展開じゃないかなと思いました。
★貫通ダメージが活きた
今回メイプルが珍しくダメージを受けます。その理由が「範囲防御中は自動的に仲間を庇っている状態だから貫通攻撃を仲間が受けるとメイプルにダメージが入る」というものだったんですね。
さて、ここで一度過去の感想記事を出します。
こちらの記事の最後で私はこんな発言をしていますね。
>まあメイプルが新しく強いスキル覚えたりもしてましたけど、あのゲームの中でなら私でも攻略できそうな穴だらけの強化だったのでアレは別に言うほどつまらなくなりそうな設定ではないかなと。
この「私でも攻略できそうな」と言及した理由が今回提示された「周りにいる奴らに貫通攻撃を当てる」という戦法だったわけです。まあ言うて誰でも思いつく話ではあるんですが。
やたらと強いスキルばかり使っているメイプルの弱点をちゃんと作中で回収しているのは良かった点だと思っています。
ていうか普通誰だって貫通攻撃の重要性くらい認識してなきゃ不味い気もしますけどね。知らない人置いてけぼりで恐縮ですがこの貫通攻撃ってDX3で例えるなら装甲無視に該当するでしょ。サイレンの魔女を「コンセ組み合わせられないとか何この使えないエフェクト」なんて言うプレイヤーいないでしょ。そういう事です。雨粒の矢くんがこっち見てんぞ。
マジで知らない人には何言ってんだかわからない話してしまってすみませんでした。
◆悪かった部分
★拠点防衛の場面に緊張感が無さ過ぎる
まずサリーがフレデリカ率いる軍勢に追い込まれてるところに拠点防衛投げ捨ててメイプルが駆けつけた、ここまでは何も問題ありません。
仲間意識の強さがゲームの勝敗に関わってしまい、そこから転じる物語もあるでしょうから。
ただその後、いくら双子が頑張ったからといってメイプルが拠点に間に合ってしまうのは展開として単調過ぎる。
これで[楓の木]が[集う聖剣(ドレッドが属するギルド)]に喧嘩を売る理由付けの機会を一つ逃しました。既にアニメ放送10話目というタイミングを思えば、物語的に悪手と言わざるを得ないところです。
加えて速さで大きく劣り防御面に一切リソースを割いていないマイユイコンビが、前回あんだけ強キャラ臭漂わせていたドレッド相手に一分以上持ち堪えている事実にも疑問を禁じ得ないんですよね。
というか二人揃って一撃ずつ受けてたように見えたんですが、あれで死んでないの変じゃないですか?
イズの作った衣装が相応に強力な防具だったと仮定しても、それにぶつけられたのはゲーム上位勢ギルドの幹部格が持つ武器です。であれば防御力に一切振ってない彼女らは(これまでメイプルが他のプレイヤーにしてきたように)瞬殺されていなければ道理に合いません。
もちろん道理云々も問題としては大きいんですけどそれ以上に全体の緊張感のなさですよね。アニメーションが大人しいのもあってか、どうにも今回の戦闘描写は全体を通してたどたどしい朗読を聞かされているかのようなつまらなさがあった。
しかもその後拠点で双子を倒したドレッドがメイプルに倒されるって何なんでしょう。あのシーン、ドレッドが前回積み上げた強キャラ感を帳消しにしてまで入れる必要ありました?
そもそも速さで他のキャラに大きく劣るというのは防御力に極振りした主人公の大切なパーソナリティでしょ。だったら間に合っちゃ駄目だし格上倒しちゃ駄目だろって思うのはいけない事なんでしょうか。せめて息切れして死にそうになってるサリーにおぶられてるとか結局逃げられるとか、そういう描写入れてくれればまた違ったのに。
★マイとユイの扱いが酷い
そこまでの流れでも引っかかる点はあったんですが、個人的にトドメとなったのが双子と一緒に罠を壊しながら進むシーンです。
前回冒頭の時点で彼女ら二人はすっかりメイプルの道具に成り下がったようですね。
やってる事ほぼルンバじゃねえか。白と黒の二色からお好きな方をお選びいただけますってか、どっちも性能に大差ねえし一家に一台で間に合うから片方いらねえな。
あのホント、マイとユイを便利アイテムかモブキャラが移動手段として使うポケモンみたいな扱いするのやめてくれませんかね。初登場の時の挙動を見て「この先どんな風になっていくのかな」とか二人の活躍を楽しみにしてた自分が馬鹿みたいに思えてくるんで。今回もちょいちょいセリフハモらせてただろ。手を抜くな脚本家そして原作者。
何が酷いってマイとユイがいなくても毒竜か機械神で突破できてたっぽいのが一番ひでぇ。下手したらシロップで空飛んでれば木の根っことか岩の壁とかどうとでもなっただろうと思えてならないのが本当にひでぇ。
まあ今回はここまでにしておきますが、こういうところで防振りの悪い部分が出ちゃってますよね……。
◆総評
そこそこ言いたい放題言ってきましたが、1クールアニメの10話なんてこんなもんかなとも思っているのでそこまで厳しい目線で見てたわけでもなかったりします。
あと「山口勝平さんが来た……!」という豪華声優補正によって若干認知が歪んでいるかもしれません。
残すところあと2回でこの感想記事も終わり……としたいところだったのですが、最終回で総まとめするのも変な気分になるので最終回の感想記事と全体通しての感想記事は別々に書こうかと思っています。
因みに10話まで見てきた私の中でこの作品の評価は加点減点同時採用方式でギリマイナスってところです。最終回の展開次第ではひっくり返るから是非そこは頑張ってほしい。
それでは、現場からは以上です。
アニメ感想文『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 第9話』
皆さんこんにちは。馬込巣立です。
気付けば防振りももう9話。全体を12話とするなら3/4が終わった事になります。
この感想記事も今回含めて残り4回となったわけですが、思ったよりアニメの感想書くの楽しかった。まあ良くも悪くもな部分あるんですけどね。
で、今回の感想ですけれども。
すみません久々に酷評回となってしまいます。
理由はまあ、順々に書いていきますね。
動画はこちらから
◆概要
第四回イベント、ギルド対抗戦。ルールとしては自陣営のオーブ(デカいボールと思ってくれれば大丈夫です)を護りつつ他陣営のオーブを奪って持ち帰るという争奪戦。
なんかゲームキューブで似たようなルールのワンピのゲームあったな。
まあこっちは宝箱一つを奪い合うルールだったので厳密には違いますけど。
で、メイプル達は小規模ギルドながらも奮闘してますよ、というのが今回の簡単な流れとなっています。
そんじゃあ感想書いていきましょうか。
◆良かった部分
★ドレッドの強キャラ感
モンスターではなくプレイヤーキャラでようやく強そうなのが出てきたといった具合です。
ぶっちゃけフレデリカは種類別に色々弾を飛ばすかバリア展開するかしかしてなくて強そうな印象無いんですが、ドレッドの場合
・隠れていたサリーを見つけてもまず「予定変更」とだけ告げて味方を逃がす
↳冷静な判断力とチーム全体への配慮が垣間見える
・白兵戦に入る前に場所を変える
↳戦闘経験の豊富さ及び当人の「俺は俺の直感を信じる」発言に則った動き
・サリーのフェイントに気付く
↳上記同様、実力を裏付けるに充分な直感を示す
・本気の速さを見せつつも深追いせず撤退する
↳下手なプライドではなく大局的な勝利への貪欲さを優先させている
以上の観点から真っ当に強そうなキャラである事が伝わってきます。出る作品間違えてねえかお前。
◆悪かった部分
9話を楽しめたという方には大変申し訳ないんですけど、今回良い点はドレッドだけでした。
で、後述しますが特に冒頭がひでえ。最悪。2話の前半部分を超えた。
ちょっと今回冒頭部分だけ後回しにしつつ問題点を列挙していきますね。
★またダイジェストをぶち込んでくる
7話の感想では敢えて少し触れる程度に抑えましたけど流石にここまで続くと駄目。
挿入歌流しつつ場面をすらーっと並べてく演出って1クールで許されるの多くて2回だと思うんですよ。「2回までなら許される」ではなく「2回やったら多い」って意味です。それをこのアニメ、9話までの間で5回はやってません?
P4を想起させるようなオシャレBGM流しとけば許されるってもんじゃあない。
まあでも大沼心監督って原作に力が足りてない状態だとこういう手法に逃げるのかな、とか思ってしまうんですよね。少なくとも自分が記憶してる限り、落第騎士の英雄譚ではああいう逃げを見せてなかったと思うんですが。
★運営が相変わらず頭悪い
今回あのバカ運営どもは登場していませんが、メイプルの存在に頭を抱えているにも拘わらず彼女に有利なルールを規定してしまうのどうかと思うんですよ。
サリーが「ウチのギルドは攻撃する人数が足りてない」とか言ってましたけど逆を言うなら防御面はメイプルだけで間に合ってるんです。
そりゃそうでしょう。一定範囲内にいる味方全員をアホほど硬くするスキルを手に入れたら、直後のイベントで拠点を護ってさえいれば減点しないルールの戦いが始まったんですから。
あの、言い方悪くてごめんなさい。
バカでもおかしいとわかる。
夜襲がどうとかって話もありましたけど、皆さん時間に余裕があればこのイベントのルールを確認してみてください。
オーブ奪われても6時間以内に相手の陣地から奪い返せばポイントは減らないんですよ。更に自分達のオーブがどこにあるのかわかるという親切設計。
メイプルとサリーがいれば全員で5時間くらい寝てたとしても巻き返し効くでしょ。
ちょっとこう、歯に衣着せた評価が思いつかないので感情のまま言葉にするならクソ。
しかもドレッドみたいな上位勢以外のプレイヤーは相変わらず烏合の衆ときたもんだ。フレイザードなら喜びそうな展開だなあオイ。
★マイとユイの挙動が気持ち悪い
冒頭の時点から思ったんですけど、今回双子の姉妹が完全に舞台装置になっちゃってましたよね。不気味なくらい人間味が感じられなかった。
「ドキドキ」と「ワクワク」を交互に言ったり、同じようなセリフを同時に言ったり。そんで発言の内容はメイプルのよいしょっていうね。
今回特にキツかった要素、二つの内の一つがこれです。
一度は丁寧に出会いの描写とかしてたのに、少し話が進むと主人公の付属品に成り果てるって悲しいにも程があるでしょ。こういうのなろう小説で多いみたいですが良くないですよ。
2話からずっと活躍しっぱなしのサリーとか後回しで良いからこの子達を活躍させなきゃマジで何のために生まれて何のために生きてるのかわかんねえ。前々回で「遅くても攻撃を避ける方法」とやらを教わってたんだから今回PvPでそれを発揮するとかしろよ。
ただこのエピソードを通じて『自分はキャラクターを蔑ろにする描写がタイトル詐欺や盗作と同じくらい大嫌いなのだ』と気付きました。ある意味収穫だったので完全なマイナスではなかったのかもしれませんね。
★無意味な機械神
今回特にキツかった要素のもう片方です。
冒頭でメイプルが仲間達を集めて機械神をお披露目するんですけど前回見たからな。何も新しくねえんだよ。それこそ機械仕掛けと化した双子の「ドキドキ」「ワクワク」も組み合わさって最悪に滑ってるぞ。
しかも9話で機械神使ったのそれが最初で最後かい。せめてギルド対抗戦でちょっとでも良いから使え。サリーがメイプルおぶって移動しながら砲撃しまくれば他のメンバーいなくても楽勝だろあんなしょぼいイベント。
要素を提示するだけして結局そのまま終わりとかじゃああの時間何だったのって虚無になりません? 私はなりました。
せめてね、せめてこれまで取得したスキルを組み合わせて機械仕掛けの毒竜とか出してくれればこっちも「おおっ!」くらいは思えたかもしれませんよ。それすらねぇでやんの。行動選択肢を増やすのって登場人物を増やすのと同じくらい重要な事柄のはずなんですけどね。
あと引っかかったのが前回ラストで「何これぇ!?」と叫んでたメイプルが次の話では得意げにスキル使ってるの不安定過ぎやしませんかね。しかも「完全に使うと目立っちゃうからちょっとだけ」とか言っといて派手な爆発起こしてるの明らかな矛盾だし。
ちょっと今回の冒頭部分マジで酷かった。アニメスタッフには猛省していただきたい。
◆総評
これまで私は何だかんだ防振りというアニメを温かい目で見守ってきたつもりです。
「思った以上にガバガバだな!」と思いつつ「でも賢者の孫よかマシ」とハードルを下げ、悪いところばかりでなく良いところも率先して挙げていこうと。
しかしこの9話に関してのみ言うならばクソアニメと言わざるを得ません。
はっきり言いますが今回の冒頭部分、あれって設定と登場人物を同時に雑に扱いやがったんですよ。ああいうの明確に嫌いです。
残り3回というタイミングでこういうクソ要素持ち込まれるの結構しんどいっすわ。何なら今回途中からチェンソーマン読みながら見てましたからね。正視に耐えなくて。
えー、かなりの酷評となってしまいましたが一応最終回までは視聴を続ける所存です。次回はもう少し内容が面白ければいいんですが。
では、現場からは以上です。
アニメ感想文『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 第8話』
皆さんこんにちは。馬込巣立です。
前回の記事で言いました通り過去の記事で使っていた画像が一部、というか結構な数消えてしまっているのでこの防振り感想記事も以前のものは見づらくなってしまっているかと思います。問題の内容が内容なので、改めて頭を下げさせていただきます。マジですみませんでした。
当該記事はこちら
まあそれはそれとして、今回も防振りの感想を書いていきますのでよろしくお願いします。
動画はこちらから
◆作品の概要
牛を殺しまくるというなかなかに邪悪なイベントの中、特殊なイベント戦を経て新たな力を手に入れたメイプル。彼女はその力を使ってボスを倒し、仲間達とともに第三層へと移動しました。
その第三層はスチームパンクな機械の世界。そこで仲間と手分けして情報を集めていく中、彼女はまたも新しいスキルを手に入れたのでした。
というのが今回の概要です。
ダメなところは徹底してダメなんですが、その印象を上回る程度には面白いシーンもあったので結果的には黒字でしたね。では良いところから。
◆良かった部分
★「楓の木」がランキング圏外
今回メイプル達が参加したギルド対抗イベントのランキングが表示されるんですけど、そこにぽっと出ギルドである「楓の木」が入っていないのは個人的に説得力あって良いなと思いました。
しかも他のギルドの名前が出ているという事は、今後出てきた際に「あのシーンに名前あったぞ」と視聴者に思わせられるという事でもあります。まあこのシーンがアニメ放送圏内で実際に伏線として作用するかは何とも言えませんが。
★悪魔との戦い
単純にこの絵面が面白かった。
あとこの戦いなんですけど、
前半では割とメイプルが苦戦するんですよね。
多分ですけどメイプル単体での戦いを見ていて面白いと感じたのは今回が初めてだったと思います。
★キモかっこいい&メカかっこいい新スキル
今回の話でメイプルが手に入れた新しいスキル、暴虐と機械神。これはどちらもメイプルの姿が変化するのですが、その姿がどちらもかっこいいんですよ。可愛いんじゃなく。
こちらが暴虐
こちらが機械神
個人的には暴虐で美少女じゃなくなるの「デザイン一本勝負」って感じがしてポイント高いですね。エロ同人で美少女襲う側のエネミーでしょこれ。薄い本というよりはR-18の2Dアクションゲームに出てくるやつ。
更に機械神状態での戦闘はやたら作画が良かったのでそこも高く評価したい。
★第三層
ただ私がスチームパンク好きだからワクワクしてただけです。マジでそれだけ。
◆悪かった部分
★シロップの浮遊状態
細かい指摘になってしまうんですが、シロップが空中に浮いてるのってメイプルのサイコキネシスというスキルによるものなはずなんですよ。
でもあの亀、なんか自力で浮いてません?
いや気にならない人の方が多いのかもしれませんけど、一応シロップを浮かせているスキルってイベントの報酬みたいなところあったでしょ。その成果を演出上のミスで台無しにしちゃってる感じがあんまり個人的に心象よろしくねえなと思った次第です。
★悪魔の倒し方
まあそこそこ前半で苦戦してましたし悪魔が腹を痛めててそれをシロップが眺めてる絵面は面白かったんですけど、やはりSTR最弱のメイプルの攻撃が通るの違和感しかないんですよね。
しかも今回は更に最悪な事に、サリーの口からメイプルの攻撃力の低さに言及してしまっているんですよ。それも暴虐取得前のメイプルの話をしている状態なので、何もフォローできない。
「なんで攻撃が通るの?」という視聴者の疑問が深まるばかりで一切解消されないのは作品構造的に問題あります。
せめてサリーが何も言わなかったらそこは流せたかもしれなかったのですが、触れたらもうダメでしょ。終わりでしょ。
★仲間が増えたのに特殊なスキルをメイプルが独占している
先に言っておくとこれは別にメイプル本人が意識してやってるとかって話ではありません。作者及びアニメ製作者がメイプルに独占させてしまっているという問題なんです。
今回の話でメイプルは暴虐と機械神という強力なスキルを二つも手に入れているわけですが、彼女は前回7話の時点で身捧ぐ慈愛という変身するスキルを手に入れてしまっています。
これの何が問題かというと展開のワンパターンさもそうなんですが、主人公ばかりアップグレードされていくせいで仲間を増やした意味が段々と薄れていくんですよ。
クソなろう系作品にありがちな展開で、言わば他の登場人物が主人公を持ち上げるためだけの装置に成り下がるアレです。
加えて言うと確かあれは6話だったかな、サリー・カスミ・クロムの三人が組んでモンスターと戦ってるシーンで「自分達もいずれ普通の枠組みから外れるかもしれない」みたいな話をしていたんですけどね。
まあクロムは前回の感想記事で触れませんでしたけどユニーク装備みたいなの手に入れてますし、カナデに至ってはブラックボックスなところがあるのでまだ良いんです。
ただサリーとカスミとマイユイ姉妹、直接戦いはしないにしてもイズさんに関して言えばプレイヤースキルが高いとか極振りしてるとかってだけでまだ普通の枠の内側にいるわけじゃないですか。
であれば今回特殊なスキルを獲得するのはメイプルではなく彼女らの中の誰かであるべきだったと個人的には感じました。
例えば今回手に入れた暴虐は双子の姉妹にこそ相応しい攻撃力特価が活きるであろうスキルでしたし、二人同時にあの姿になれれば足の遅さを体格でカバーできます。機械神は順番的にカスミが手に入れてスチームパンクなサムライとかいうロマンの塊みたいな事できたはずなんですよ。
そういった登場人物の特性やポジションを活用した話運びが今回まるでできてなかったので、そこは到底褒められたものではないですね。
◆総評
まあ色々言いましたが悪くない回だったと思いますよ。機械神を使っての戦闘シーンとか立て続けに主人公が姿を変える要素とかは何となくキルラキルを思い出しましたし。
ただ悲しいかな作者の好みかなろう読者層に迎合した結果か、メイプルに贔屓しまくった内容になってきてしまっているのが気になるところですね。言ってしまえば主人公以外の登場人物の扱いが雑。
前回の記事で「登場人物のピックアップが〜」って言って褒めましたし、2話のサリーとの交流とか本当に素晴らしかったんですけどね。やはり人数が増えた事で作者さんの情報管理能力が限界に達したのでしょうか。
これまでにもたまに触れてましたし多分ほとんどの方が認識されているかと思いますが、この「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」という作品は上手く作られた話ではありません。まだ家庭科で料理を習っていない小学生が作った、塩すら使わずただ野菜に火を通しただけの野菜炒めみたいなものです。
なのでこう、材料が悪いわけじゃないしちょいちょい面白くなりそうな要素が見え隠れしてはいるんですよね。ただ結果としてはあんまり……こう…………うん……。
一言で片付けるなら「もったいない」。
そんな感じで、現場からは以上です。
マジですみませんでした
こんにちは。馬込巣立です。
えー、突然の話で非常に申し訳ないのですが当ブログの一部記事を削除致しました。具体的に言うとカードゲーム関係ですね。
何故消したのか、そこについての説明からさせていただきます。
この記事を書き始める数分前に「ちょっと過去の記事に誤字脱字とかないか見直してみようかな」と自分のブログを読み返してみたんです。
するとですね、まあ中には私より先に気付いていた方もいらっしゃったかと思いますけれども画像が表示されなくなっている箇所をいくつも発見しまして。
白状すると心当たりはあるんですよ。
と言いますのもブログに画像を投稿する際、ファイルに画像を入れてから貼り付けるというスタイルでこれまで画像を使ってきたわけです。で、本当に愚かしい話ですが
「なんか画像溜まってきちゃったな。もしデータとか圧迫されて不具合が出ても嫌だし二度と使わないやつは消して良いか」
などと完全に間違った認識で自主的に画像を消しまくってしまったんです。
いや本当に溜め込んでたらどうなるかとかはわかりませんが、そこにある画像を消すと記事内の画像も消えるとか一切理解していませんでした。
結果、これまでの記事に掲載してきた画像の多くが消えた状態になってしまったわけです。その中で感想記事やら何やらはまだしもカードゲームの記事については画像が無いと効果の確認などがスムーズにいかず、追加の説明を要するレベルで情報量が削られてしまっているように見えました。
実際のところどうなのかはさておきここは私のブログですので、私が「このまま掲載しておく意味が見い出せない」と判断したら今回のように消します。何名いるかもわかりませんが、記事を楽しんでくださった皆様にはひたすら頭を下げるばかりです。
今後このような事態に陥らないよう、画像の管理を徹底していくつもりです。
よろしければこれからも当ブログをご愛顧いただければ幸いに存じます。